2PMジュノやSF9ロウンに泣かされた…! いま改めて注目したい“演技ドル”主演の泣ける良作ドラマ4作品

ロマンス時代劇の歴史を塗り替え、第58回百想芸術大賞2022において作品賞にノミネートされている2PM ジュノ主演の『赤い袖先(原題)』や、4月上旬にNetflixで配信されるや否や視聴ランキング上位に躍り出ているSF9 ロウン主演の『偶然見つけたハル』など、進化し続ける演技ドルの活躍から目が離せない! そこで今回は何度観ても心に響く、注目の演技ドルの“泣ける”韓国ドラマ4選をご紹介します。廃人視聴覚悟で、週末のイッキ観もあり……!

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『赤い袖先(原題)』KNTVで4月16日(土)スタート。毎週土曜20:00~22:30 ※2話連続放送
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©2019MBC『偶然見つけたハル』
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Netflixシリーズ『それでも僕らは走り続ける』独占配信中

【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。

韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。永遠の推しは俳優ソン・ジュンギ。若手女優&俳優の発掘が趣味の領域に。

2PM イ・ジュノ/『赤い袖先(原題)』

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『赤い袖先(原題)』KNTVで4月16日(土)スタート。毎週土曜20:00~22:30 ※2話連続放送

1話目の視聴率は5.7%。それが回を追うごとに上昇し、最終回には17.4%を記録。その数字が示すのは、このロマンス時代劇がいかに傑作であるかということ。朝鮮王朝第22代国王正祖(チョンジョ)イ・サンは、あのハングルの生みの親、世宗(セジョン)と並ぶ李氏朝鮮のスーパーヒーロー的王さま。歴史に刻まれた王としての数々の偉業はもちろん、その人生にも波瀾万丈がてんこ盛りで、これまでもイ・サンを題材とした多くのドラマが制作され、さまざまな俳優たちが演じてきているのは周知の通り。70話以上に及ぶ超大作のイ・サンを演じたイ・ソジンをはじめ、それぞれに好評を博しているイ・サンたちではありますが、そのどれとも違う新しいイ・サンを鮮烈に生きたのが、そう、このお方、ウリ(私たちの)ジュノ。

例えば、イ・ソジンの思慮深く聡明で優しいイ・サンが“静”だとすれば、ウリ・ジュノのサンは圧倒的な“動”。祖父である英祖への憧れと畏怖、米櫃に閉じ込められ餓死した父への恋しさ、政敵に囲まれ誰も信じることができない孤独、それでも貧しい民を救いたいと思う強い信念、そして、生涯を通して貫いたドクイム(後の後宮、宜ビン成氏)への一途な愛。どの思いもめちゃくちゃ烈しく、狂おしすぎる。例えるなら、超大型のブルドーザーが時速200キロで突っ走っているかの如く?(いや、本当)。もちろん、烈しいだけではございません。世孫(次の王となる皇太子)時代のドクイムに魅せるツンデレぶりの無邪気な可愛さも、求めても求めてもドクイムに受け入れられない空虚な切なさも、ついにドクイムを寝所に呼び寄せる(宮女を王の女として所望する際の合図みたいなもの)時のカッコ良さも、それはそれは愛おしさ満々。

ドクイムを演じたイ・セヨンとのケミも素晴らしく、お互いを深く深く想いながら微妙にズレていく複雑な心の内とか、それはもう繊細に表現されていて、だからこそ、世紀のロマンスがよりリアルに胸にズンズンと響いてくるという。16キロ減量して臨んだという凛々しい韓服の着こなしも、英祖のDVにひたすら耐え続ける姿も、鍛え上げられた腹筋を惜しみなく魅せる入浴シーンも、ドクイムと結ばれてからのイチャイチャぶりも、悶絶必至。そんなジュノ・サンを堪能したら、その物語の最後は、手放しで大号泣。時代劇ファンならずとも必見です。(さすらいのライター山崎)

