2019-20年秋冬ファッションサーキットが開幕。まずスタートを切ったのはNYコレクション。極寒の中エディターが熱い視線を注いだのは、新人デザイナーのデビューランウェイ、そして『シュプール』の偏愛ブランドの珠玉のクリエイション。ミニマリズムが主流のNYで、今季のトレンドを握るのはモダンなシルエット、そしてフェミニンなカラーパレットやディテール。少し早い、今年の秋冬ワードローブ計画に役立てて。
【KHAITE】期待の新人によるデビューランウェイに、エディターがラブコール
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カイトのファーストランウェイを観に行ってきました。はやくも『シュプール』からラブコールを送りたいと思います。女性デザイナーのキャサリン・ホルスタインが2016年にローンチ。フェミニンな柔らかさとテーラリングの美しさを両立し、女性の体を綺麗に見せてくれます。まさに包容力のある服。モダンだけれど、ひとさじのガーリーが感じられるその塩梅が最高です。
【KATE SPADE NEW YORK】ニコラ・グラスによるセカンドシーズン、やっぱり“欲しい”が止まらない!
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ニコラ・グラスによるケイト・スペード ニューヨーク、今シーズンも可愛さが爆発してましたね。ルーレックスやフラワーアニマルプリントを組み合わせが、デカダンスなムードを演出。ライラックやグリーンできちんと柔らかさを保っています。みんな大好き70年代のシルエットに、“欲しい”が止まりません。
【ADEAM】アイヌ民族のフォークロアなムードを、都会的かつフェミニンに昇華
アディアムのコレクションのインスピレーションとなったのは、北海道のアイヌ民族の文化です。自然を敬い、共生していく姿に感銘を受け、ディテールにアイヌ民族の伝統的なニードルワークに着想を得た刺繍や、手仕事の要素を盛り込んだといいます。しかし、ショーを歩くモデルの姿はあくまでもモダン。現代女性のフェミニニティを讃え、寄り添う服でした。特にフィナーレで日本人モデルの江原美希がまとった、構築的なブラックのドレスがとても美しかったです。
【SIES MARJAN】NYトレンドを牽引するスターデザイナーの新境地、色彩とレースで紡ぐファンタジー
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素晴らしいショーでした、シエ・マラヤン。まばゆく輝くスワロフスキーのクリスタルがフロアを埋め尽くし、来客を夢の世界に運びます。そのファンタジーなランウェイを歩くモデルがまとうのは、ブランドらしいネオンカラーの艶やかなサテンドレスやセットアップ。時折メンズライクなシャツが挟み込まれます。また、今回デザイナーのサンダー・ラックは、今まであまり心地よいと感じてこなかったレースや、黒、グレーといったカラーをコレクションに取り入れることに挑戦したそう。生地はダーツとプリーツによって美しくうねり、アーティなシルエットを描きます。特筆すべきはごく薄いオーガンジーを虹色に染め上げ、幾重ものラッフルでボリュームを出したラストの2ルック。まるで光と風をまとっているかのようなファンタジックな様子は、スワイプして2つ目の動画をご覧下さい。
【ANNA SUI】ミニマリズムの傾向はどこ吹く風、我が道を行くポップなクリエイションに拍手
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NYではミニマリズム時代、再来といった感じで、大人の女性のためのモダンで静かな服が全盛ですが、アナ・スイは違います。色にあふれ、柄が踊り、ジェムや羽飾りが飛び跳ねます。見ていると元気が湧いてきて、ポジティブな気持ちになる。服からエネルギーが放出されてるんです。これこそがファッションの力であると、思い出させてくれました。イメージソースはアナ自身がコレクションしているというヴィクター・モスコーソやゲイリー・グリムシャウのポスター。会場ではそのポスターがアートギャラリーのように展示され、ショー終了後、来客へのギフトとなりました。