1.大谷翔平(日本)
高校卒業後、北海道日本ハムファイターズに4年間在籍し、2018年にアメリカ・ロサンゼルスに渡った大谷翔平(28)。2020年にMLBで"Two-Way Player(二刀流選手)"がルール上定義されると、以降はMLB初の“二刀流選手”として投打に大活躍!
2021年には日本人ではイチロー(49)以来となる年間MVPを獲得し、勢いそのままに翌2022年、「野球の神様」と呼ばれるベーブ・ルース(享年53)以来104年ぶりとなる「(投手として)2桁勝利・(打者として)2桁本塁打」を達成! 世界中の野球ファンを熱狂させ、“大谷フィーバー”を巻き起こした。
すっかり大スターになった大谷の周りには常に大勢の報道陣とファンが集結。WBC日本代表合宿に合流するため羽田空港にチャーター機で降り立った際にはその様子がニュース番組で生中継され、その扱いはまさに大統領並み⁉︎
あまりの人気から、アメリカのメディアは「大谷は野球選手じゃない、スーパーヒーローだ」と表現するなど、注目度は今なお拡大中。WBCでも世界を熱くする圧巻の“ショウタイム”が見られることに期待したい!
2.イ・ジョンフ(韓国)
“韓国のイチロー”と呼ばれ注目を集めるイ・ジョンフは、昨年韓国リーグで2年連続の首位打者と自身初となる打点王&MVPを獲得し、来年にはMLBへの挑戦が決定している韓国の最注目選手。
また、元プロ野球選手の父イ・ジョンボム(52)が愛知県名古屋市をホームタウンとするプロ野球チーム・中日ドラゴンズに在籍していた際に誕生したことでも話題。日韓通算2,000本安打を達成した父譲りの打撃技術はもちろん、その甘いマスクから女性ファンも増えている。
3.デービッド・フレッチャー(イタリア)
完全なボール球をヒットにする技術(通称:悪球打ち)で有名なデービッド・フレッチャー(28)。過去には高さ1.4メートルのボール球を二塁打にしたこともあり、三振も四球もしない打者として高い打率を誇っている。
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所属しているロサンゼルス・エンゼルスのチームメイトで同い年の大谷とは、フィールドやロッカールームで楽しげに会話をする姿が日常的にキャッチされるほど、大の仲良し。日本とイタリアがそれぞれグループリーグを勝ち上がれば、激レアなチームメイト対決が見られるかも?
ちなみに、デービッドの特技はルービックキューブだそうで、6面を90秒以内に揃えることが出来る実力の持ち主なんだとか!
4.ラーズ・ヌートバー(日本)
オランダ系アメリカ人の父と日本人の母を持ち、日系アメリカ人として初めて日本代表に選出されたラーズ・ヌートバー。幼い頃から日本代表になることが夢だったそうで、代表入りが決まった際には母・久美子さんと大喜びしたという。
これまで日本国内での知名度はあまりなかったラーズだが、日本代表のユニフォームに袖を通し無邪気に喜ぶ写真や日本語のあいさつを練習する動画が公開されると、その明るい性格と日本愛が注目され、開幕前から一躍人気者に。
さらに、人気も相まってヒットを打った際にラーズが披露するコショウをひくジェスチャー、通称“ペッパーミル・パフォーマンス”が大バズり! MLBでは"勝利のために身を粉にして戦う"という意味があるというパフォーマンスには、日本代表としての貢献を誓うラーズの思いが込められているのかも。
5.エンリケ・エルナンデス(プエルトリコ)
“キケ”の愛称でファンに親しまれているエンリケ・エルナンデス(31)は内野と外野、どの場所の守備もこなせるユーティリティープレイヤー。2020年には守備の表彰のひとつ、フィールディング・バイブル・アワードを受賞するなど、その守備の巧みさは折り紙つき。
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2021年には2年総額1,400万ドル(約19億円)の契約で、5年間所属したロサンゼルス・ドジャースからボストン・レッドソックスへ移籍。前回のWBCでは決勝戦でアメリカに敗れ準優勝だっただけに、今大会でのリベンジに燃えているそう!
6.ワン・ウェイジョン(台湾)
台湾出身ながらも、19歳のときにMLBのピッツバーグ・パイレーツと契約し、アメリカでプロ野球選手人生をスタートさせたワン・ウェイジョン(30)。度重なる怪我に悩まされ、試合に出られない時期も長かったものの、2020年にはプロ9年目にして初めて台湾リーグの味全ドラゴンズに“逆輸入選手”として移籍し、再スタートを切った。
キリッとした顔立ちとクールな性格で台湾でもファンが多いというワンだが、2019年以降はSNSの更新をパッタリとストップ。なかなか近況を知れなくなってしまっただけに、今大会での活躍を楽しみにしているファンも多いという。
7.ティム・アンダーソン(アメリカ)
ティム・アンダーソン(29)は、野球大国アメリカで代表に選ばれるほどの実力者でありながら、高校1年生まではバスケットボールに打ち込んでいたという異色の経歴の持ち主。しかも、野球を始めてからわずか3年でMLBのシカゴ・ホワイトソックスから1位指名を受けたというのだから、その才能に驚き!
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バスケットで培われた身体能力と瞬発的なスピードで強者揃いのMLBで存在感を発揮しているティムだが、なんと野球経験が少ないゆえに、いまだに野球ボールをキャッチするのが苦手なんだとか。3年連続リーグ1位のエラー数を記録しながら代表に選ばれる打撃力とスピードには要注目!
