ファッションウィークの一大トピックといえば、新クリエイティブ・ディレクターの誕生。注目の4名のスペックやクリエーションの特徴を、いざ分析! シモーネ・ベロッティ(バリー) グッチをはじめ多くのメゾンで経験を積みテーラリングからアクセサリーまで幅広い知識を持つ。172年の歴史を持つ老舗メゾンの膨大なアーカイブスをフレッシュに蘇らせた。 ベーシックなアイテムに、シルエットで遊びをきかせて。100年前に誕生したストラップシューズを再構築した靴は、コレクションのキーアイテムとなった ピーター・ドゥ(ヘルムート ラング) フィービー・ファイロ率いるセリーヌで経験を積んだ後、自身のレーベルをスタート。カルト的人気を誇ったヘルムート・ラングと共通点が多く後継者として期待を集める。 モダンなカジュアル・フォーマルを提案。フューシャピンクのストライプにローウエストのデニムなど、ラングにオマージュを捧げたルックが多く見られた ステファノ・ガリーチ(アン ドゥムルメステール) ハイダー・アッカーマンを経て、アン ドゥムルメステールを買収したアントニオーリ・グループに’19年に入社。メンズウェアを手がけた次世代の彼の感性に注目したい。 シアーな素材を多用しつつ、パンキッシュなハーネスをプラス。引きずるほど長いフリンジベルトも象徴的。黒と白を基調に、ミニマルなルックを展開した ピーター・ホーキングス(トム フォード) 創業者であるトム・フォードを長年支えてきた片腕的存在。メゾンのカラーであるゴージャスさや壮麗さを継承しつつ、現代的で余裕のあるアプローチを見せていく。 胸もとが大きく開いたシャツやヌーディなドレスなど真骨頂である潔い肌見せスタイルが目立つ。70年代風でありつつも、自信に満ちた現代的な女性像を描いた