【新作韓国ドラマ】またしても歴史に残るロマンス時代劇が誕生!? 話題性も抜群の4作品が見逃せない!

目まぐるしく配信され続ける韓国ドラマの中から、今知っておきたい話題性に富んだ4作品をピックアップ! 『赤い袖先(原題)』に続くネクストブレイク時代劇と大評判の『最愛の敵〜王たる宿命〜』や、Netflixで配信されるやいなや、世界13カ国で視聴ランキング1位を記録した大人気ウェブトゥーン原作の実写ドラマ『アンナラスマナラ-魔法の旋律-』など、新作の韓ドラを語る上で欠かせない注目作品をお見逃しなく。

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『最愛の敵~王たる宿命〜』ディズニープラス スターで独占配信中! © 2022 Disney and related entities
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Netflixシリーズ『アンナラスマナラ-魔法の旋律-』独占配信中
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『時速493キロの恋』ディズニープラス スターで独占配信中! © 2022 Disney and related entities

【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。

韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。永遠の推しは俳優ソン・ジュンギ。若手女優&俳優の発掘が趣味の領域に。

最愛の敵~王たる宿命〜/韓ドラ歴史に残るであろうロマンス時代劇が登場

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『最愛の敵~王たる宿命〜』ディズニープラス スターで独占配信中! © 2022 Disney and related entities

まだ10話までの視聴ですが、ひょっとすると私的韓流時代劇ベスト1になってしまうやもしれません。それほど、スゴイ! それほど、魅せられる! とにかく1シーン1シーン進むごとに思わず唸ってしまうクオリティなのですよ、これが! 舞台となるのは、朝鮮王朝第12代王イ・テの時代。といっても、このドラマは完全なるフィクション。なので、イ・テをはじめ、登場人物も物語もすべて架空。だからなのか、史実に縛られない自由かつ大胆な発想で、時代そのものを自在に操るかのごとく展開させていく演出は、朝鮮王朝全時代に通じる歪んだ“王権”と“権力”、そして“愛”の真相をより鮮烈によりリアルに浮かび上がらせているという。

そもそもの始まりは、7年前のイ・テの世子時代。宮殿を抜け出し出逢ったユ・ジョンという少女の聡明さに惹かれたイ・テは、彼女を世子嬪にしたいと宣言。ところが、ジョンの父は、宮廷を牛耳る左議政パク・ゲウォンが牽制する派閥の長ユ・ハクス。ジョンは世子嬪に選ばれるも、ゲウォンの策略からイ・テの母である王妃が毒を服して命を絶ったことで、ユ・ハクスは王妃殺害の罪で打首という事態に。イ・テは密かに牢に火を放ち処刑が決まったジョンを逃すのだけど……。でもって、本当にいろいろあるのですが、イ・テはゲウォンへの復讐と王権強化の野望を抱き、力のある一族の娘を娶ろうと画策。一方ゲウォンは、イ・テに想い人がいることを探り当て(それがジョンなのだけど)、彼女を自らの姪として王妃候補に挙げ対抗するという!

美しく迫力ある映像も、重厚に胸に迫る音楽も、巧みな脚本も、それらをまとめ上げる演出も、すべて絶品なのですが、一番の妙はそのキャスティング。主演の王イ・テを演じるのはMBLAQ出身のイ・ジュン。もちろんイケメンではありますが、主演というよりもクセのある脇役として評価の高い人。それゆえ、これまでの清廉潔白なる完全無欠の王キャラとは違い、弱さも欲望も人間としての歪みも持ち合わせていて、そこがよりリアルだし、ジョンを演じるカン・ハンナもヒロインと対抗する役柄が多かった人。だからこそジョンの芯の強さがより際立つという具合。そして、そして、ゲウォン演じるチャン・ヒョク。表情を抑えた熱演で観ているものを撹乱させずにはいられない腹芸。彼の出方次第で物語の行方も大きく変わっていくはず! あー、本当に続きが楽しみでしかありません。(さすらいのライター山崎)

ダミイダミイ
『最愛の敵~王たる宿命〜』ディズニープラス スターで独占配信中! © 2022 Disney and related entities

アンナラスマナラ/マジックに隠された現代社会の闇

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Netflixシリーズ『アンナラスマナラ-魔法の旋律-』独占配信中

