20代最後の歳を迎えたクリステン・スチュワート。監督業にも乗り出したり、一度は別れたモデルのステラ・マックスウェルとヨリを戻して仲良く出歩くなど、公私ともに充実している模様。注目せずにはいられないのは、クリステンの外見だ。なんというか、ワル系の男前に増進中とでもいおうか、ズルズルなジャージーなんかを着ていても、一種オサレに見えてしまう不思議なムード。カーラ・デルヴィーニュも同じようにボーイッシュで無造作なかっこうをするけれど、彼女はブランドものだったりするし、やっぱりファッション畑の人だけあってモードな感じがするから、クリステンとはちょっと違う。
男前なクリステンの美しさに、ちょっとスゴミが出てきたなと感じたのは、METガラで髪の毛と眉毛をブリーチしてワイルドなオレンジ色に毛染めをして以来のこと。シャネルのゴージャスなコスチュームと相まって、アンドロジナスな美しさだった。ところが私生活のかっこうは、相変わらずそこらのあんちゃん風。足元はスポーツソックスに替え時をとうに過ぎたボロボロのスニーカー。極めつけは、ほとんどなすがままの髪の毛だ。あるときはゴムでテキトーに縛り、またあるときは亡き立川談志師匠がしてたようなヘッドバンドをガッツリ巻きして、古くさいんだか新しいんだか余計にインパクトがある。眉毛のブリーチのせいで、たばこを喫う姿は美し過ぎるヤンキーにも見えたりして。
「仕事以外は、私らしく自由にさせて頂きます!」と意思表示しているかのようなクリステンの私生活のかっこうだが、俳優として体をベストな状態に保つためにワークアウトを欠かさないところはプロ。昨年のカンヌ映画祭のレッドカーペットでハイヒールを脱いで階段をのぼり、女性だけがハイヒールを履くのを強要されるのはおかしいと、身を以てアピールした。最近、新作映画のプレミアやファッションイヴェントでは、マニッシュなヒールなし靴でパンツスタイルが多くなった。仕事でも自分らしいファッションで登場するクリステンを見ていると、時代は少しずつだが確実に動いていると実感する。