[vol.53] 本物セレブが、普通のセレブを凌駕する?!シャルレーヌ公妃のシャーリーズ・セロン化が止まらない!

今回は本物のセレブリティなお方、モナコ公国のシャルレーヌ公妃について。20歳上の夫アルベール2世(母はハリウッド女優であった故グレース・ケリー)との間に3歳の男女の双子がいるシャルレーヌ妃は、元競泳選手でオリンピックにも出場したことがある。177センチの長身で美貌の彼女はモデル並みに洋服を着こなし、ファッション的にはイギリスのキャサリン妃よりは上という評判なのだが…………。

先日、テニスの錦織圭が決勝戦でナダルに敗れたマスターズ・モンテカルロ大会でのこと。ご夫妻で会場に現れたシャルレーヌ妃はボーダーTシャツに紺のブレザー、ホワイトパンツという爽やかなマリンルック。真っ赤なリップとミラーのサングラス、それに前髪を作ったピクシーカットで、絵に描いたようにかっこいい。ぱっと見、モデル。いや、待てよ、シャーリーズ・セロンそっくりじゃん!いくぶん堅めなロイヤルファッションとは別ものの、モードな薫り。さすがだな〜、などと感心しつつアップでそのお顔を眺めてみれば゙……う−ん、こりゃあ手を加えたわね、と思わせるほどの唇の厚み。30歳過ぎのハリウッド女優によく見られる、シワひとつないテラッテラのおでこ。目もともすっきり張りつめて、シャーリーズ・セロンにますます近づいているじゃないですか!

シャルレーヌ妃こそが本物のセレブなのに、ハリウッドのセレブに歩み寄っているって、どういうこと!?今では、ロイヤルセレブでも普通のセレブと同じレベルで、やれファッションがどーの、メイクがどーのと騒ぎ立てられている時代だから、シャルレーヌ公妃のようなおしゃれな人をメディアは追いかける。注目されれば、さらに美しくなりたいと思うのは分からんでもないが、もしかして、彼女は幸せじゃないのかも、という思いがよぎるのだ。かわいい子どもがいても、もっときれいになりたいって、満たされていない夫婦の妻が陥りがちな罠だから。ハリウッドでも、大概こんなもんです。

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イラストレーター&エッセイスト 石川三千花

映画、ファッションを独自の視点からイラスト+エッセイで斬る!著書に『石川三千花の勝手にシネマ』、『勝手にオスカー』など。

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