ミュドク(ミュージカルヲタクの意味)としても知られるミュージカル出身チ・チャンウク。ミュージカル界の大先輩チョ・スンウのペン(ファン)で、同じくミュージカル出身のカン・ハヌルと舞台で共演してブレイク。と、彼はコッテコテのミュージカル俳優&ヲタなのでございます。本作はそんな演技、歌、ダンスの実力者チャンウクの魅力をこれでもかと盛りに盛り込んだドラマです。

母に捨てられ、父は行方知れず。残ったのは両親が残した多額の借金と、小学生の妹ユイ。アルバイトでなんとか自分とユイの生活を守る高校生のアイ(チェ・ソンウン。『怪物』のユ・ジェイ)の前に現れたのが、魔術師を名乗るリウル(チャンウク)。「あなたはマジックを信じますか?」と連呼してくるし、廃墟と化した遊園地に勝手に住んでいるしで、こちらもアイ同様に「コイツ何者?」の眼差し。大家さんに家賃滞納で責め立てられ、仕方なくバイト先で給料の前借りをお願いしたアイに対し、体での報酬を求めたスレギ(ゴミ)店長をリウルがマジックで消してしまってから、「え?本当に魔術師?」のフラグが……。
リウルへの疑念は晴れないもののなぜか気になる、なぜか心惹かれてしまうアイと、同級生のイルドゥン(ファン・イニョプ)。表面上、彼は成績優秀の坊っちゃまですが、その実態は両親の過度な期待と重圧に押し潰されている設定。このふたりがリウルに惹かれる真の理由を知ったとき、「してやられた」感満載です。本当に近頃の韓ドラは社会問題の取り入れ方が自然。視聴者に響かせる方法を知っている……だから感情移入せずにはいられないんですよ! 「人は、普通から外れまいと努力している。普通から外れた瞬間、異端児とみなされるから」。この台詞は心に焼き付いて離れません。ファンタジーに包まれた、めちゃくちゃリアルな現代ドラマです。

“マジック”に隠された社会の闇を、壮大な映像美とキャストの実力、斬新なストーリーで見せており、ミュージカルに圧倒されつつも(みっっんな上手い!)、キャラクターの心の傷をひとつひとつ噛み締めては胸がギュッと苦しくなるのです。ユイがIUの名曲『膝』を歌うシーンは(監督とのご縁によりIUは無償で楽曲提供とこれまた感動エピ)、思わず涙がほろり。全6話と韓ドラにしては超コンパクトながら隠されたメッセージは数知れず。スタッフが総動員した感動のカーテンコールにも注目を。(エディターK)

Netflixシリーズ『アンナラスマナラ』独占配信中
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時速493キロの恋/心に響く良作ロマンス×ヒューマン作品

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『時速493キロの恋』ディズニープラス スターで独占配信中! © 2022 Disney and related entities

「時速493キロ」とはバドミントンの非公式世界最高速度のこと。実はこの球速、球技のどの種目と比べても最も速い速度なのだそう。つまり、サッカーも野球も卓球も叶わない超高速。そう、優雅そうに見えるけど、バドって結構ハードなスポーツというわけで。ドラマはそんなバドミントンの実業団チームを舞台に繰り広げられる物語なのですが、ぜひ注目していただきたいのが、主人公を演じているチェ・ジョンヒョプ。

あの『わかっていても』や『シーシュポス』で、どんなに健気にどんなに優しくヒロインを支えようと、想い叶わず散ってしまった永遠の二番手。その彼がついにトップ役!(昨年放送の『魔女食堂にいらっしゃい』も主演ですが、それはさておき)実は、V6なら断然イノッチという私の好みドンズバで、まあ、私の好みはどうでもいいのですが、笑うと目が無くなっちゃう人懐こそうな笑顔といい、自然体な優しさといい、少年っぽい無邪気さといい、妙に寂しげに見える大人びた表情といい、そして、脱ぐとすごいんです的上半身といい、そんな彼の魅力が炸裂しているのがこのドラマ。

