石川三千花の「セレブったぎり!HYPER」

2018.03.07

石川三千花の勝手にオスカー！2018

半魚人と地味めな女性のピュアなラブストーリー『シェイプ・オブ・ウォーター』が、作品賞、監督賞を含む４部門を受賞した今年のアカデミー賞授賞式。90周年を迎えたオスカーは、セクハラ撲滅や多様性を訴えつつも、華やかな祭典にふさわしいドレスの競演が戻ってきた！賞で負けても、ドレスは勝つ！やっぱりハリウッドはこれでなくっちゃね！

illustration ＆ text:Michika Ishikawa　photo:Getty Images

【アリソン・ジャネイ】赤の勝負ドレスがエレガント。二の腕隠しのスリーブ処理に技をみせ、彼女の個性がドレスに負けていない。体型キープは大したもの！　ドレス／リーム・アクラ

【エマ・ストーン】レッドカーペットのドレスアップを純粋に楽しんでいるわね！ノミネートされていたら、パンツスタイルじゃなかった!?このモード感はエマだから、着こなせるのかも。　ドレス／ルイ・ヴィトン

【メリル・ストリープ】出ました、大御所！セレブ界のPTA！もうレッドカーペットの常連過ぎて、赤じゅうたんと赤ドレスが地続き状態。この場は私が先陣きって赤を着る！みたいな心意気を感じる立派な赤ドレス。　ドレス／ディオール

【ジェーン・フォンダ】老いてますますシワなしどころか、亡き父にそっくり。そうは言っても、この年齢で変わらぬ体型は立派なもの。この業界で君臨するのはわたし！死ぬまで体形死守！若いもんには負けられぬ！ジェーン・フォンダは永遠に不滅です！　ドレス／バルマン

【ローラ・ダーン】輪ゴムの口を持つ女優ローラ・ダーン、独立系作品からメジャー作品まで意外と長持ちしています。カルバン・クラインバイアポイントメントのドレスを選ぶところも時代の読みがしっかりしてる。ぬかりナッシング！　ドレス／カルバン・クラインバイアポイントメント

【マーゴット・ロビー】胸飾りのあしらいにどーしても目がいく白ドレス。顔立ちが派手だから、少しのさじ加減でグラマラスになるタイプ。同じシャネルのドレスでも、昼用と夜用では大違いの雰囲気を出してます。　ドレス／シャネル

【ジェニファー・ローレンス】レッドカーペットの常連セレブだが、女優休業前のひと輝きは、もちろんディオールのドレスで。アイメイクは濃い気味にだが、髪をナチュラルにまとめクラシックになりすぎないモダンなバランスが絶妙。ティモシー君、お姉さんの復活を待ってろよ！　ドレス／ディオール

【サンドラ・ブロック】出ました、顔面ヘビメタのサンドラ姐さん！ドレスに負けない眼力あり。エクササイズを怠らないスッキリボディで、フィットなドレスをキレイに着こなしている。間近で見たら、ひれ伏したくなりそう。　ドレス／ルイ・ヴィトン

【ルピタ・ニョンゴ】可憐なドレスから過激なドレスまで、なんでもおしゃれに着こなすルピタ。ビジューをからめたヘアスタイルも似合ってる。なんでこんなにカワイイんだろう？鼻の形か？　ドレス／ヴェルサーチ

【ガル・ガドット】ザ・体育会系がゴージャスにドレスアップして部員全員が絶賛するノリ。好感度の高い、誰からも愛されるガル・ガドット。今日はワンダーウーマンから、ワンダーレディに変身だね！　ドレス／ジバンシィ

【サリー・ホーキンス】ドレスは問題ないのに、どこか（わたしでゴメンネ的）な雰囲気あり。ラフなヘアスタイルも、ほつれ毛に見える。でも、控えめな感じだが芯は強そうな雰囲気が『シェイプ・オブ・ウォーター』の役どころにぴったり。　ドレス／アルマーニプリヴェ

【エミリー・ブラント】オートクチュールの豪華さがあるドレス。繊細さは感じるけど、肩の綿アメ取ってほしいな。実物はすごくキレイだろうけど、ドロップのイヤリングがトゥーマッチ。　ドレス／スキャパレリオートクチュール

【シアーシャ・ローナン】ものすごく似合ってる！春が来たって感じ！ベビーピンクが初々しい彼女の白い肌にぴったり。この微妙なお年頃にしか着こなせないわね。ネックレスもつけないで清潔感も出てる！若さって尊いな〜。　ドレス／カルバン・クライン

