[vol.56] 中年アクションスターは顔の調整が必要なのだ!ボンド役、5たび、ダニエル・クレイグ、整形顔の戻りも順調!

中年になったアクションスターは、撮影に入る前に体の調整だけではなく、顔の調整も必要だということを、ダニエル・クレイグのボンド役復活のニュースで思い知った。顔の調整とは、ズバリ若返りの整形のこと。体だけが動けばいいという話ではなく、やっぱり、頭脳明晰で悪を次々と成敗していくカッコいいヒーローが、シワシワのおじいさん顔ではいまいちキマらない。もしかして、シワよりも最悪なのは、たるみかもしれない。いずれにしても、アクションスターは顔の精悍さは必須なのである。


それでダニエル・クレイグの若返り作戦なのだが、今年の2月に英国アカデミー賞授賞式に現れた彼の別人顔には誰もが驚いたのは記憶に新しい。明らかにボトックスとダーマルフィラーの過剰注入で、顔がパンッパンにふくらみ皮膚はテラッテラ。深いシワが消滅していた。SNSでも彼の変わり果てた顔が話題となり大炎上。ダニエルよ、レイチェル・ワイズとの赤ん坊がこれから生まれるってときに、なんで整形なのよ、といぶかったものだが、はい、007シリーズのボンド役に着手する手始めだった訳ですね。まあ、彼も50歳ですから色々と老化はあるでしょう。個人的にはシワはアリだと思うのだが、ハリウッドは許さないでしょうね。奇しくも、トム・クルーズがボトックスでやっぱり風船顔になり、ツイッター炎上となったのが2年前の英国アカデミー賞授賞式。顔の腫れが退くまでの日数の計算がミスったわね、このご両人は。

「ボンド役を続投するなら手首を切った方がマシ」とまで言い放ち、5度目のボンド役を拒否していたダニエル・クレイグ。今回、それを引き受けるにあたり、500万ポンドという慰めの報酬に加えてダニー・ボイル監督が指揮を執るとあっては、やる気十分。2019年の10月に英国公開を目指して、整形後の顔の戻りも順調の様子。彼をシリアスに見せていた眉間の深いシワもボトックス注入で無くなっていたが、それも復活。あとは撮影でケガのないように。トム・クルーズもアクションシーンで骨折していたが、それだけは後追いしないで頂きたい。

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イラストレーター&エッセイスト 石川三千花

映画、ファッションを独自の視点からイラスト+エッセイで斬る!著書に『石川三千花の勝手にシネマ』、『勝手にオスカー』など。

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