8.タイラー・オニール(カナダ)
ゴールドグラブ賞とフィールディング・バイブル・アワードを計4回受賞している守備の名手、タイラー・オニール(27)。2015年に日本で開催された国際大会WBSCプレミア12では大会最多得点を記録しており、攻守でカナダ代表を牽引している。
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また、ボディービルダーだったという父親の影響で幼い頃から体を鍛えてきたというタイラー。その屈強な肉体から放たれる迫力満点の打撃は今大会の見どころのひとつ。
9.J.T.リアルミュート(アメリカ)
打てて走れる捕手として現在のMLBで最高の捕手とも名高いJ.T.リアルミュート。昨年は22本塁打&21盗塁を記録し、1990年代に大活躍した捕手、イバン・ロドリゲス(51)以来史上2人目となる快挙を達成!
さらに阻止した盗塁の数も30回とリーグ最多を記録し、守備に卓越した選手に送られるゴールドグラブ賞と打撃が優れた選手に送られるシルバースラッガー賞をダブル受賞している。
また、トッププレイヤーとして活躍しながら育児に熱心なことでも知られているJ.T.リアルミュート。インスタグラムには2人の娘との愛らしいスリーショットが度々アップされている。
10.ルイス・ウリアス(メキシコ)
メキシコ・ソノラ州出身のルイス・ウリアス(25)は、175㎝という野球選手の中では小柄な体型ながらMLBミルウォーキー・ブルワーズのレギュラーとして活躍している、メキシコ期待の若手選手。
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兄ラモン・ウリアス(28)も同じくMLBのチームに所属するプロ野球選手という、一見野球一家のように思えるウリアス家だが、二人の母親はルイスが6歳で野球を始めた当初、勉強の時間を減らして野球の練習に打ち込むことに否定的だったんだとか。
それでも最終的には二人の気持ちを尊重しサポートしてくれたという母に向け、大会前に応じたインタビューでルイスは「今大会で結果を残して、母に喜んでもらいたい」と熱い思いを語っていた。
11.ハビエル・バエズ(プエルトリコ)
妹の病気の治療のため、13歳のときにアメリカに移住したというハビエル・バエズ(30)。その後、父親の勧めで始めたという野球は当初あまり評価されなかったそうだが、努力家な性格が功を奏し右肩上がりに成績がアップ。
MLBのシカゴ・カブス入団時には240万ドル(約3億2,000万円)だった契約金も、2021年にデトロイト・タイガースに移籍した際には6年総額1億4,000万ドル(約190億円)にまで跳ね上がり、その伸び代はMLB関係者を驚かせたとか。
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また、プエルトリコ代表で二遊間を組んでいるMLB選手のフランシスコ・リンドー(29)とは幼馴染みだといい、前回大会に引き続き息のあったプレーにも注目したいところ!
12.サンディ・アルカンタラ(ドミニカ共和国)
第3回大会で優勝したドミニカ共和国の注目選手といえば、MLBマイアミ・マーリンズに所属しているサンディ・アルカンタラ(27)。
昨年まで3年連続で開幕投手を務めるなど、チームの絶対的エースとして活躍しているサンディは、昨年、その年最も活躍した投手に送られるサイ・ヤング賞を満票で受賞! マーリンズの選手として初の受賞にファンからは多くの賛辞が送られた。
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また、ドミニカ共和国の代表に選ばれたのは今大会が初めてのサンディ。前回大会では惜しくもベスト4進出を逃したチームを引っ張る、MLB最強の投手の活躍に期待したい。
13.トミー・エドマン(韓国)
韓国系アメリカ人のトミー・エドマン(27)は、韓国野球史上初の外国籍選手。2021年には自身初となるゴールデングラブ賞を受賞しており、今大会では韓国代表を支える二塁手として期待が高まっている。
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さらに、トミーの家族は母親以外の全員が野球に関わる仕事をしているという野球一家。父はカリフォルニア州サンディエゴにあるトミーの母校で野球のコーチを、兄はMLBのミネソタ・ツインズの球団職員を、妹はトミーが所属するセントルイス・カージナルスの球団職員をしているというのだから、家族の会話は野球のことばかりかも!?
14.アンドレス・ヒメネス(ベネズエラ)
昨年初めてMLBのオールスターゲームに選出されたアンドレス・ヒメネス(24)。弱冠16歳でニューヨーク・メッツと契約してMLB入りを果たしたアンドレスは、2022年全米野球記者協会(BBWAA)の投票による最優秀選手賞で6位にランクインするなど、今後さらなる活躍が期待されるベネズエラのホープ。
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MLBの記者からは野球IQが高い選手との評価を受けており、そのリーダーシップも度々話題に。ベネズエラ代表選手の中では最年少ながら、チームを牽引するプレーに注目!
15.ヨエニス・セスペデス(キューバ)
キューバ出身で2011年にドミニカ共和国に亡命したヨエニス・セスペデス(37)。翌2012年にはオークランド・アスレチックスと亡命キューバ選手として過去最高額の4年総額3,600万ドル(約49億円)の契約を結び、スター選手としてのキャリアをスタートさせた。
その後はボストン・レッドソックスやデトロイト・タイガース、ニューヨーク・メッツとビッククラブを渡り歩き、右肩上がりに契約金がアップ。安定した成績を残し続け、ファン投票で選出されるオールスターゲームにも2度出場している。
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しかし、2017年以降は度重なる怪我により、ほとんど活躍の場がなかったヨエニス。そんな中での今大会の代表選出はキューバの野球ファンだけでなく、全盛期を知るMLBファンをも大きく驚かせたという。
鍛え上げられた肉体でMLBのスター選手にまで駆け上がったヨエニスの復活が見られるのかは、今大会の注目ポイントのひとつ。