【タイBLドラマ ナビゲーター】 ライター・アジアドラマコンシェルジュ 石川晴美 ライフスタイル誌で食や車、韓国ドラマを取材するかたわら、『Until We Meet Again~運命の赤い糸~』に出会って以来、仕事もプライベートもタイBL沼にどっぷり。常に数本のドラマを視聴しているからか、子どもからの呼びかけにタイ語や韓国語で返事をしてしまうことも。最近のTMIは、K-POPのライブで「推しの存在」を確認できたこと。
『Cutie Pie』/イヤホン必須!イケボなふたりが織りなす、極甘ロマンチックラブコメ
U-NEXTで独占配信中の『Cutie Pie』(2022年)。日本ではすでに2回もドラマのファンミを開いた、アジアで大人気の作品。みなさん、まずイヤホンを用意しましょう。なぜなら、主演のZee(リアン役)は、主観で恐縮ですが、イケてる声(イケボ)を持つナンバーワンタイ俳優だからです。ドラマ『WHY R U?』で初めてZeeの存在を知り、低くて艶っぽい美声にハートを撃ち抜かれました。そして、Zeeとペアを演じるNuNew(グア役)にも驚かされます。グアが心情を歌詞に乗せて、ライブで歌うシーンがたびたびあって、歌声や時に泣ける歌詞も素敵です。思わず口ずさんでしまうOSTは、上質なドラマに欠かせない要素で、まさにこれもそう。何曲も彼が歌っています。なので物語と一緒にぜひOSTも堪能してほしい!
『KinnPorsche The Series』/こんなBLドラマ観たことない!マフィアとボディガードの豪華絢爛な愛憎物語
2作品目は、2022年からU-NEXTで独占配信中の『KinnPorsche The Series』です。放送開始前YouTubeで公開された本国の予告編は、わずか約1ヶ月で400万回再生を超え、放送前から世界中で注目され話題になりました。日本では6月にメインキャストたちの写真集が発売されるそう。ボディガードのポルシェ(Apo)とマフィアのキン(Mile)とのバディものと思いきや、そこに愛が芽生えるという。敵との抗争あり、キャラの強いライバルが出現して愛の駆け引きもあり。そんな秘密もあったのか!など、タイBLドラマ要素がギュッと詰まっています。激しく愛を交わす場面もあり。それでも、広告商品を紹介するシュールなシーン(忖度シーン)や、泣ける場面があるから面白い。
『KinnPorsche The Series』もベースはマフィア ファミリーの物語ですね。映画『ゴッドファーザー』や『インファナル・アフェア』を観て育った身からすると、抵抗なく楽しめるジャンルでした。ロードムービーのような情緒あるシーンは、ハリウッド映画のようです。キン(Mile)の弟役を人気歌手Jeff Saturが演じ、劇中で歌うOSTも極上。流暢な日本語を話すということでもと最近話題のPerthも、マフィア役で出演しています。(『Cutie Pie』にも出演!)
2023年GMMTV制作、『Midnight Series』3部作のひとつ。『A Tale of Thousand Stars』のAof監督が、EarthとMixと再びタッグを組み制作した作品。2022年はタイパ(タイムパフォーマンス)が流行語になって、ドラマも倍速再生できる時代ですが、『Moonlight Chicken』の劇中はどこかゆったりと、穏やかに時間が流れている気がします。そして、倍速もスキップも、出来ることなら瞬きもしたくないほど、Earth(ジム役)とMix(ウォン役)の魅力があふれている作品です。2023年4月時点ではTELASAで視聴可能。