【アリソン・ウィリアムズ】モデル体型でドレスの着こなしにスキなし。オーガンジーに刺繍した繊細なタッチが美しい。馬面なとこだけ、惜しいぞ！　ドレス／アルマーニプリヴェ

【ニコール・キッドマン】レッドカーペットに咲いたナスコンの花！さすがニコール！構築的なデザインのドレスで目立っていた。毛先が傷んでいるのが残念。そして年齢とともに、目尻がこめかみにまっしぐら！　ドレス／アルマーニプリヴェ

【グレタ・ガーウィグ】マリーゴールドが似合っていた。彼女の大らかな人柄にあったようなステージ映えも。才能のある女性監督の誕生ね。裏方にシフトするのでは？ノア・バームバックとの今後の仲も気になるところ。　ドレス／ロダルテ

【ヴィオラ・デイヴィス】蛍光ピンクのドレスがステージでも強烈な印象を残した。ヘアメイクによって、印象がガラリと変わる人ね。パンチの効かせ方にパワーあり。ドレスを脱いだとき、補強下着のはちきれにご用心。　ドレス／マイケル・コースコレクション

【ゼンデイヤ】デザイン、シルエット、素材、色、すべてが斬新でエレガント。計算されつくしたデザインで、ドレープの出方が美しい。落ち着いたブラウンが若さはちきれる褐色にマッチ。パーフェクト！オシャレ上級者のドレスだわ～。　ドレス／ジャンバティスタ・ヴァリ　オートクチュール

【フランシス・マクドーマンド】ドレスは置いておいて（冷や汗）、存在感がモノを言う。信念や自信から作り出された内面からの人間性の器の違いを感じるわね。ウーマンリブの時代の人。もうアンタッチャブルゾーンの人。　ドレス／ヴァレンティノ

【ウーピー・ゴールドバーグ】とりあえずスゴい！安モーテルの壁紙感または、仏壇の布感もあるけど、ウーピーだから許す。ドレスの柄もすごいが、タトゥーも見逃せない。それにしても、紫と黄色ってプリンスもびっくり。レッドカーペットを盛り上げる意味では貢献度大。　ドレス／クリスチャン・シリアーノ

【サルマ・ハエック】胸の谷間にダイヤモンドが埋められます！金ならある！という心の叫びが聞こえるような、全身から金持ちオーラぷんぷん。すべてがクドすぎる。でも、なんかスキ！惜しみなく見せつけている感じで。オそばにいると熱波を感じそう。さすがグッチです。　ドレス／グッチ

【ジェームズ・アイヴォリー】ティモシー君のイラスト入りのシャツはカスタムメイド。『君の名前で僕を呼んで』の作中でもあったように、本人にプレゼントするそうだけど、洗濯してからあげてね。ジェームス・アイヴォリー翁89歳、冥土の土産ができました。　シャツ／カスタムメイド

【アダム・リッポン】はだしで靴って、石田純一か！異質な感じで、レッドカーペットに新しい風を吹き込んだわね。タキシードでここまで遊ぶのは難しいけど、モスキーノのユーモア感覚を上手に取り入れてる。アダムらしく、時代を切り開いて行く感あり。　スーツ／モスキーノ

【ティモシー・シャラメ】最新のシルエットで難易度が高い白のスーツを着こなしているのはさすが！甘さもあり、嫌味のない清潔感とフレッシュ感もある。足元がブーツなのもいいわね。愛され上手なティミー、お母さんになりたい！息子で無理だったら孫でもいいっ！　スーツ／ベルルッティ

【アーミー・ハマー】ティモシー君が白なら、俺はベルベットで攻めるぜ。嫌味なまでに決まっているアーミー・ハマー。Mr.アメリカンの伊達男。ガタイがよくて美男なだけでなく迫力がある。自信がないと手が出ないスーツだ。　スーツ／ジョルジオアルマーニ

【マーゴット・ロビー】ドレスも膝下がシアーになっていてきれい。似合っているわね。ラフなボブヘアがドレッシーになり過ぎていなくて若さを感じる。シルバーの丸いポーチも可愛い。このドレスを、授賞式で着ればよかったのに。　ドレス／シャネル

【エマ・ワトソン】その前髪どうしたの？ヘアスタイルが、ドレスをぶち壊しているような。スタイリスト出てこい！モードを意識してはいるが、飛躍しすぎた!?優等生がぶっ飛びきれてない感じ。タイムズアップのタトゥーもシールってとこが、頭でっかちかな〜。　ドレス／ヴィンテージラルフローレン

