【NYコレクション2022SS②】コーチ、バットシェバ、アナスイからみる次世代の楽園モード

”オプティミスティック”で、”快適”。この二つの言葉がぴったりと当てはまるようなルックが多数みられたNYコレクション。それぞれのブランドの哲学をもって解釈された、ポストコロナ時代の始まりを象徴するスタイルに注目を。前回に引き続き、時代を象徴する、ポジティブで個性あふれるルックをチェック!

カムバックしたチェックと奏でるニューエイジ

IMAXtree/AFLO
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コーチの初代デザイナー、ボニー・カシンのアーカイブの着想を得たコーチ。ショーが行われたのはハドソン川沿いにある公園「Pier 76」。会場では昨年のコロナ禍にスタートしたオリジナルのムービーコンテンツ「COACH TV」が放映されていました。司会はおなじみ、人気ソーシャルメディアスター、リッキー・トンプソン! 軽やかな話術とともに、ショーを盛り上げていきます(新エピソードでは先日のメットガラでも注目を集めたフィメールラッパー、ミーガン・ジー・スタリオンも登場しています!)。

マルコム・マクラーレンの名曲「Buffalo Gals」が流れる会場に登場したのは、スケーター集団。軽やかに滑る彼らの間を歩くのはチェック柄のアノラックを着用したモデルたち。パステルピンクや、グリーン、ポップで心躍るカラーパレットで構成されたアウターがラインナップ。同じ柄のキャップや、リバイバル中の00年代初頭を思わせるブラトップを合わせたスタイリングにもグッときます。アーカイブからインスパイアされたからと言っても、あくまで2022年を生きる人々に向けたフレッシュなルックだと思いました。

IMAXtree/AFLO
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チェック柄はセットアップやアウター以外のバリエーションでも登場。なかでもビッグシルエットのTシャツに、スカートを合わせたルックにときめきます! モデルの性別は問わず、このスカートをスタイリングに用いているのが印象的です。新しいベーシックアイテムとして定着しつつあるビーズのネックレスを合わせているのもまさに「今」! ゆったりとしたスタイルは、会場を縦横無尽に駆け抜けるスケーターの青年たちの装いにリンクしており、ストリートとランウェイが地続きになっていることを強く実感。来年の春、コーチのルックをまとったスケートボーイ&ガールがマンハッタンの街中を自由に駆け抜ける様子を見たい……!と強く願わずにはいられない素敵なショーでした。

家でも、街でも、どこまでも! 拡張するロマンティックなホームドレス

INTAXtree/AFLO
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パンデミックで、なかなか外出できない日々が続く中、心の支えとなっていたのは前シーズンのバットシェバのドレスでした。ステイホームが続く中でも、前向きに装う気持ちと、家で過ごすにふさわしい快適さを両立したコレクションでした。そんなバットシェバのドレスは、2022年春夏コレクションではさらに進化して登場! ショーが行われたのはNYにあるカフェ&レストラン「Serendipity 3」。NYで育ったデザイナー自身が幼少期から現在にいたるまでよく足を運ぶスポットでもあります(店内には花柄のランプシェードや、カラフルなガラスに彩られた家具などがあり、本当に可愛い……いつか行きたいです!)。ショーの前には訪れたゲストにフローズンホットチョコレートと、フライドポテトというスペシャルな組み合わせ(甘いチョコレート×しょっぱいポテトの”悪魔的な組み合わせ”とも言えますね)のデザートが振舞われました。ショーに登場したのはブランドのシグネチャーアイテムであるホームドレスのバリエーション。ベルベット素材を使用した水玉模様をあしらったドレスや、アシッドグリーンのワンピース……。愛らしいパステルカラーだけでなく、ブラックのロング丈のホームドレスも登場します。また足もとにはつま先まで淡いグリーンで染め上げたタイダイ柄のタイツ! ただノスタルジックでガーリーなだけではない、バットシェバの真骨頂がここにあります。ボリュームのあるウィッグ、二重幅よりも太いアイライナーなど、50年代を彷彿とさせるヘアメイクもただリバイバルしたのではなく、少しエッジイにアップデート。ロマンティックな装いが持つ力と、ひとさじの毒をもって、苦難続きの日常に寄り添ってくれるのがバットシェバだと改めて実感したコレクションでした。

ハッピーバイブスは街にあり! モダン・トロピカルをまとうとき

INTAXtree/AFLO
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パンデミックを経て、ニューノーマルな時代がスタートした現在。見知らぬ街や都市、旅することへのモチベ―ションや、冒険することへの喜びを反映したコレクションを発表する中で印象的だったのがアナスイです。デザイナーのアナが夢見る”理想郷”をテーマとなった今シーズンは、ビビットなピンクとグリーンの色調で構成された、トロピカルなムードのワンピースや、セットアップ、スイムウェアが登場します。南国の植物や、鳥がプリントされたルックに、色鮮やかなクロシェニットや、フラワーモチーフなど、ひとたびまとえば、アナスイが描く楽園世界にダイブできるコレクションです。今回、注目したいのがルックを構成するアクセサリーやシューズなど、様々なアイテムを気鋭のブランドとコラボレーションしている点。スイムウェアに重ねたニットアイテムや、ニット帽は気鋭のニットデザイナー、Konry、首まわりやイヤリングなどビーズのアクセサリーはdaisy chains(実はこのブランドNYに期間限定で定期的にオープンするセレクトショップ「cafe forgot」でも取り扱いがあり、注目のブランドです)など、様々な若手クリエイターの作品と一緒にスタイリングしているのも素敵でした!

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エディターHORIEプロフィール画像
エディターHORIE

ファッションとビューティ担当。K-POPを始めとする韓国カルチャーにお熱。茶碗蒸しと無花果の香りが好き。
実家で暮らす柴犬が親友です。

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