88歳のジェーン・フォンダ、アメリカとイスラエルのイラン攻撃に声を上げる

米俳優ジェーン・フォンダ(88)が、イスラエルとともにイラン攻撃を行っているドナルド・トランプ米大統領(79)を痛烈に批判した。

俳優で活動家のジェーン・フォンダ(88)が、2026年2月28日(現地時間)、ロサンゼルス中心部で行われた反戦デモに参加。アメリカとイスラエルがイランへの共同攻撃を開始したことに対し、抗議を行った。

国連のイベントに出席したジェーン・フォンダ

Photo:Getty Images

英紙『Daily Mail』によれば、この日、グレーヘアをカールさせ、白のラップシャツを着用していたジェーンは、数百人の参加者を前に演説を行った。同紙によれば、アメリカがイランに対する軍事攻撃を行い、イラン最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師(享年86)を殺害したと報じられた数時間後のことだったという。

群衆の前に立ち、「今この瞬間にも、親たちは瓦礫の中から子どもたちを引き出している」と力強く語り始めたジェーン。

「いま私たちは、不必要で、挑発されたわけでもない、選択による恐怖の戦争がトランプ政権によって遂行されているのを目撃している。この戦争はすでに、女子校を含む民間目標を爆撃したことで数十人の学童の命を奪った」と述べた。

ベトナム戦争中、ハノイを訪れたジェーン・フォンダ

1972年7月、ベトナム・ハノイを訪れ、反戦運動を行ったジェーン Photo:Getty Images

長年にわたり反戦活動を続けてきたジェーンは、特に1970年代初頭のベトナム戦時下における反対運動で知られており、今回のイラン攻撃は米軍が「間違った理由」で戦闘に送り込まれたその戦争を思い起こさせると主張した。

「これは再び、虚偽の情報に基づいた戦争だ。私はベトナム戦争を思い返さずにはいられない」と切り出し、「歴史の教科書には書かれていないが、(当時の)アメリカの反戦運動はあの戦争を終わらせるうえで大きな役割を果たした」と語ったジェーン。

そしてこう続けた。「私は心から信じている。この国の多くの人たちがベトナム戦争、イラク戦争、アフガニスタンでの紛争、その他の不要で不法な争いに対して、声を大にしてはっきりと言うことができると学んできた。私たちアメリカ合衆国の人々は、トランプ政権に伝えるためにここにいる。あなた方は私たちの名のもとにこの戦争を遂行するかもしれないが、私たちの同意を得て、ではない!」。

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2026年1月、ロサンゼルスで行われたICE(移民・税関捜査局)に関連したデモに参加するジェーン Photo:Getty Images

さらにジェーンはトランプ大統領を激しく批判。「トランプは悲しく、常軌を逸した男だ。彼は多方面で戦争をしている。彼は民主主義に、私たちの憲法上の権利、とりわけ修正第1条、言論の自由と集会の自由に対して戦争をしている」などと述べた。

声をあげているのはジェーンだけではない。米誌『Variety』によれば、ミュージシャンのジャック・ホワイト(50)、俳優のマーク・ラファロ(58)、コメディアンのロージー・オドネル(63)、ホラー作家スティーヴン・キング(78)らも、SNSで今回のイラン攻撃に反対。米人気司会者ジミー・キンメル(58)も自身のトーク番組でトランプ大統領を非難している。

米ABCテレビのロサンゼルス直営局『KABC(通称ABC7)』は、ジェーンが参加したロサンゼルス市庁舎前で行われたデモだけでなく、ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコでも、複数の草の根団体によって反戦デモが行われ、今後さらに多くのデモが予定されていると報じた。抗議者たちは、今回の攻撃が米国人の命およびイランの民間人の命を脅かしていることを非難。また議会承認なしに開始されたことへの懸念や、トランプ大統領が2024年の選挙で「新たな戦争はしない」と公約し、自らを「平和の大統領」と称したことに反する点についても、不満を示したという。

一方、同局によると、同じ南カリフォルニアでも、祝福の声が上がったエリアもあったそうだ。ウエストウッドではイラン系米国人が通りにあふれ出し、国旗を振りながら踊り、歌っていたという。同地区は「テヘランジェルス」とも呼ばれ、米国内最大級のイラン系コミュニティが形成されていることで知られる。その地区の活動家の一人は取材に対し、「私たちは非常に楽観している。なぜなら今回、体制転換を望んでいるのはイランの大衆だからだ。圧政的な体制に立ち上がっているのはイランの若者たちだ」と語ったという。また、ある住民は、これは歴史上最も抑圧的で致命的な体制の一つの終焉だと述べたとか。

なお、同局はカリフォルニア州知事ギャビン・ニューサム氏(58)が、次のような声明を発表したと伝えた。「腐敗し、抑圧的なイラン体制は決して核兵器を保有してはならない。イランの指導部は去らなければならない。しかし、それはアメリカ国民への正当な説明もなく、我が国の兵士や友人たちの命を危険にさらす、違法で危険な戦争に合衆国大統領が踏み込むことを正当化するものではない」。