【ルピタ・ニョンゴ】ルピタにしては、シックなチョイスね。『ブラック・パンサー』のイメージかしら、これはこれで素敵だけど、原色が誰よりも似合う彼女だから色ドレスが見たかったな〜。イヤーカフがおしゃれね。ルピタって本当に、ドレスに愛されている人。　ドレス／アルマーニプリヴェ

【ケンダル・ジェンナー】巨大ワッフルなデザインは、モデルでないと着こなせないわね。自信を持って着ているのが伝わってくる。見せどころを心得ている感じね。しかしまぁ、ケンダルといえどもメイクアップが濃くなると、基本、顔面のキム化が進むことが判明。　ドレス／リデンプション

【ゾーイ・クラヴィッツ】いつでもおしゃれだよね。最近黒がおおいけど、他の人の黒と一線を画す個性がある。ヘアスタイルともぴったりね。アクセサリー使いもうまい。自分の活かし方と、ドレスの着こなし方を熟知してる。　ドレス／サンローラン

【エマ・ストーン】オスカーのアフターパーティにしては、カジュアルすぎるかな。それにしても攻めているわね。微妙な色のカラーブロックは、レトロとモダンさがミックスされていて、トレンドは押さえているわね。　ドレス／ルイ・ヴィトン

【マイリー・サイラス】アフターパーティも場所ごとにお召し替えの時代に突入。ピンクとシルバーの切り替えがマイリーらしい。髪型は昔のハリウッドを彷彿とさせるけど、ドレスのデザインのパンチが効いているから新しく感じる。リアムも二度惚れだね。　ドレス／プラバル・グルン

【マヤ・サーマン・ホーク】ユマ・サーマンとイーサン・ホークの美形カップルのサラブレッド。ドレスもきれい。クラシックだけど、決して古臭くはならない。若くてきれいなときにシックな色をチョイスするところがいい。上品で美しくグレース・ケリーを彷彿させる。　ドレス／ザック・ポーゼン

【エミリー・ブラント】手がこんでいてゴージャスなドレス！さすがアレキサンダー・マックイーンの伝統の仕事。すっきりとアップにまとめたヘアスタイルとゴールドのイヤリングがマッチ。エミリーの理知的なムードにピッタリ、似合ってます。　ドレス／アレキサンダー・マックイーン

【ヘイリー・ボールドウィン】モデルの王道。アフターパーティのレギュラーは、今年も頑張ってます！ヴェルサーチのドレスも引き締まった体でファッショナブルに着こなしてる。こういうドレスでも、過度にエロ方向に向かわないところは、さすがファッションモデル。　ドレス／アトリエヴェルサーチ

【グレタ・ガーウィグ】シャーリーズ・セロンのいない空いた席を埋めるグレタ・ガーウィグ。ディオールのドレスは、大出世！もっとも、彼女、シャーリーズくらいに背が高くて、堂々の着こなしです。黒のパイピングが、花びらのようできれい。　ドレス／ディオール

【シエナ・ミラー】くすんだパステルカラーがジグザグしたミュウミュウのドレス。妙齢で、女優として勝負どころのシエナ。。胸元もギリギリのお年頃。美人だしセンスもいいが、あとひと個性、「そだねー」。　ドレス／ミュウミュウ

【ロージー・ハンティントン・ホワイトリー】パステル、光、透け感、三拍子揃ったラルフ＆ロッソのドレスも素敵だけど、出産後すぐに体形を戻したところが根性の持ち主。ただ、いつでもおんなじ顔なのよね〜。　ドレス／ラルフ＆ロッソ

【ケイト・ボスワース】ファッショニスタでも名高いケイトだけどそろそろ女優としての代表作が欲しい年頃。ドレスとの出会いは完璧だから、あとはいい作品と出会うだけ。なに？それが一番難しい？確かに！　ドレス／ディオール

【エマ・ロバーツ】フェザーとスパンコールでドレスのトレンドは押さえているのに、何かが違う。エマは背丈がないから、バランスが悪く見えるのだろうか？美人でセンスもいいのにモテないのは何故？みたいな、答えに難しいタイプ。　ドレス／プラダ

【ブレオナ・チェレティ】ハイ、あんたの勝ち！！これがいわゆるインスタ映え!?ニップレスを貼るなら肌色でしょ。なんでシイタケ色なのさ。はいはい、そこまでして写りたいなら、お望み通り撮りますよ！

イラストレーター＆エッセイスト石川三千花

映画、ファッションを独自の視点からイラスト＋エッセイで斬る！著書に『石川三千花の勝手にシネマ』、『勝手にオスカー』など。

https://twitter.com/michikaishikawa

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