ダミイダミイ
『赤い袖先(原題)』KNTVで4月16日(土)スタート。毎週土曜20:00~22:30 ※2話連続放送

SF9 ロウン/『偶然見つけたハル』

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©2019MBC『偶然見つけたハル』

私自身、これまで友人たちに何度も「お願いだから観て!!」と全力で勧めてきた名作。通称『ハル』の名前で親しまれる本作は、ファンタジーであり、学園ロマンスであり、ヒューマンであり、ティーン向けと限定するには惜しすぎる、大人の心に響く韓ドラです。 

まず注目すべきは物語の設定。主人公が漫画の世界に入り込むストーリーであれば特に目新しさは感じませんが、本作は元々“漫画の中に存在するキャラクター”たちのお話。作者が作り出す世界観、決められた性格や家族構成、逃れられない展開の中で生きている人たちが主軸。しかし、この事実に気づくことができるのは“自我”を持ったキャラクターのみというのが本作のミソ。ある日、主人公のダノ(キム・へユン)に自我が芽生え、自分が漫画の中の人物であること、まさかの主人公ではなくサブ中のサブであることに加え、心臓病で余命わずかという設定を知り、絶望の淵に。作者が描いた世界“ステージ”ではシナリオ通りの言動しか取れず、本当の自分として行動できるのは、自我を持った者だけが知る漫画に描かれていない世界“シャドウ”のみ。いじわるな幼馴染ギョン(イ・ジェウク)を好きではないことに気付いたにもかかわらず、10年以上片想いをしている設定からは逃れられず……そしてハル(ロウン)に出会って初めて知る本当の恋のときめき、切なさ、苦しさ……予想を反して泣きに泣かされる。 

そしてウェブトゥーン原作ペンの期待を裏切らない演者の本気度と世界観の作り込みがとにかく素晴らしく、作品の良さをグイグイっと底上げする個のクリエイティビティが圧巻。だから冷めることなく世界観にスッと入れ、気づけば廃人視聴状態です。当時まだまだ演技ドルとして駆け出しのロウンの手綱を引いたヒロインは実力派のへユン。彼女でなければここまで感情移入できたかな?と思うほど安定感のある演技。さらに本作でジェウク沼に落ちる人(私もです)が続出するほか、キム・ヨンデ、チョン・ゴンジュなど、今をときめく若手スターが大渋滞!! (本作視聴後は『女神降臨』4話もお見逃しなく)。
ちなみに現在Netflixで日韓同時配信中の『明日』も、『ハル』からの流れでぜひ。ロウンの演技力の進化に目を見張ります。すでに1話から家族を巻き込みどハマり中です。(エディターK)

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©2019MBC『偶然見つけたハル』

オン・ソンウ/『十八の瞬間』

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最近はなぜか、不治の病ものでもあまり泣けなくなっている腹グロな私。そんな冷血人間を温かな涙の渦で浄化してくれるのがこの作品です。主演を務めるのは、今やすっかり俳優の顔になりつつあるWanna One出身オン・ソンウ。
親友を庇い窃盗の罪を被って強制転校させられた18歳(韓国年齢)の高校2年生チェ・ジュヌというのが彼の演じる役どころなのですが、母親が若くして産んだ私生児。それゆえに高校2年生にしてすでに世間からの辛酸も舐め尽くしてきた体で、箸が転がっても笑えちゃうお年頃であるにもかかわらず、笑顔もなければ怒りすら抑えてしまう孤独に慣れきった少年。しかも転校早々に、またもや窃盗の濡れ衣を着せられてしまうという……。

ドラマ序盤のジュヌは、だからどこか諦観したようなクールさ満々で、ちょっと心痛くなるような印象。そんなジュヌの心を開くのが、明るく心優しい優等生スビン(キム・ヒャンギ)。彼女もまた母親の過度な期待に応えられずに苦しむという事情を抱えているのですが、このふたりの初々しすぎる初恋を主軸に、常に学年一位の、だけど心に闇を抱える委員長フィヨン(彼がジュヌに濡れ衣を着せた)をはじめ、それぞれの悩み多き18歳の揺れ動く心にきっちりフォーカスしながら、彼ら彼女らのリアルをきめ細かく鮮烈に描き出していくのがこのドラマ。18歳という危うき年齢にもがきながらも必死に乗り越えようとがんばる少年少女たちの真っ直ぐな姿は、それだけで切なくも清らかで感涙必至。

