ヴァレンティノが北京にてオートクチュール ショーを開催した。中国における新たなフラッグシップストアとなる、三里屯ストアのオープンを記念したイベントの一貫として、クリエイティブ ディレクターのピエールパオロ・ピッチョーリは45体のエクスクルーシブなオートクチュールのルックを制作。ユネスコ世界遺産に指定されている頤和園を舞台に特別なゲストに向けて発表された。
コレクションのテーマは「デイドリーム」。イタリアンルネサンスと、中国の宮廷文化に着想を得たルックでは、まるで絵画のような美しいカラーパレットに彩られた。中でも際立ったのは、ヴァレンティノと中国の結びつきを示す、華やかなレッド。冒頭で登場した、シルクタフタで大胆なボリュームを描いたドレスをはじめ、フィナーレでは繊細かつデカダンなレースやチュール、そしてノーブルなクレープ地に刺しゅうをあしらったソワレなどが登場。ヴァレンティノのオートクチュール ショーではもはや定番となった『トスカ』の旋律と混じり合い、浮世離れしたファンタジーの世界を描き出した。
text:Shunsuke Okabe, runway images courtesy of brand