エミネムがおじいちゃんに! 娘の第一子妊娠を感動的なミュージックビデオで明かす

ラッパーのエミネム(51)が娘ヘイリー・ジェイド・マザーズ(28)に捧げた新曲『Temporary』のミュージックビデオで祖父になることを明かし、話題を呼んでいる。

 

グラミー賞を15回獲得するなど、輝かしいキャリアを誇るラップ界のレジェンド、エミネム(51)が、娘ヘイリー・ジェイド・マザーズ(28)との親子関係を振り返る感動的なミュージックビデオ(MV)で、娘の第一子妊娠を公表。「エミネムがおじいちゃんになる!」と世界中のメディアがこぞって報じ、SNSはファンからの祝福のメッセージが溢れた。

エミネム
2022年11月、ロックの殿堂入りを果たしたエミネム。後列にはヘイリーの姿も Photo:Getty Images

2024年10月3日(現地時間)に公開された『Temporary』は、米シンガーソングライター、スカイラー・グレイ(38)をフィーチャーした新曲。

エミネムの最新アルバム『The Death of Slim Shady (Coup De Grâce)』に収録されているこの曲は、歌詞に「ヘイリー・ジェイド、俺がいなくなったときに、人生に対処する手助けとなるよう、この曲を書いた」とあり、愛娘ヘイリーに捧げられたものだという。

MVには、1999年にまで遡る古いホームビデオや父娘のツーショット写真のほか、2024年5月に行われたヘイリーの結婚式の映像が多数登場。

フォーマルなタキシードにサングラスと白いスニーカーを合わせたエミネムが、純白のドレスに身を包んだヘイリーの姿を眺めながら、涙をこらえきれない様子や、参列者が見守る中、ひしと抱き合った父と娘の美しいダンスシーンなど、エモーショナルな場面が散りばめられており、涙を誘う内容となっている。

MVの終盤には、ヘイリーがデトロイトのNFLチーム、デトロイト・ライオンズの背番号1のジャージを父親にプレゼントする一幕があり、それには背番号1の上に「Grandpa(おじいちゃん)」の文字が! さらには超音波写真を手渡され、口を開けて驚くエミネムの姿が収められており、さりげなく初孫誕生のニュースが明かされた。

このMVのラストでは、ヘイリーが結婚式の日にエミネムに渡したカードがズームされ、「どれだけ月日が過ぎても関係なく、私の心の中にはパパを愛し、必要としている小さな女の子がいつもいます」と印刷された文字が映し出される。その下には手書きで「いつも私たち娘のために尽くしてくれてありがとう。あなたは世界一のパパです」などのメッセージが添えられており、幼い頃からのヘイリーの呼び名である「ビーン」で締めくくられていた。

米サイト『Page Six』によると、公開後すぐにエミネムのYouTubeやインスタグラムのコメント欄には、「彼は本物だ。理想の父親。祖父になるんだね。おめでとう」など、祝福のメッセージが殺到。

また「エミネムがおじいちゃんになるなんて、今日聞いた中で一番素敵なニュース。泣いてしまった」、「私たちはあなたがどれほどプライベートな人であるかを知っている。これはとても特別なことで、あなたがファンと分かち合ってくれたことを光栄に思う」といった、感動を隠しきれない長年のファンのコメントが相次いだ。

そしてヘイリー自身もインスタグラムで妊娠を発表。企業の重役として働く夫エヴァン・マクリントック(29)と一緒に超音波写真を見ているツーショットを複数枚、「Mom & dad est. 2025(2025年にはママとパパに)」と綴って投稿した。

インフルエンサーで、ポッドキャスト番組『Just a Little Shady』の司会者であるヘイリーは、ミシガン州立大学在学中の2016年、現在の夫と出会い、今年5月に結婚。『Page Six』によると、家族や親しい友人が出席した「控えめな」式だったというが、50セント(49)をはじめ、エミネムの仲間のアーティストたちも参列していたとか。

エミネム、ヘイリー・ジェイド・マザーズ
2022年11月、ロックの殿堂入りの式典でのエミネムとヘイリー Photo:Getty Images

タフな見た目とは裏腹に、子煩悩で有名なエミネムは、高校時代に知り合った前妻キム・スコット(49)と2度、結婚と離婚をしており、3人の子どもがいる。

米誌『People』によれば、彼は2人の養子を迎えており、アライナ・スコット(31)は、薬物の過剰摂取の疑いで亡くなったキムの妹の娘で、ノンバイナリーを公表しているスティーヴィー・スコット(22)は、キムがエミネムと別れている間に交際していた男性との子どもだ。ヘイリーはエミネムが23歳のときに、キムとの間に誕生した唯一の実子である。

エミネム
1999年9月、MTVビデオミュージックアワードを受賞したエミネム Photo:Getty Images

自身の苦難に満ちた生い立ちをオープンに語っているエミネムにとって、ヘイリーとの関係は特別なもののようだ。英紙『Mirror』によれば、エミネムは生後6カ月で父親に捨てられ、15歳で出産した母親に極貧の環境で育てられたという。有名になった後、父親は近づこうとしてきたそうだが、2019年に亡くなるまで会うことはなかったとか。

曲の中でも父親への憎悪を露わにしてきたエミネムは、ヒット曲『Cleanin' Out My Closet』(2002年)で「ろくでなしの父親」に言及しながら、ヘイリーを引き合いに出し、「俺は彼女のそばから離れるなんて想像できない」と歌っている。

また今年4月、エミネムは薬物を絶って16年を祝う写真を投稿。2007年、過剰摂取で緊急搬送されるなど、命の危険があるほどドラック依存症に苦しんでいたことを公言しているが、彼を目覚めさせてくれたのはヘイリーの存在だったと過去のインタビューで語っている。

ヘイリー・ジェイド・マザーズ
2022年11月、ステージにいる父親を笑顔で見守るヘイリー Photo:Getty Images

その溺愛ぶりは、英紙『Independent』によれば、上腕に幼い頃のヘイリーをモチーフにした大きなタトゥーを入れているほか、これまでの曲で25回以上ヘイリーにふれ、『Hailie’s Song』や『Mockingbird』といった彼女へのオマージュ曲も書いていることなどにも表れている。