俳優業を引退したブルース・ウィリス(68)と元妻デミ・ムーア(60)の三女タルーラ・ウィリス(29)が、認知症と診断されている父親の近況を報告。また、家族がブルースの病状をオープンにする理由についても語り、愛溢れる発言が感動を呼んでいる。
2023年2月、認知症と診断されたことが明らかになったブルース・ウィリス(68)。その後の病状が案じられる中、2023年11月8日(現地時間)、トーク番組『ドリュー・バリモア・ショー』に三女タルーラ・ウィリス(29)がゲスト出演。父親の健康状態について、近況を報告した。
タルーラはブルースが1987年から2000年まで結婚していた俳優デミ・ムーア(60)との末娘。ルーマー(35)とスカウト(32)という2人の姉を持つ彼女には、父ブルースと現在の妻エマ・ヘミング・ウィリス(45)との間に誕生した、メイベル(11)とエヴリン(9)という2人の異母妹もいる。
2022年2月、ブルースは失語症(話したり書いたりする能力に影響がある状態)と診断され、俳優業から引退することを家族が公表。その約1年後、前頭側頭型認知症(FTD)と診断されたことを、妻のエマと元妻デミ、5人の娘たちの連名による声明で明らかにした。
米サイト『TODAY』によると、FTDは、コミュニケーション、実行機能、行動、人格に影響があるため、アルツハイマー病など、よく知られたタイプの認知症とは異なるという。
ドリュー・バリモア(48)が司会を務める番組で、「父は進行性の認知疾患を患っていて、非常にまれな認知症の一種です」と話したタルーラ。
家族がブルースの健康状態についてオープンにすることにした理由をドリューに聞かれ、「そうすることが私たち家族のあり方でもあるし、一方でFTD についての認識を広めることも、私たちにとって本当に重要なことだから」と説明した。
父が診断を受けるまで、FTDについてよく知らなかったと認めたタルーラ。この病気について、「世の中に十分な情報がない」ため、自分の家族がどんな状況にあるかを共有しようという気持ちになったという。
「もし私たちが家族として、個人として取り組んでいることを、他の人たちのために役立てたり、好転させたり、何か美しいものを作ることができれば、私たち家族にとって本当に特別なこと」と話している。
タルーラは父親の病気と向き合うために、彼の持ち物をよく調べ、彼についてより深く学ぼうとしているそうだ。この経験の中で彼女を癒す「本当に美しい方法」は、「父の持ち物、彼の世界、ちょっとしたアクセサリー、つまらない飾り物に対して、考古学者のようになること」だという。
タルーラは最近の父親と過ごす時間について、よく一緒に音楽を聴いていると明かし、「音楽をかけて、ただ愛のエネルギーに包まれて座っているの。それは本当に特別なこと」と語った。
父親の現在の健康状態について尋ねられたタルーラは、「変わっていない」と明言。同じ状態を維持していることこそが「最高のことだと学んだ」といい、「彼といると愛が見えるの。愛とは私の父のことで、その父は私を愛してくれている」と続けた。
2023年5月にはファッション誌のエッセイで、父親の初期症状を見過ごしていたと明かしたタルーラ。父親の病名が判明する前から、「長い間、何かがおかしい」と感じていたそう。
「なんとなく無反応」なことがあると気づいたときから始まったそうだが、家族は聴覚障害のせいだと思っていたという。だんだん無反応なことが増えてきてからは、父親が現在の妻エマとの間に2人の子どもができたことで、自分への興味を失ったと考えていたとも打ち明けている。
この9月、タルーラは姉スカウトとともに、父親の介護を続け、病気への意識を高めるために活動する義理の母エマをSNSで称賛した。
米誌『PEOPLE』によると、エマは「世界FTD週間」をPRするために朝の情報・ニュース番組『TODAY』に出演。夫の大変な病状について、「診断された本人も辛いし、家族も辛い。ブルースも、私自身も、娘たちも同じよ。これは家族の病気だと言われているけれど、本当にそうなの」と率直に打ち明けた。
その番組の抜粋動画を、スカウトは自身のインスタグラム・ストーリーに投稿。「FTDについての認識を広めるため、私たち家族のストーリー(たとえそれが恐ろしいことであっても!)を共有するのに、人前に出ることを厭わない@emmahemingwillisを、これ以上ないほど誇りに思う」とエマに向けての想いを綴り、「あなたの勇気は山をも動かす」と絶賛した。
タルーラもその姉のメッセージをリポスト。エマのアカウントをメンションし、「私たち家族を誇りに思うわ」と付け加えている。