一見軽めなスポ根系サクセス恋愛ドラマと見せながら、実はこれがロマンス的にもヒューマン的にもなかなか胸締め付けられる内容。で、彼が演じるのは「運動に人生をかけるなんて」というスタンスの実業団のバド選手テジュン。才能がありながら自分にもバドにも真正面から向き合うのを避けているというキャラ。そんなテジュンの前に現れるのが、ある事件が原因でバド界から姿を消していた元スター選手のテヤン(パク・ジュヒョン)。物語はテヤンが3年ぶりにバドの舞台に戻ってきたところから始まるのだけど、賄賂の噂流れるテヤンは、チームからもバド界からも歓迎されるはずもなく、おまけに選手としての最盛期の3年間を棒に振った実力は地の底。そんなテヤンとテジュンが混合ダブルスを組むことになり物語が動き出すという寸法。それにしても、テヤンはなぜしんどいと承知で戻ってきたのか。テジュンはなぜ本気を出すことをためらうのか。それぞれの立場と事情が明らかになる8話以降は、ふたりが心通わせる前半のジンジン温かな胸キュンあるゆえに余計にズキズキと切なく。今、14話までの視聴ではありますが、これほどハッピーエンドを望む作品は、私的にもあまりないんじゃないかなあ。ジョンヒョプ〜今度こそ結ばれてほしいぞ〜〜。(さすらいのライター山崎)

ダミイダミイ
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グリーン・マザーズ・クラブ/オンマ(母)バトルから、恋愛、サスペンスまで

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Netflixシリーズ『グリーン・マザーズ・クラブ』独占配信中

良くも悪くもあらゆる「ギャップ」祭りだったドラマ。序盤は卑劣な教育オンマバトルを匂わせつつ、想定外の下克上、謎のメロドラシーン、あんぐりな三角関係×2、闇に包まれた飛び降り事件など、展開が右往左往! 好き嫌いが分かれそうですが、私の周りでも「地味に続きが気になって結局最後まで視聴」派が多かったので、気になる方は全話一気見できる今が視聴のベストタイミング!かと思う次第です。 

競争の激しい教育特化地域にある小学校の母親コミュニティ、“緑の旗振り会”こと“グリーン・マザーズ・クラブ”で繰り広げられるオンマ大戦争の餌食となるのが、主人公のウンピョと家族(息子2人と夫)。教育熱心な母親たちに圧倒されながらも、叶わなかった教授になる夢や、心に秘めていた劣等感がトリガーとなり、次第にウンピョもその闇のなかに……。
ある回のタイトル、「大人でも純粋に友達になれるのか」。これが本作の大きな軸でして、全話を通して母親たちのジレンマが描かれています。主要キャラは、子供を厳しく躾ける通称タイガーママのチュニ。ウンピョの旧友でペントハウスの最上階に暮らすジナ。行き過ぎた教育に反対するモラル派のヨンミ。派閥をあちこち行き来するお調子者のユンジュ。ウンピョを含むこの5人を取り巻く環境も関係性もどんどん複雑化して、飽きはしません。かの有名な『SKY〜』より相当マイルドで、その分リアル感もあり、コミカルな部分にはクスッと笑えます。
ただ中盤から物語の方向性がだいぶシリアスに変わるので、そのギャップを楽しめるか否か……そして本作の珍しい点は、主人公にまったく感情移入できない(個人比)ところ。次第に息子のドンソクが可哀想に見えてくる始末。チュニとも喧嘩→仲直りを繰り返し、「なぜ!?」と理解に苦しむ危ない橋を渡りまくりで、今思えばあらゆる場面でウンピョにドキドキさせられていた! 

なにより本作のバイプレイヤーは「ほぼ他人」のナムピョン(夫)役チェ・ジェリム。最初は週末夫婦感に「ふーん」ってな存在でしたが、次第に「この人だけが唯一の拠り所!!」レベルに昇格。警察官としての正義感、常に変わらぬ優しい態度に心打たれ、というか夫としても息子思いでまったく他人じゃありません!と、ますますウンピョに感情移入できなくなるので不思議です。兎にも角にもやはり今、注目すべきはミュージカル出身俳優の活躍っぷり。彼の次回作は絶対追わねば……!(エディターK)

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