おしゃれ魂を刺激する名作が勢揃い! ファッション目線でも楽しめる海外ドラマ8選

海外ドラマはおしゃれのヒントの宝庫! そう信じてやまない、エンタメ業界につとめるシェリーとエディターRのふたりが、作品としてはもちろん、ファッション視点からも楽しめる、“1粒で2度おいしい”おしゃれなドラマ8作品をセレクトしてご紹介。

『セックス・アンド・ザ・シティ』、『ゴシップガール』といった世代を超えて愛される名作、配信ドラマ黄金期を彩る新作群、新進気鋭のスペインドラマまで。ファッション熱が呼び覚まされることうけあい!

Photo:Getty Images


Photo:Everett Collection/アフロ

Netflixオリジナルシリーズ『エミリー、パリへ行く』独占配信中


Netflixオリジナルシリーズ『ケーブル・ガールズ』シーズン1~6独占配信中


Apple TV+ オリジナルシリーズ『ディキンスン〜若き女性詩人の憂鬱〜』シーズン1~2配信中

中世のドレススタイルから、コスチュームライクな衣装、レトロでキュートな小物、リバイバルしている90年代ファッションに最新のハイファッションまで。そのどれもが物語のエッセンスとなり作品に華を添えています。時代の枠を飛び超えた百花繚乱なファッションで眼福を得て楽しんで。


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【海外ドラマ ナビゲーター】
シェリー
ディズニー・チャンネルのドラマを観て育ち、中学生のときに観た『24 -TWENTY FOUR-』に衝撃を受け、本格的に海外ドラマを観始める。高校生のときにハマった『新ビバリーヒルズ青春白書』の世界に憧れて、大学時代の5年間をカリフォルニアで過ごすなど、海外ドラマが人生に影響するほどに。アメリカのドラマ派ながら、最近ではヨーロッパ発のドラマをNetflixで見つけるのが楽しい。

エディターR
一日の終わりを、ワインとショコラとドラマで締めくくるのが愉悦のとき。“SATC”よりゴシップガール派。映像美と緻密な脚本ものが好物。最近は動画配信サービスのオリジナル作品のチェックに余念がない。作品でいうと、Netflix『ザ・クラウン』、Apple TV+ 『ザ・モーニングショー』などがお気に入り。ドラマに出てきた名台詞をコツコツとしたためていて、いつかどこかでアウトプットするのがささやかな目標。

