【PFW 19FW】ドラマが生まれるパリ、カール・ラガーフェルドが手がけた最後のコレクションに、モデルたちの反応は?

長かったファッションサーキットも、いよいよ後半戦。パリの終盤で、人々の心に残ったのは、やはりシャネルのショー。ショーの冒頭には黙祷が捧げられ、フィナーレでは涙ぐむモデルたちの姿も。歴史に残る「ヒーロー」の偉業に想いを馳せながら、ファッションウィークの風は東京へ。

【LOEWE】クラシカルなモチーフを巧みにアップデート、ジョナサンの手腕が光るポートレート集

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19世紀に世界で初めてセルフポートレートを撮影されたと言われているロベール・コルベールの写真をインビテーションにプリントしていたロエベ。会場の真っ白な壁にも小さな肖像画を入れたロケットが飾られていました。そんなムードと呼応して、ルックもジャボやレースのナプキン、ウェストシェイプしたジャケットなど、どこかクラシカルなディテールとジョナサンらしいコンテンポラリーなスタイルがマッチ。観る人を別世界へと連れ出しながら、着てみたいと思わせる、さすがのポートレート集を今回もみせてくれました。

 

【VALENTINO】ため息もののシアードレスに、ステートメントでインパクトを

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ヴァレンティノの新作コレクションのテーマはずばり「愛」。愛に関する詩の朗読が響く中、モデル達は優雅にウォーキング。キスする男女の彫像や薔薇のコラージュプリントはアンダーカバーの高橋盾が手がけたもの。エレガンスを追求したため息が出るようなシルエットに、グラフィカルなコラージュのモダンなコントラストが、ピエールパオロ・ピッチョーリが考える新しい美のフェーズへと観客を誘いました。

 

【STELLA McCARTNEY】現代のモードには、美しさと優しさが必要だ

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英国クラブカルチャー「ノーザン・ソウル」から着想を得たステラ マッカートニーの新作コレクション。シックなカラーをベースにピンクやイエロー、バーガンディなどジェムカラーを差し色にしたコレクションは6070年代の気分を構築的なシルエットに落とし込み、モダンなエレガンスに昇華。もちろんナチュラルラバーのブーツやファーフリーファーのコートなど、ステラらしいアップサイクリングなこだわりも随所に。ショーと連動した熱帯雨林保護キャンペーンを実施していたこともあってか、ランウェイに登場したナタリア・ヴォディアノヴァの頬には、Oが地球の絵になった「SOS」の小さな文字が。最新モードを発信しながら、より大きな志を伝えるステラ流の知的な試みに、成熟した大人の女性とは?を改めて改めて考えさせられたショーでした。

 

【CHANEL】さらば「ヒーロー」、カール・ラガーフェルドの集大成ここにあり

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グラン・パレに現れたのは、粉雪舞う山間の村でした。ショーの冒頭に1分間の黙祷と、カール自身ががシャネルのデザイナーを引き受けた時のことを語る音声が流れたのちに、2019-20AWコレクションがスタート。スキーパンツのようなハイウエストのボトム、スノーブーツ、雪だるまのようなスカート。イノセントかつ洗練された装いでウィンターリゾートをいきいきと闊歩するモデル達とともに登場したのは、一輪の白バラを手にした白いドレスのペネロペ・クルス。かの人に捧げる花と彼女の凛と前を向いて微笑む姿は、悲しむ人々を勇気づけるような美しさでした。デヴィッド・ボウイの『ヒーローズ』が流れるラストでは、涙するマリアカルラ・ボスコーノをカーラ・デルヴィーニュが慰めるなど、ランウェイのモデルも、総立ちとなった観客も、一人一人がカール・ラガーフェルドに思いを馳せ、偉大なモード界のヒーローを悼みました。改めて2014SPUR11月号の特集タイトル「カール・ラガーフェルドにSAY,ブラボー!」の言葉を贈りたい。ありがとうございました。

 

【TOMMY HILFIGER】番外編、トミーの春夏ランウェイで往年のディスコクイーンが復活

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トミー ヒルフィガーと、そのグローバルブランドアンバサダーに就任した女優のゼンデイヤによるコラボレーションコレクションがパリのファッションウィークで発表に。1973年の伝説のファッションショー『バトル オブ ヴェルサイユ』にインスパイアされたコレクションには、当時実際に出演していた世界初のアフリカ系アメリカ人スーパーモデルのパット・クリーブランドが優雅に登場。また、なんと御年70歳のグレース・ジョーンズによるダンスパフォーマンスも! そのスタイルと踊りのキレのあまりの良さから、女性の美の無限の可能性に感動。トミー・ヒルフィガー氏もラストに登場し、アメリカンモード界のレジェンド達が集う夢のような夜にパリが沸きました。

 

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