[vol.84] 人工美のヒモ・ビキニVS天然美の普通のビキニ。ダコタ・ ジョンソンの美しいビキニ姿を見て考えた。

夏休みのシーズン真っただ中で、セレブたちの水着姿が盛んにネット上を賑わせている今日この頃。ギリッギリの布面積のビキニをこれ見よがしに着ているセレブは、大概、人工的にでっかいお胸の持ち主だ。そういう改造肉体をセクシーと思う人々がいるのは事実として、私などは見る分にはとっても面白くて好きだが、商品ぽいし肉食過ぎるので、現実的に見てセクシーという感じがしないのが正直なところだ。

最近、ソフィア・リッチーやセレーナ・ゴメスなどのかわいい若手セレブまでもが、お胸が急に不自然にでっかくなり、ちょっとガッカリ。あの若魚のようなきりっとした肉体に、ちょうどいい素敵なバストがよかったのに。なんでふくらますかなー。人工的だろうが何だろうが風船みたいにふくらんだバストばかりがもてはやされるセレブ業界に身を置いていると、自分だけ普通サイズの胸で見劣りしていると思うのかしら。そこで、いやいや、私はありのままの自然の胸で勝負しますよ。見た目だけで売っているんじゃなくて、表現者として丸ごと、私の魅力なんですから!ときっぱりと強く生きる自信が必要なんでしょうね。

 

なんてことを感じながらセレブの水着写真を見ていたら、クリス・マーティンと復縁交際したというダコタ・ジョンソンが、彼とハンプトンのビーチで戯れる写真が目に入ってきた。ダコタ・ジョンソンといえば、ソフトポルノみたいな映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』シリーズでうっとりするような美しいボディラインを見せつけた女優だ。見とれましたね、私は。ワークアウトで均整を保っているが、決して筋張ったような筋肉質ではなくて、なめらかで細くはあっても適度に肉もついている。同様に胸はその細さに準じた小さめなそれだが、それこそ自然の美ってやつでしょう。とても女性らしい綺麗さなのだ。ビキニだってヒモみたいなやつじゃなくて、普通の露出度。『フィフティ〜』の主演に選ばれるだけあって、この現実味のあるナチュラルビューティがセクシーであるのはいうまでもない。

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イラストレーター&エッセイスト 石川三千花

映画、ファッションを独自の視点からイラスト+エッセイで斬る!著書に『石川三千花の勝手にシネマ』、『勝手にオスカー』など。

https://twitter.com/michikaishikawa

 

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