配信されるや否やNetflix視聴ランキングに名を連ね、現在(記事公開時)も首位をキープしている『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』や、韓国ディズニープラスの記録を塗り替えるほど話題となった『カジノ』など、大ヒット作のシーズン2が続々配信開始に! 「次に観る作品を迷っている」という人にも全力でおすすめしたい最新韓国ドラマ4作品をぜひチェックしてみて。
【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。
韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。「寝不足だけど幸せ」を合言葉に、約20年間あらゆるジャンルの韓流ドラマを観続けている。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。永遠の推しは俳優ソン・ジュンギ。若手俳優の発掘が趣味の領域に。
『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』シーズン2/人生を懸けた復讐劇の結末とは!?
いや〜この数ヶ月はつらかった。シーズン2をどれだけ待ち侘びたことか……。配信早々Netflix視聴ランキングで首位となっていたので、やはり皆さん同じ気持ちでしたね。ついに復讐のその果てが明らかになりますよ〜〜〜〜! こちらの記事でご紹介した本作。「いじめ」を通り越した残酷な校内暴力の被害者ドンウン(ソン・ヘギョ)、無慈悲に殺害された父の敵討ちを誓うヨジョン(イ・ドヒョン)、夫からのDVに苦しみながら一人娘を懸命に守るヒョンナム(ヨム・ヘラン)。抱えている傷が重すぎる3人のそれぞれの決着の付け方と、伏線回収が見事であります。ヒットメーカーであるキム・ウンスク作家の真骨頂ともいえる作品なので、GWの一気観にも心から推薦したい。
「私には白馬に乗った王子様なんていらない。必要なのは剣舞を一緒に踊ってくれる処刑人」。この台詞に痺れた人も多いのでは!? こういったセンスのある言葉選びもウンスク作家ならでは。ドンウンの望み通り「罪人の首切り人」として復讐を手助けするヨジョンですが、彼もまた大きな深い傷を抱え、心を閉ざしている被害者なんですね。刑務所から移送された殺人犯の手術を担当した父が、その術中に殺害されるというあまりにも衝撃的な過去を秘め、さらに刑務所にいるソイツから嫌がらせの手紙が送られてくるんですよ。ついになぜ父が殺害されたのか、なぜヨジョンに固執するのかも明らかになりますが、その時のドヒョンの圧倒的な演技がいつまでも脳内でリフレイン再生。特に車中のシーンは「さすが」の一言で、ドヒョンが若手実力派として本作にアサインされた理由がよくわかる場面です。「恵まれた環境にいるお坊ちゃん」かと思いきや、実は絶望と隣り合わせで生きている……そんなキャラクターを演じるのが本当にうんまい!!
シーズン1はドンウンの受けた傷や過去がメインに描かれているためにどうしても観ていて苦しい場面が目立ちますが、シーズン2は「爽快感」に尽きるのでご安心を!! ヨンジン含む校内暴力集団5人にはどんな罰が下されるのか、これを観ないと終われません。視聴者サイドでは「でしょうね」の衝撃的な事実を知ったヨンジンの夫ドヨンが取る行動、そして娘イェソルに対する選択。個人的にはここも本作の大きなポイントだと思っています。全16話(シーズン1・2含め)が一瞬で過ぎていく本作。納得の結末をぜひ確かめてみてください! (エディターK)
『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』がもっと楽しくなるポイントはこちら⇩をチェック!
『カジノ シーズン2』/カジノ王として君臨した主人公の生き残りバトル!
さてさて、銃声轟くムシク(チェ・ミンシク=本作で26年ぶりのドラマ出演が話題の映画スター)の自宅全景でシャットダウンされたシーズン1。はたして、ムシクは後輩テソク(ホ・ソンテ)に撃たれたのか。と、ドキドキしながらシーズン2を待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか。裏社会に生きる仲間の心をぎゅっと掴むのはもちろん、フィリピンの政治家や権力者をも味方につけてカジノ王として上り詰めた男ムシク(モデルは実在の人物)。ヤクザな男たちが取り仕切るフィリピン最大のカジノを舞台に繰り広げられるドラマ後半となるシーズン2は、破天荒ムシクの生きざまがクローズアップされるという寸法です。その大きなテーマとなるのが「花に十日の紅なし」という諺。
シーズン1の冒頭、ムシクが一番可愛がっているエージェント(カジノの客引き)ジョンパル(イ・ドンフィ)から出た言葉ではありますが、頭の良さと、情の厚さ、そして時に残酷非道、という唯一無二のキャラを武器に、誰も手出しできないほど大きくなっていったムシク。その彼の“紅”は永遠のものなのか、定説通り色褪せていくのか……。その鍵を握るのが、コリアンデスクとして派遣された警察官スンフン(ソン・ソック)の追う韓国人男女2名の銃殺事件。ふたりはカジノの大金を持ち逃げしており、女はジョンパルが惚れていたホテルのフロント係で、男はムシクの下でエージェントとして働くサング(ホン・ギジュン)の弟分という……。ムシクが築いてきた裏社会の人と人の繋がりも、ほんの少しの“驕り”によって少しずつほころんでいくさまが、まさに諸行無常。時にはコミカルに、時には飄々と描かれていく日常的クライムは、ノアールにありがちなこれみよがしさがなく、さらりとリアルで、だからこそ、その一つ一つがより鮮烈に記憶されていくというか。
