産後で腰周りが重くなったアン・ハサウェイのTシャツとデニム姿を見て「ほら〜っ、これだから気をつけないと!大人女子とかいっても、中年になって腰のあたりに肉がついてきたら、デニムのシルエットが別もんになるんだから。Tシャツとデニムほど、その大人女子ってコトバで丸め込まれた年増にとって難しいものはないんだから」とひとりぼやいてしまった次第。
というのも、つい最近、久しぶりにデニムを新調した私だが、試着してみると鏡に映ったおのれの姿が、思い描いていたシルエットとまったく違っていたのだ。こんなはずじゃない!と鏡を凝視するも、腰のあたりのドスコイ加減はまさに老女のそれ。仕方がないと、その流行のデニムをあきらめたのだった。アン・ハサウェイは産後間もない34歳だから、撮影に入ればいろんな方法で元のスキニーな体型に戻れるだろうが、わたしゃムリ。どう考えたって、大人女子なんかじゃなくて正真正銘のオバだもの。悲観的にいってるんじゃなくて、事実を受けとめて、それじゃあオバなりに押しの強さで別な着こなしでデニムを取り入れるしかないと方向転換をはかることにした。
Tシャツとデニム。ジェームズ・ディーンや吉田栄作がトレードマークとして着ていた昔から、その組み合わせは永遠のカジュアルコーディネートだ。素でもカッコいい人が着たら、それは一般ピーポーと断然違う!という印象を焼きつけ、もともと見た目がイマイチな人が着たら、周りから完全スルーされる、本当は一番難しい組み合わせでもある。ケンダル・ジェンナーやカーリー・クロスが何でもない白Tシャツとデニムを着ただけで、思いっきりオサレに見えるにっくき組み合わせ。年増でも洋服を凌駕するような超個性的な人なら、その組み合わせでもオッケーかもしれないが、逆にビンボーくさくなる恐れもある。Tシャツ&デニムは、手を出す前に鏡をよく見ようってことですね。