【韓国ドラマ】愛しいあの人との再会はまるで母と息子？! 第２の世界で愛は続くのか？ Netflix新作ドラマ『君は天国でも美しい』

またもや怒涛の11話でしたね〜。あの『まぶしくて-私たちの輝く時間』（同じく11話でストーリーが急展開する感動作）のキム・ソギュン監督とイ・ナムギュ＆キム・スジン作家（共著脚本）に、同作主演のキム・ヘジャ＆ハン・ジミン、そしてキム監督演出の『私の解放日誌』のソン・ソックという組み合わせ。もう期待感半端なく胸膨らんだのは、私だけではなかったのではと。

なのに、なのにです。正直に申しますと、私的には途中何度リタイアしてしまおうかと思ったことか。結果、いやあ、やめないでよかったよ〜。今、しみじみそんな感慨に浸っている次第なのであります。みなさんはいかがでした？　

ということで物語です。名優キム・ヘジャが演じるのは80歳まで生きた主人公のイ・ヘスク。30代の時に交通事故で寝たきりとなった夫コ・ナクジュン（パク・ウン）を養うために、周囲から嫌われ者になりながらも金貸しの仕事をしながら生き抜いてきたという設定です。借金取りに行くたびに、汚水をかぶせられたり、悪人扱いされたりと苦労の連続。それでも我慢できたのは最愛の夫がいたからなのですが、その夫ナクジュンが他界。生きる糧を失ったヘスクもまた後を追うように1年後に天寿を全う、天国に召されるのですが、物語はここからが始まりです。

天国で「何歳の時の姿になりますか？」と問われたヘスクは、亡くなる直前の夫に「今の君が一番美しい」と言われたことを思い出し、80歳という今の姿を選択します。ところが、ところが、再会した夫はなんと30代（ソン・ソック）の姿で現れたという！　80歳で現れたヘスクにナクジュンは一瞬怯むも、変わらぬ愛でヘスクを迎え入れ、年齢的にはチグハグではありますが、二人の甘〜い結婚生活が再び始まるという次第。

と、そこに現れるのが、ハン・ジミン演じる謎の女。記憶をなくしたという彼女はどうやらナクジュンを訪ねてきた様子。面白くないヘスクですが、行く当てのないその謎の女と渋々奇妙な同居生活を始めることになり……。謎の女は一体何者なのか？　なぜ、二人の前に現れたのか？　物語の鍵はそこにあると睨みつつ私的には観進めていたわけですが、これがなかなか動かない…。虹の橋を渡ったワンコと飼い主のお話とか、ヘスクと牧師のちょっと笑える関係性とか、ヘスクと姑の対決とか、地獄に落ちるヘスクとか、ダラダラと描き出されるエピソードの数々はそれはそれなりに胸締め付けられる感動的なお話（ワンコ話は号泣）。ではありますが、謎の女とは一向に結び付かず、しかも天国という場所柄からか、なんか全てがゆるゆるに進むというか。

それでも、11話まで観続けられたのは、ちょっとユーモラスなキム・ヘジャのくるくる変わる表情演技と、ソン・ソックのとろけるような優しさがあったからこそ。あんな甘々のソン・ソック、観ない手はありませんって。いいなあ、キム・ヘジャ（あ、つい、心の声が）。ということで、そうこうするうちに物語は、怒涛の11話へ。そこでの物語はもちろん観てのお楽しみではありますが、まだ観てない方も途中でリタイアしてしまった人もどうか頑張って観続けてみてほしい。テーマは深い愛。あれほど手放しで号泣するソン・ソックもきっとお初なはずですから。（さすらいのライター山崎）