ウィリアム皇太子とキャサリン妃、エプスタインと関係のあったアンドルー元王子を問題視するなか、初めて声明を発表

2026年2月9日(現地時間)、ウェールズ公爵夫妻の報道官は、1月30日(現地時間)にエプスタイン関連文書として数百ページに及ぶ資料が公開された後に次々と明らかになる新事実について、「深く懸念している」と夫妻の思いを明らかにした。

2019年8月にアメリカ・ニューヨークの拘置所内で死亡したジェフリー・エプスタイン(享年66)。1月30日(現地時間)、米司法省がエプスタインおよび彼の共犯者による問題行為に関連する300万件を超える記録を公開。英ウィリアム皇太子(43)とキャサリン妃(44)はこれまでエプスタイン事件に関して沈黙を貫いていたが、今年初の海外公式訪問のタイミングで広報官より二人の声明を発表した。

ウィリアム皇太子とキャサリン妃

ウィリアム皇太子とキャサリン妃 Photo : Getty Images

ジェフリー・エプスタインは政財界や王族、著名人らに幅広い人脈を持つ、アメリカの大富豪投資家。未成年者への性的人身売買・性的搾取に関与したとして逮捕され、世界的スキャンダルになっていたが、2019年8月に拘置所内で死亡が確認されている。この事件の闇深い点は、エプスタインがビル・クリントン元米大統領(79)やドナルド・トランプ米大統領(79)、ビル・ゲイツ(70)、アンドルー元英王子(65)などの超有名人と交友があり、さらには顧客リストの存在が噂され、権力者による未成年者搾取ネットワークと司法・政治が絡んでいるとされているためだ。

ウィリアム皇太子の叔父にあたるアンドルー元王子ことアンドルー・マウントバッテン=ウィンザーもこの一件に関わっているとして、昨年10月、兄であるチャールズ国王(77)より「王子」および「ヨーク公爵」の称号を剥奪され、20年住み続けてきた自宅ロイヤル・ロッジからの退去も命じられ、サンドリンガムで一時滞在状態となっている。

ジェフリー・エプスタイン、ギレーヌ・マクスウェル、ドナルド・トランプ、メラニア夫人

2000年、ドナルド・トランプ米大統領とも親交があったことがわかる1枚。(左から)ドナルド・トランプ米大統領、メラニア夫人(55)、ジェフリー・エプスタイン、ギレーヌ・マクスウェル(64) Photo : Getty Images

今回、米司法省が公開した文書の中で、アンドルー元王子の名前も挙げられている。文書には、アンドルー元王子が女性の上に覆いかぶさるように屈み込んでいる写真や、2001年に当時17才だったバージニア・ジュフリーとアンドルー元王子が一緒に写った写真の真正性を裏づけるかのようなメールも含まれていた。それが認められた場合、アンドルー元王子がエプスタインを通じて未成年を買春していたことが明らかとなる。さらに当時19才だった娘ユージェニー王女(35)について、アンドルー元王子の元妻セーラ・ファーガソン(66)が下品なコメントを記したメールも含まれていると米サイト『Page Six』は報じている。

先月、皇太子夫妻がスコットランドを公式訪問した際にアンドルー元王子に関する野次を飛ばされる場面があったり、スターリング近郊のファリン村のパブの外で住民と握手をしていた際に、「あなたたちは、アンドルー元王子とエプスタインのことをいつから知っていたんだ?」と誰かに叫ばれたことなどもあり、厳しい注目を浴びていた。アンドルー元王子の名前が挙げられている今回の文書で、以前よりスキャンダルのレベルも一段上がり、厳しい局面と判断し、王室全体の信用問題に再び発展したといっても過言ではないだろう。

アンドルー元王子、セーラ・ファーガソン

2025年9月、ケント公爵夫人の葬儀に参列するアンドルー元王子と元妻セーラ・ファーガソン Photo : Getty Images

そこでウィリアム皇太子は、中東の最重要同盟国・サウジアラビアへの公式訪問直前、世界のメディアの注目が一斉に集まるタイミングで、沈黙を破ったものと思われる。ウェールズ公爵夫妻の報道官は「皇太子夫妻は、相次ぐ新たな情報に深い懸念を抱いています。お二人の想いは、今もなお被害者の方々に向けられています」と述べている。

チャールズ国王の元執事グラント・ハロルドが英紙『The Mirror』の独占取材に応じ、夫妻が声明を出す決断をした理由について自身の見解を語った。「驚いていません。ウィリアムは可能な限りこの問題から距離を置こうとしてきましたが、彼の気持ちがはっきりと表れた場面もありました。たとえば、ケント公爵夫人の葬儀で見られた、彼の冷え切ったやり取りです。ウィリアムは叔父と一切関わりたくないと思っているでしょうし、キャサリン妃も同じです。彼らはアンドルーとセーラ・ファーガソンから積極的に距離を取ろうとしています。公の場で発言したという事実は多くを物語っています。彼らはこの問題の深刻さを理解しているのだと思います。故エリザベス女王の有名な信条は『決して不平を言わず、決して言い訳しない(Never complain, never explain)』でしたが、ウィリアムは全く違います。彼は正面から向き合おうとしています。誤魔化したり、現実から目を背けたりはしないのです」

ウィリアム皇太子 サウジアラビア サッカー

サウジアラビアで女子サッカー選手たちと交流 Photo : Getty Images

沈黙を破ったわずか数時間後、ウィリアム皇太子は2026年最初の海外公式訪問としてサウジアラビアに到着した。ケンジントン宮殿によると、若い世代とのつながりを築き、同国の持続可能性への取り組みや将来計画について語り合うことを目指しているという。ユネスコ世界遺産「アット=トゥライフ」への訪問、女子サッカーの試合の視察、eスポーツのイベントにも出席する予定だ。