英紙『Telegraph』によると、2024年6月25日(現地時間)、歓迎の式典とランチを終えたチャールズ国王とカミラ王妃(76)はプライベートで両陛下と贈り物を交換。国王は金と銀のビーカーとウィスキーを天皇陛下に、王妃は手作りの扇子を皇后陛下に贈ったという。
その後、国王は英国最高の騎士勲章であるガーター勲章を天皇陛下に授与し、陛下は日本の最高位である大勲位菊花賞を国王に授与された。
この日、午後10時頃(現地時間)より、バッキンガム宮殿のボールルームで行われた国王夫妻の主催による豪華絢爛な晩餐会には、約170名のゲストが出席。
フィオナ・クレアの刺しゅう入りの白いドレスを着用したカミラ王妃が早速、皇后陛下から贈られた佐賀錦のクラッチバッグを合わせたことも話題を呼んだ。
またカミラ王妃の頭上に燦然と輝く、ゴージャスなビルマ産ルビーのティアラも注目の的に。これは1973年に故エリザベス女王(享年96)自ら、ガラードに依頼して作ったティアラで、1975年、故フィリップ殿下(享年99)とともに英国君主として初めて日本を訪れた際、皇居で行われた宮中晩餐会で着用したものだそう。
「英国へおかえりなさい」と日本語での挨拶からスタートした賓客へのスピーチで、日英関係における「深い絆で結ばれたパートナーシップ」を称えたチャールズ国王。
「お茶を楽しんだり、天気の話をしたりすること」以上に、両国には共有する文化が多くあるとユーモアたっぷりに語り、天皇陛下との個人的なエピソードも披露。若い頃、一緒にオペラ鑑賞やフライフィッシングを楽しんだことを明かした。
また天皇陛下と情熱を共有している趣味として、登山についてふれたほか、釣りに関する自虐的なジョークも!
「最近の釣りで、運がなかったことをお伝えするのは残念です。ポケモンの『全部ゲットだぜ』というフレーズは私の孫たちには響くでしょうが、おそらく私にとっては願望です!」とポケモンに言及。英メディアの多くが「予想外」と驚きをもって報じた。
英『Sky News』が投稿した動画によると、カメラはその瞬間、ウィリアム皇太子(42)がニヤニヤと顔をゆるませたところをキャッチ。国王が珍しく公の場で孫にふれたこともあいまって、ネット上のロイヤルファンを大いに沸かせた。
さらに国王は、日英文化の共通項の例として、「今年50歳になる、ある方」についてもユーモラスに言及。
「双子の妹と一緒にロンドン郊外で育ち、何十億ドルもの富を築いた起業家であり、UNICEFの子ども大使にもなりました」とハローキティを紹介し、50歳の誕生日を祝福した。そしてこのスピーチを、日本語でこう締め括った。日英関係の新たな400年に、「乾杯!」。
英メディア『Daily Mail』によれば、国賓訪問最終日の6月27日朝(現地時間)、バッキンガム宮殿で別れの挨拶を交わした国王夫妻は、天皇皇后両陛下を抱擁し、親しみを込めて別れを告げたという。
英紙『Daily Express』は、その一連の様子を詳細に報道。それによると、国王夫妻は来賓を迎える部屋「1844年の間」で日英の代表団と握手を交わした後、天皇皇后両陛下と最後のお別れをするために宮殿の大玄関へ。
鮮やかなブルーのドレスに身を包んだカミラ王妃は、皇后陛下と話しながら、一度チークキスをし、さらに歓談を続けた。その間、国王はときおり天皇陛下の腕に手を置きながら、会話を楽しみ、途中笑い声も聞こえたという。
その後、カミラ王妃は天皇陛下の手を温かく握り、言葉を交わす中で、「さようなら、あなたがここにいてくれて、とても素敵でした」と発言したとか。一方、国王は皇后陛下に話しかけ、笑顔をのぞかせる一幕も。
そして、皇后陛下は再びカミラ王妃とチークキスをし、続いてチャールズ国王にチークキスをし、天皇皇后両陛下はベントレー・ステートリムジンに笑顔で乗り込んだ。
この和やかなやりとりは約2分半に及び、王室の側近によれば、この「長い別れ」は国王と天皇陛下の「心からの温かな」関係を反映したものだという。チャールズ国王は名残惜しそうに何度も手を振り、車中の天皇皇后両陛下も手を振り続けていたそう。
このシーンは、英国王室もその一部をSNSでシェアし、大きな話題に。
天皇皇后両陛下を乗せた車が出発した後、チャールズ国王が心なしかさみしそうだったという声がXに多く寄せられ、そんな国王を気遣うかのようにカミラ王妃がポンポンと背中を叩く様子も注目を集めた。
次回はぜひ、残念ながら今回欠席となったキャサリン皇太子妃(42)やアン王女(73)も揃ったロイヤルファミリーと両陛下のお姿を見られることを期待したい。