トランプ大統領の息子バロンは「キャンパスの変わり者」。ニューヨーク大学の共和党会長、この発言が原因で辞任へ

バロン・トランプ(18)を「キャンパスの変わり者」と発言したことで、ニューヨーク大学共和党会長のカヤ・ウォーカーが辞任に追い込まれる事態となった。

ニューヨーク大学の共和党会長であるカヤ・ウォーカーが、バロン・トランプ(18)についての発言をめぐり辞任に追い込まれる事態となった。

バロン・トランプ(Barron Trump)
Photo:Getty Images

事の発端は、2025年2月12日(現地時間)に米雑誌が掲載した、バロンの大学生活を取り上げた記事。その中で、ウォーカーはバロンについて、「彼はキャンパスでは変わり者のようなもの。授業に出て、家に帰るだけです」とコメントした。

この発言がバロンに対する否定的な評価と受け取られたことで、批判が殺到。ウォーカーは2025年2月18日(現地時間)、ニューヨーク大学共和党連盟への辞表を提出し、その内容が公式Xに投稿された。

辞任に際し、ウォーカーは「私の発言はバロン・トランプを揶揄していると誤解された」と釈明。さらに、彼女は声明の中で、「バロンのプライバシーを尊重せずに、ゴシップ記事やSNS上のミーム、授業中の写真などが拡散されることへの失望を表したものだった」と説明した。

また、ウォーカーはバロン本人と面識がなく、キャンパスで見かけたこともないと強調。「私が指摘した“異様さ”とは、バロンのような有名人に対し、人々が異常な関心を抱くことそのものに対してだった」と述べた。

バロン・トランプ(Barron Trump)
Photo:Getty Images

ウォーカーは、俳優で双子のディラン&コール・スプラウス兄弟(32)がニューヨーク大学に在籍していた際の例を挙げ、「有名人と実際の交流がないのに親密だと感じ、一方的に関係を築こうとする生徒が多い」ことを指摘。

「キャンパス内で起きているこの問題について糾弾したことを、謝罪するつもりはない」としながらも、自身の発言が意図しない形で広まり、結果的に組織に影響を与えたことについては謝罪し、「私のコメントが悪意を持って誤解され、その矢面に立たされたすべての人に謝罪します」と述べた。

一方で、全米大学共和党連盟はウォーカーの発言について、「組織の価値観と合致しない」と声明を発表。「ウォーカーの発言には不当な批判が向けられている側面もあるが、慎重に検討した結果、不適切だと結論付けた」とし、辞任は妥当との立場を示した。

さらに、共和党側はバロンに対して「大学共和党連盟への参加」を呼びかける声明も発表。公式Xにて、「バロン・トランプは保守運動の未来を代表する存在です。彼が私たちの組織に加わることを光栄に思います。リーダーシップとは、逆境に耐え、些細な批判から立ち上がる謙虚さの上に築かれるものです」とコメントし、バロンの参加を歓迎する意向を示した。

バロン・トランプ(Barron Trump)
Photo:Getty Images

今回の件に対し、バロン本人のリアクションはまだないが、共和党内では彼の大学生活をめぐる注目がますます高まっている。