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『セックス・アンド・ザ・シティ』/今もなお色褪せない、ファッション好きの永遠のバイブル! 1998年に放映され、社会現象を巻き起こした伝説的な作品。ニューヨークに暮らす女性たちのライフスタイルを赤裸々に描き多くの女性たちの共感を呼びました。今でも世代を超えて根強い人気を誇り、最近では続編制作の話題でもちきりの本作。サラ・ジェシカ・パーカー演じる主人公キャリーが発信源となったトレンドは数知れず。 オープニングシーンのチュチュスカート、 タイトなミニワンピースに、レタードネックレス、ディオールのTシャツにマノロ ブラニクスのヒールetc. ハイブランドとヴィンテージをミックスさせたスタイルは今見ても輝きを失っていません。そして低身長である私からすると、キャリー役を演じるサラ・ジェシカ・パーカーが意外にも(?)160センチと小柄だったのもポイント。ファッションのインスピレーション源としてはもちろん、リアルなスタイリングの参考になりました。身長157センチのアナ・ソフィア・ロブがキャリーの高校時代を演じたスピンオフドラマ『マンハッタンに恋をして 〜キャリーの日記〜』でも同じくキュートでカラフルなルックがたくさん登場するので、併せて観るのもおすすめです!(シェリー) Photo:Getty Images
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『ゴシップガール』/“推しメン”、チャックのファッションがすごい! 今年、リブート版の配信が予定されている、ファッション × ドラマの金字塔的作品。ニューヨークのアッパーイーストサイドを舞台に繰り広げられる、リッチな高校生たちのハイテンションで浮世離れした、“セレブ無双”なストーリー展開が一度観ると中毒に。頭のてっぺんから靴の足先まで、まるで息を吸って吐くような軽やかさでハイブランドのアイテムを次々と着こなすセリーナとブレアのファッションが刺激的でした。話したいことはつきませんが、今回あえて、マイ・スタイルアイコンとして推したいのは、ブレアの恋人役チャック。エトロのペイズリー柄のネクタイ(しかもパープル!)を同色のストライプシャツに合わせたり、ピンクのギンガムチェックのシャツに蝶ネクタイ&ブローチ&チーフを組み合わせたり。さらりと巻かれたアスコットタイなど小物使いも小粋で、当時、Pinterest上に「チャックのスタイリング手帖」を作ってしまいました。外見のタイプはネイトなのに“チャック沼”に落ちたのは、まさにファッションのチカラ。なお、作品の衣装を手がけたスタイリストのエリック・ダマンも、一番のお気に入りはチャックだったとか。絶賛話題放映中のファッションドラマ『エミリー、パリへ行く』で主人公を演じるリリー・コリンズが当作品のオーディションを受けていたというのも、ファッションドラマ好きにはたまらない裏話です。(エディターR) Photo : Everett Collection/アフロ
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『エミリー、パリへ行く』/今からでも間に合う! 2020年代を代表するファッションドラマ 『セックス・アンド・ザ・シティ』のクリエイター陣が手掛け、配信開始前から世界中で話題になっている、2020年代を代表するファッションドラマになること間違いなしの大人気シリーズ。シカゴのマーケティング会社で働くエミリーが思いがけずパリへの転勤が決まるところから物語はスタートします。文化の違いや言葉の壁があるにもかかわらず、憧れの地でおしゃれも仕事も恋愛も、人生をエンジョイするエミリーのポジティブな姿は、憧れだけではなく親近感を覚えてしまいます。フランスカルチャーのステレオタイプな描写に批判の声もあるようですが、異文化をポジティブに捉えていくところは好感が持てますし、エミリーが日々の小さな出来事をSNSにアップする姿から、新鮮な視点を持つことの大切さを思い出させてくれます。モノトーンからカラフルな原色まで何でも着こなすエミリーも可愛いけれど、個人的にお手本にしたいのはエミリーの上司シルヴィーの隙のないエレガントなパリジェンヌ的スタイル。どれもベーシックカラーでシンプルなデザインが多いのに、同じような格好に見せないセンスの良さが際立ちます。エミリーがパリで仲良くなるカミーユやミンディのファッションもそれぞれ違うスタイルで楽しめますよ!(シェリー) Netflixオリジナルシリーズ『エミリー、パリへ行く』独占配信中
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『ビカミング・ア・ゴッド』/リバイバルブームで注目の1990年代ファッションをまとった、キルスティン・ダンストが演じる下剋上物語 ジョージ・クルーニーが製作総指揮、主演はキルスティン・ダンスト、舞台は1992年のフロリダ。夫はネットワークビジネスにはまったあげくワニに食べられ(!)、文字通り一文無しになったシングルマザーのクリスタルが“下層階級”からのしあがる物語を、キルスティン・ダンストがチャーミングに演じます。ド派手なカラーパレット、タイダイ柄、ビッグロゴのTシャツにマムジーンズと、懐かしの90年代ファッションのオンパレードは、20代など若い世代には新鮮に、その時期に青春まっただ中だった世代には懐かしさをもたらすこと間違い無し。映画『マリー・アントワネット』でも感じていましたが、キルスティンは年代ものの衣装を着こなす天才! 現金が底をつき家財道具を庭先で売るときも(写真上)、トップスの柄に合わせたヘアバンド、ネイルもぬかりなく。チープシックな腕時計でさえ愛らしく、過酷な状況でもおしゃれ心を忘れない姿がとてもチャーミング。 どんなに不運でも諦めない姿を、タフ&ポップ、そしてキュートに魅せてくれます。ローラ・ブラニガンの『セルフ・コントロール』ほか、作中で使われる80年代音楽も必聴ですよ。(エディターR) ©2019 Sony Pictures Television Inc. and Showtime Networks Inc. All Rights Reserved.
