ハリー・スタイルズが来日公演のために羽田に降り立ったときのコートスタイルを見て、「う〜ん、チェスターコートをラフに着る男、さすが!」と思った次第。近頃はおしゃれなダウンコートもあるけれど、やっぱり大人の男のコートは英国調のチェスターコートがかっこいい。ハリーはどんなにニューヨークの冬が寒くても、チェスターコートを好み、それがいかにもイギリス人っぽかった。去年までは細身のボトムスにスエードのブーツが定番だった彼も、今年はワイドなパンツにスニーカーをスタイリングして、新しさをプラス。パンツはベロア素材で、さり気なく流行を取り入れるのもうまい。黒のチェスターコートにピンクのパンツをこんなにサックリ着こなせるのは、やっぱりルックスがいいからなのか。ま、そういうことでしょうね。
チェスターコートというと、どうしてもスーツ着用時のコート、というお堅いイメージが強い。だが、イギリス人のメンズセレブでは、ぐっとくだけてチェスターコートを着こなす人がけっこういる。デヴィッド・ベッカムはニット帽やハンチングにワークブーツというラフさでチェスターコートを着ているし、ジュード・ロウは胸元がグワッシと開いたTシャツにスウェットパンツでチェスターコートを着る。そして、私のなかで、チェスターコートの人といえば、ケイト・モスの元夫のジェイミー・ヒンスだ。彼のそのコートの着こなしは、長いマフラーとスキニーパンツにロックなブーツでキマリ。コートの種類も、シングル、ダブル、襟がベッチンだったりするが、スタイルはいつでもイギリス人のロッカーそのものだった。
これがアメリカだと機能重視で冬はダウンコートが断然多い。軽くてあったかいし、ダウンは一度着てしまうと手放せなくなってしまう。でもな〜、やっぱりメンズのコートはチェスターコートだよな〜、とハリーの来日ファッションを見て思いを巡らせたのだった。