いつ収束するかも分からない世界規模のコロナ禍なのに、相変わらず半裸状態の自撮りなどをノー天気にインスタにアップしているセレブがいるが、今そういうのなくていいです。
とにかく、セレブといえども大概は、市井の人々と同じように3密を避けながら自宅でご飯を食べて自衛するしかない現状なのだ。スーパーマーケットやファーマーズマケットで買い物する彼女たちは、ほとんどがスウエットやデニムを着ていて、私たちとあまり変わらない。この期に及んで豪華な別荘なんかでスカしていると、ヴィクトリア・ベッカムのように恨みを買うことになる。
そんな折、私の目にも好もしく映ったのは、むき出しのネギを持ったトム・ハーディだった。『マッドマックス 怒りのデスロード』や『ヴェノム』でマッチョな勇姿を見せつけたあのトム・ハーディが、ネギとサラダ菜のお買い物!いいわぁ〜、そのギャップが。家族の健康のために、お買い物の手伝いをするなんて、いいお父さんじゃない。体を張ってアクション大作に挑むトム・ハーディは、その鍛えたガタイからはなかなかそうは見えないが、実はロンドン生まれのイギリス人。イギリスの公共放送BBCの子供専用チャンネルで、絵本の読み聞かせを担当するなど、父親の心優しい一面を持っているのだ。
この時期、いつもは外で忙しく働いている世界中の人々が、自宅で仕事をカバーしつつも、自分の暮らしぶりや家族との関係を改めて見直しているのではないだろうか。家に帰れば、普通のお父さん。ネギを持ったアクションスターのトム・ハーディを見ていたら、こういう時間があるのも悪くないと思った。もちろん、一刻も早くCOVID-19の脅威が去って欲しいのはいうまでもないことだが。