ブレイク・ライブリーのセクハラ訴訟が泥沼化。監督が編集前の証拠映像を公開し、ブレイクの訴えに反論

映画『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』の撮影中にセクハラを受けたとして、監督で相手役のジャスティン・バルドーニ(40)を訴えたブレイク・ライブリー(37)。問題となっている編集前の動画をジャスティンが公開し、ブレイクの主張を完全否定した。

昨年12月、映画『ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US』の撮影中にセクハラを受けたとして、監督で相手役のジャスティン・バルドーニ(40)を訴えたブレイク・ライブリー(37)。

ブレイク・ライブリー
Photo:Getty Images

ブレイクの訴状によると、ジャスティンは撮影中に、ストーリーに不必要な性的なシーンを事前の同意なく追加。身体的接触を伴うシーンを撮影する際に同席させなくてはならないインティマシーコーディネーターを配置せず、アドリブでシーンを加えたとされている。

また、ブレイクが服を脱いでいるトレーラーにジャスティンが無断で入ったり、ブレイクに対して自身の性的経験や過去のポルノ依存症について語ったり、ブレイクに夫ライアン・レイノルズ(48)との性的関係について質問したことも訴状に記載されている。これにより、ブレイクは「恐怖やトラウマ、極度の不安」に苦しみ、家族にも精神的な影響が及んだと主張している。

ブレイク・ライブリー ジャスティン・バルドーニ
撮影現場でのブレイクとジャスティン Photo:Getty Images

ブレイクの主張によれば、撮影現場はジャスティンの行動によって、制作が頓挫しかけるほど敵対的な雰囲気になったという。この状況を受け、映画の関係者ほか夫ライアンも同席した緊急ミーティングが開かれることに。

その中でブレイクはジャスティンに対し、「契約時に認めた脚本の範囲外でセックスシーンを追加しない」ことや「女性のヌードビデオや画像を見せない」こと、「ジャスティンの個人的な性経験について口にしない」ことといった要求をした。

さらにブレイクは、ジャスティンはその事実を隠蔽するために、ブレイクの評判を貶めるようなPR戦略を行ったと主張。ブレイクの訴状には、ジャスティンとPRチームの間でやり取りされたメールやチャットが引用されており、ブレイクの信用を損なうための“意図的な操作”の計画があったことも明らかになっている。

ジャスティン・バルドーニ
Photo:Getty Images

一方で、ジャスティン側はブレイクの主張を完全否定し、「虚偽で悪意あるものだ」と反論。さらに、ブレイクの主張しているセクハラの事実がなかった証拠として、編集前の映像の一部を公開した。

映像には、ジャスティンとブレイクがダンスするシーンを撮影する様子が映っており、2人が和やかに冗談を交わしながら踊る姿が確認できる。

映像では、ジャスティンがブレイクの首筋に顔を寄せ、「いい匂いだ」とコメントする場面もあるが、監督側は、「これは恋人同士を演じるシーンの一部であり、不適切な行為ではない」と主張。それに対してブレイク側の弁護士は、この映像を「れっきとしたセクハラの証拠」だと位置づけ、「公開された映像に、ブレイクが訴えた内容がすべて盛り込まれている」とコメントしている。

ブレイク・ライブリー ジャスティン・バルドーニ
Photo:Getty Images

映画業界の現場環境をめぐる重要な訴訟となった今回のケース。今後の裁判の進展がどのような方向に向かうのか、動向を見守りたい。