そして一番胸打たれるのはやっぱりオン・ソンウ演じるジュヌ。例えば初デートの時。フィヨンの嘘を信じてジュヌの思いを疑ってしまったスビンを、ジュヌは非難することなく、そのことで傷ついたスビンを反対に気遣うという……。「信じなくてミアネヨ(ごめんなさい)」と謝るスビンに返すジュヌのセリフは「信じさせられなくてごめん」。自分を捨てた実父との心ひりつくような再会にも、スビンの母のヒステリックなまでの反対にも、どんな苦難な状況にも18歳の誠実さで真摯に向き合いながら前に進もうとするジュヌ。その健気にして深い優しさこそ心を洗い流す涙のもと。彼自身が歌うOSTの澄んだ歌声とともに、じっくりと味わってほしい傑作。特に、15話以降はジンジンと心震えるシーンの連続です。(さすらいのライター山崎)

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ZE:A イム・シワン/『それでも僕らは走り続ける』

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Netflixシリーズ『それでも僕らは走り続ける』独占配信中

イム・シワン主演の泣けるドラマと言えばそりゃもちろん『ミセン 〜未生〜』が大優勝であることは百も承知で、あえて今回は大人の恋愛や人生を描いた本作をピックアップさせてください。
シワンが演じるのは、陸上選手のソンギョム。国会議員の父、トップ女優の母、ゴルフ界女帝の姉を持つセレブ一家の一員。というと韓ドラ財閥あるあるの俺様系か、お調子者系か?と思いがちですが、良い意味で超ノーマル。幼い頃から「○○の息子」「○○の弟」とカテゴライズされて育ったせいか、人と比べられることを恐れず、他人とテンポがズレていても気に留めないマイペース人間。ソンギョムの静寂の中に在る確かな強さ、これが回を進めるごとにジワジワと心に響き渡り、気づけば涙が頬を一粒伝うんですよ……。 

そんなソンギョムとロマンスを繰り広げるのが、幼い頃に両親を亡くして天涯孤独の身となりながらも、独学で英語を習得した映画翻訳家のミジュ。演じるのは言わずもがなの主演俳優シン・セギョンです。この二人の所謂“リアコ”感満載のナチュラルな空気感に全視聴者が心を震わせ、気付けば“ギョムミカップル”推しに!! ちょっとおドジなソンギョムに振り回されるミジョ、かと思いきや恋愛に真っ直ぐなミジョに戸惑うソンギョムの姿が悶絶もので、発展していく様もリアリティたっぷり。お約束のシワンの脱ぎっぷり(我々へのボーナスシーン)にドキマギです。 

そして現在話題沸騰中の『社内お見合い』同様に、サブカップルがメインに負けてない。ダンエージェントのCEO兼財閥ソミョングループの常務ダナ(少女時代スヨン)と、猪突猛進型の純粋無垢な美大生ヨンファ(カン・テオ)の恋模様と、4人のそれぞれの人生や、仕事の壁、大人の恋の難しさが丁寧に描かれていて、ひとつずつ噛み締めながら観たくなるような作品です。 物語は一貫して穏やかな空気感が流れていて、『天気がよければ会いにゆきます』が好きな方はハマるはず。しっとりと静かだけれど、温かさがあって、そのぬくもりに浸っていたくなるような感覚です。本作を観たら『39歳』も併せてぜひ。大先輩のイェジンたちにサインを求められるシワン(演技です)の貴重なシーンから、テオが中華料理店に訪れるシーンまで! 韓ドラフリーク歓喜の瞬間をお見逃しなく。(エディターK)

Netflixシリーズ『その年、私たちは』独占配信中
Netflixシリーズ『それでも僕らは走り続ける』独占配信中

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