『バービー』主演マーゴット・ロビーがアカデミー賞の“冷遇”について、ついに口を開く

2023年最大のヒット映画『バービー』のグレタ・ガーウィグ監督(40)と主演のマーゴット・ロビー(33)がアカデミー賞にノミネートされなかったことを巡り、ネット上で論争が巻き起こる中、マーゴット自身が沈黙を破り、大きな注目を集めている。

2024年1月23日(現地時間)、第96回アカデミー賞の候補が発表され、『バービー』は7部門8ノミネートを果たしたものの、グレタ・ガーウィグ監督(40)は監督賞にノミネートされず、主演のマーゴット・ロビー(33)は主演女優賞の候補から外れるという残念な結果に。

ネット上にはファンの落胆や怒りの声が殺到し、メディアもこの事態をアカデミーの“冷遇”とこぞって報道。グレタとマーゴットを擁護するセレブのコメントも相次ぐ中、マーゴット自身がついに口を開いた。

全世界で14億ドルの興行収入を記録した『バービー』で主演とプロデューサーを務め、2023年は一躍、時の人となったマーゴット。

米サイト『Deadline』によると、2024年1月30日(現地時間)、アカデミー映画博物館で行われた『バービー』のロサンゼルス特別上映会で、キャストとともにSAG-AFTRA(映画俳優組合・米テレビ・ラジオ芸術家連盟)のディスカッションに参加。ノミネート発表後初めて、公の場に姿を見せた。

マーゴット・ロビー
2024年1月30日(現地時間)、アカデミー映画博物館で行われ特別上映会に出席したマーゴット Photo:Getty Images

ボッテガ・ヴェネタのジャケット&デニムに、マノロ・ブラニクのパンプスを合わせたマーゴットは、バービーのイラストが描かれたポップなTシャツをのぞかせて登場。

マーゴット・ロビー
マーゴットは宇宙飛行士に扮したバービー柄のTシャツをセレクト Photo:Getty Image

米誌『Variety』によると、一種の文化現象となるほどの映画の成功について、「私たちよりも大きなことだと思う。この映画よりも大きなことで、私たちの業界よりも大きなこと」だと語った。

さらにマーゴットは、「文化を変え、文化に影響を与え、ある種のインパクトを与えるような作品を目指していた」と明かし、「私たちが夢見た以上のことをすでにやってのけた。それこそが、この映画から得られる最大のご褒美」と続けた。

また、この映画が「アカデミー賞に8ノミネートを果たしたなんて、有頂天を通り越して、とてもワイルドだわ」と喜びを強調。自身が候補入りを逃したことについては、「こんなに恵まれているとわかっているのに、悲しいと感じるわけがない」と心境を明かした。

グレタ・ガーウィグ、マーゴット・ロビー、アメリカ・フェレーラ、アリアナ・グリーンブラット
上映会には、グロリアの娘サーシャを演じたアリアナ・グリーンブラット(16)も姿を見せた(写真右) Photo:Getty Images

しかし、そんなマーゴットも、女性監督による唯一の“10億ドル映画”となった『バービー』で、グレタが監督賞の候補入りを逃したことに関しては非難の意を表明。

「明らかに、グレタは監督としてノミネートされるべきだと思うわ。彼女が成し遂げたことはキャリアに一度、一生に一度のこと。本当にそう思う」と断言。とはいえ、「すべての作品にとって信じられないような年だった」と付け加えた。

マーゴット・ロビー、ライアン・ゴズリング
ライアンはイエローのニットシャツを着用して登場 Photo:Getty Images

『Deadline』によると、上映会の会場でマーゴットは「映画に対する人々の反応が、今回の経験の中で最大の収穫だった」と発言。

ある映画館のトイレで観客のリアクションを聞いていたことや、スコットランドのパブで“バチェラーパーティ”旅行中の男性グループが『バービー』について話しているのを耳にしたエピソードなどを披露し、観客を笑わせながら、こう語ったという。

「映画が文化にこれほどの影響を与えたことは、今までになかったと思う。そして、大旋風の目にいるのは素晴らしいこと」。

アメリカ・フェレーラ、ライアン・ゴズリング
2023年12月、ロンドンで行われたイベントでのアメリカとライアン Photo:Getty Images

今回は多くの予想に反して、マーゴットとグレタがそれぞれの部門で候補入りを逃したことで、バービーの相棒ケンを演じ、助演男優賞にノミネートされたライアン・ゴズリング(43)が「失望した」と異例の声明を発表したことも、大きな話題に。

またグロリア役を演じ、劇中の名スピーチが絶賛されて、助演女優賞にノミネートされたアメリカ・フェレーラ(39)も米誌『Variety』に対し、「非常に残念」とコメント。

アメリカはマーゴットについて、「俳優として信じられないようなことを達成した」と称賛し、「彼女の素晴らしい演技を見られたことは、私のキャリアの中での名誉のひとつ」だと語った。

これまでに『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017)でアカデミー賞主演女優賞に、『スキャンダル』(2019)で助演女優賞にノミネートされたマーゴット。

『バービー』では、自身の制作会社ラッキー・チャップとマテル社のバービーの権利を獲得し、夫のトム・アカーリー(33)らとともに制作に関わっており、プロデューサーとして作品賞にノミネートされるのは初めてのこと。またグレタは夫ノア・バームバック(54)とともに脚本を手がけており、脚色賞にノミネートされている。

『バービー』の評価も気になる今年のアカデミー賞授賞式は、ジミー・キンメル(56)が司会を務めることに。3月10日(現地時間)、カリフォルニア州ハリウッドのドルビーシアターで行われる。

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