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『ヴァレリア』/スペイン版“SATC” !? 4人の女性たちが魅せるアウトフィットは必見! 夫婦関係はマンネリ化、執筆作業ははかどらず、生活のためだけに続けている興味のない仕事。そんな“スランプ状態”におちいった生活を送る28歳の主人公ヴァレリアを支えるのは、ユニークで魅力的な3人の親友たち。スペイン版『セックス・アンド・ザ・シティ』ともいわれるこちらの作品は、4人のキャラクターがそれぞれのファッションにもよく表れているところが見どころです。ヴァレリアは、カジュアルスタイルに無造作なお団子ヘアがトレードマーク。既婚男性との刺激的な関係を楽しむロラは、ゴージャス&セクシー。キャリアは順調だけど、気になる同僚との距離を縮められないカルメンは、オフィスでも一際目を引くワンピース姿がキュート。両親の弁護士事務所で働きながら、自身のジェンダーをカミングアウトをするタイミングをうかがうネレアは、シャツとスーツでクールに。個性際立つファッションは真似したいアウトフィットが満載で目が離せません。等身大のガールズトークがリアルで、それぞれが悩みを抱えながらも自分らしく生きようとする姿に共感必至です。シーズン2でも、話の展開とともに、どんなファッションを魅せてくれるのか、今から楽しみです。(シェリー) Netflixオリジナルシリーズ『ヴァレリア』独占配信中
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『ディキンスン ~若き女性詩人の憂鬱~』/ディティールまでぬかりなし! 完成度の高いドレススタイルの宝庫 チャンレンジングなキャスティングにストーリー、4K HDRとDolby Atmos対応と、映画さながらのクオリティで話題のApple TV+ オリジナルシリーズ。その先陣を切って配信されたのがこちらの作品。舞台は19世紀。“アメリカ文学史上の奇跡”と讃えられる女性詩人のエミリ・ディキンスンを、歌手で女優のヘイリー・スタインフェルドが演じます。女性の活躍が制限されていた時代、福音主義的な教育に疑問を抱き、迷い、泣き、笑いながら持ち前の個性を活かし進む姿は、多くの人の共感を誘います。そんなエミリを引き立てる、ロマンティックなドレススタイルの数々は、まさに眼福。レースにリボン、ボタンといったパーツ、生地の光沢や質感etc. ディティールまでぬかりなく作られた衣装は、“ヨリ”のシーンでも粗がなく、故に映像に没入できタイムトラベルしているような気分に。主題歌はエミリを演じるヘイリー・スタインフェルドのオリジナル曲、ビリー・アイリッシュやリゾの楽曲が作中では使われ、主人公の心の支えとなる重要な役どころをラッパーのウィズ・カリファが演じるなど、クラシックな衣装と現代カルチャーとのミックスマッチの妙も斬新。シーズン2は今年の1月より配信中、すでにシーズン3の作成が決まっているなど、これからも目が離せません!(エディターR) Apple TV+ オリジナルシリーズ『ディキンスン〜若き女性詩人の憂鬱〜』シーズン1~2配信中
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『ケーブル・ガールズ』/自分の運命は自分で切り開く! 働く女性たちの1920年代レトロファッション 1920年代後半のマドリードを舞台に電話交換手として働く女性たちの恋愛、友情、苦悩などを軸に描く、スペイン発のNetflixオリジナルドラマ。女性が働くことが珍しかった時代、国営電話会社に交換手として雇われた主人公リディアとその同僚となる女性たちは、ショートヘアにクロシェ帽、カラフルな小物などを上手に取り入れていて、とってもおしゃれ! キラッキラな衣装にヘッドバンドでドレスアップするパーティシーンは『華麗なるギャツビー』を彷彿とさせるゴージャスさで、誰もが魅了されるはず。レトロテイストなファッションが好きな人は必見です。また、交換手たちの取りまとめ役のサラが、自分の気持ちにオープンになっていく変化の過程も見所です。同性愛が社会に受け入れられにくかった時代、彼女は矯正施設に無理やり入院させられ、“治療”を受けさせられてしまいますが、そんな逆境にも負けずに自分を貫き通し、ヘアスタイルでもファッションでも自分を表現していく様子はとても感動するし、ハットやスーツを着こなす姿は理屈なしにかっこいい!の一言。ファッションだけでなく、複雑に絡み合う人間ドラマ、先の読めないサスペンスフルな展開などスペインドラマの面白さが詰まったイチオシの作品です!(シェリー) Netflixオリジナルシリーズ『ケーブル・ガールズ』シーズン1~6独占配信中
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『ザ・コレクション』/華やかでダークな、オートクチュールの舞台裏へようこそ こちらはアマゾンUKの初オリジナル作品として、第二次世界大戦後、1940年代パリのファッション界を舞台にしたドラマシリーズ。脚本は『プリティ・リトル・ライアーズ』、『アグリー・ベティ』で知られるオリヴァー・ゴールドスティック、衣装デザインは『シャネル&ストラヴィンスキー』で映画コスチュームを担当したシャトゥーヌ&ファブといった、最強の布陣。度々登場するアトリエのシーンは、上質なドレスが作られるプロセスが垣間見えて、何度も巻き戻して見てしまうほど。ただ、豪華なオートクチュールのシーンとは裏腹に物語をリードするのは、欲望や嫉妬といった人間の放つおどろおどろしい争いの世界。華やかな世界も憎悪うずまく世界も、同じ人間が紡ぎ出しているもの。その対比の見せ方が上手いなと思います。デザイナーの妻や母、店を訪れる裕福な女性たちの、この時代ならではのヘアアレンジ、大胆でゴージャスなジュエリースタイリングも見逃せません。(エディターR) Amazon Prime Videoで独占配信中
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