人間ですから、見た目で人を好きになるってことが往々にしてある訳です。俳優でいうと、デイン・デハーン。この方のお顔が好きで、『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』という、なんというか、どうしても観たいってほどじゃない映画でもデハーンを観るだけでもいいかな、なんて出掛けた私。リアーナのパフォーマンスシーンと、デハーンのお顔を拝んだだけでヨシとする、ヴィジュアルに凝ったギャラクシーもので、まあ気楽に楽しんだのですが……。
お気に入りの俳優だけに隅々まで気にかかる、という例のデハーンのデコっぱち問題。そう、“かげり王子”と名付けたいほどの憂いを含んだきれいなお顔なのに、風で前髪が立ち上がる毎に、私はひやひやしっぱなし。なんと、前髪を上げると、見えてる顔面積とおんなじくらいの面積のデコがペロリンと出てくるのだ。デコっぱちなどと、お茶目に表現しているけど、それはまぎれもないハゲ!ファンなら先刻承知だが、デハーンはすでにハゲなのだ!しかもですよ、ハゲの状態で笑うと、もう彼の“かげり王子”のイメージが完全に崩壊するほど別ものになる。ああ、罪深いことに、私はひやひやしながらも、ハゲが全開になるのも見てみたい、と思ってしまうたちなのだ。
せめて30代のうちだけでも、ハゲを出さずに映画出演して頂きたい。顔にもっとシワが増えたら、ハゲもさらして、性格俳優になるのもいいと思う。元々『クロニクル』や『欲望のバージニア』などクセのある役が多いデハーンだから、このままきゃしゃな体をキープして、一風変わったじいさん役者になって頂きたい。などと、いらぬ妄想を働かせてしまう私だが、『ヴァレリアン〜』では、彼がアロハ風のシャツ姿で「花柄シャツを着せたら世界一」を証明する着こなしを見せたのも書いておこう。2014年のプラダの広告キャンペーンでデハーンが着てみせた、あの花柄シャツが再び!それにしても、顔面相似形のディカプリオは肥えて、デハーンはハゲて、少年美って儚いものですね。