そして、迎えるラストの衝撃(ビリー・ジョエルのピアノマンに泣けます)。今のところ私の中では2023年上半期のダントツの面白さ。軽さと重苦しさを絶妙に料理した洒落すぎる演出はもちろん、徹頭徹尾チャームなムシクを演じたチェ・ミンシク、スンフンの純な正義感をナチュラルに演じたソン・ソック、弱々しく図太いジョンパルそのものだったイ・ドンフィ、そして登場したすべての俳優たち。素晴らしすぎです。(さすらいのライター山崎)
『アイランド』シーズン2/大人がハマるファンタジー×スリラー
きっと、シーズン3があるに違いありません。我らがチャ・ウヌ演じる司祭ヨハンの哀しいドラマで締め括られたシーズン1ラスト。いよいよ、ドラマはその核心となる情炎鬼(世界を滅亡させようとする妖怪)を封じ込めるための“結界”にまつわる物語へときゅ〜っと集約されていくことになります。とはいえ、その壮大なストーリーを彩るピースもめちゃくちゃ多く、全12話で表現し切るにはあまりにも複雑。ということで、怒涛のシーズン2へと移る前にまずは、主軸キャスト4人のおさらいを軽く。
舞台となる済州島が耽羅国と呼ばれていた遥か遠い昔、情炎鬼と戦うためにその血を植え付けられた半分妖怪半分人間の主人公のバン(キム・ナムギル)。唯一結界を張ることのできる神女ウォンジョンの生まれ変わりを何千年もの間ひたすら待ち続けていた哀しい存在。その焦がれ続けたウォンジョンが現代に生まれ変わったのがもう一人の主人公ウォン・ミホ(イ・ダヒ)。結界を張らせまいと情炎鬼から何度も命を狙われるものの、本人は「なぜ、私なの〜」状態だったシーズン1を経て、シーズン2ではウォンジョンの記憶が少しずつよみがえってくるのがミソ。世界を救うそのウォンジョンを守るため教団から派遣されたのが司祭ヨハン(チャ・ウヌ)。悪魔祓いの術を操る最高峰の力を持ち、その力を発揮する時に、瞳が青く発光するのですが、それがめちゃくちゃ美しく。そして、シーズン2のキーとなるのがグンタン(ソンジュン)。バンと兄弟のように育った半妖半人。自分をこんな存在にした挙句、裏切った人間を心底恨んでいるという設定。
ということで、ドラマは耽羅時代の物語を紐解きながら、それゆえのグンタンVSバン×ミホ+ヨハンの構図がそれぞれに交錯する激しい思いと共に進んでいくわけなのですが、兎にも角にも結界です。早くミホがウォンジョンの力を取り戻して張っちゃえばいいじゃん!という話ですが、結界を張るためには、実は大きな大きな代償が必要でして。そのために苦悩するわけですね、バンもミホも。でも、そのままでは世界が破滅してしまう。というわけで、最終的に下される決断……。それはもちろん見てのお楽しみではありますが、ドラマは回収されていないモチーフも数多く、やっぱり、これはシーズン3ありと思うのですが、どうでしょう。(さすらいのライター山崎)
『模範タクシー シーズン2』/「善をもって悪に勝つ」彼らの行く末から目が離せない
シーズン1が2021年4月放送〜。約2年の歳月が過ぎ、満を辞してのシーズン2放送中です。法で裁くことのできない悪人、罪の重さに対してさまざまな事情から軽い処罰しか与えられない罪人を自らの手で処罰していく。そんな復讐代行を担うドギ(イ・ジェフン)を筆頭とした“模範タクシー”の5人が織りなす物語。悪人をバッタバッタ投げ飛ばす爽快感と、合間に挟まれる悪人を欺く際のギャグ要素はそのままに(笑)、新キャラを投入し確実にグレードアップしている!!
復讐代行の果てを映し出したシーズン1を経て、シーズン2では復讐代行の目的はそのままに「方法」を少しシフトチェンジしています。ドギを誘い入れたチャン代表をはじめ、優れた整備技術を持つエンジニアのギョングとジノン、ハッキング技術に長けたゴウン。それぞれの道を歩き出すために一度別れを告げるのですが、やっぱり悪人が許されてしまう現状や、弱者を蔑ろにする世のシステムへの不満が拭いきれず、再び集合するんですね。就職をエサに希望を抱く若者を集めては私利私欲のために亡き者にしたり、身寄りのない孤児たちを利用して悪事を働いたり、病を抱える人の心に「宗教」という形でつけ込んで金儲けをしたり、とにかくシーズン1同様にヤバイ人たちがゴロゴロ出現。そんな悪い奴らをドギたちがメッタ切りにしていくんですよ。もう観ていて痛快そのもの! 本ドラマならではの「小芝居」も最高でして、シリアスとギャグの配分が絶妙! 私的今期のNo.1ドラマです。しかも9話ではなんと『わずか1000ウォンの弁護士』のナムグン・ミンとのスペシャルコラボが!! 制作陣のユーモアに飛んだ演出、カムサハムニダ!
さらに冒頭でお伝えした新キャラとしてシン・ジェハ(『(知っていることはあまりないけれど)家族です(原題)』や『イルタ・スキャンダル』出演)がジョインするという胸熱展開もポイント。ドギたちの表向きの姿である「ムジゲ運輸」に入社した新米タクシー運転手ハジュン役です。子犬のように可愛らしく愛嬌たっぷりでドギたちに尻尾を振りまく彼。ジェハが演じているだけに、視聴者としては素直に観られない。どうせ、笑顔の裏になにか隠していらっしゃるんでしょう?と疑いたくなるオーラがムンムン。ドギとの真っ向対決となるのか? そしてシーズン2はどんな展開で締め括られるのか? 続きを早く観たい、けれど今からドラマロスが怖い! (エディターK)
『模範タクシー』のシーズン1はこちら⇩をチェック!