【話題の最新韓国ドラマ】『ウ・ヨンウ』超えの大ヒット作『財閥家の末息子』をはじめ、今知っておきたい注目韓ドラ4選!

韓国ディズニープラスの記録を塗り替えるほど話題沸騰中の『カジノ』や、イ・ソンミン×ソン・ジュンギの真っ向対決に韓ドラフリークが沸いた『財閥家の末息子』など、韓国で注目されている4作品をセレクト! 目が離せないマクチャンドラマから、デスゲーム、人生を賭けた復讐劇まで、ハラハラドキドキ展開てんこ盛りの最新作をお見逃しなく。

最新韓国ドラマ Netflix エージェントなお仕事
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最新韓国映画 Netflix 車輪 パク・ヒスン キム・ヒョンジュ
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最新韓国ドラマ 『カジノ』 ディズニープラス スター ソン・ソック チェ・ミンシク
『カジノ』ディズニープラス スターで独占配信中! © 2023 Disney and its related entities

【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。

韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。「寝不足だけど幸せ」を合言葉に、約20年間あらゆるジャンルの韓流ドラマを観続けている。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。永遠の推しは俳優ソン・ジュンギ。若手俳優の発掘が趣味の領域に。

『カジノ』/韓国ディズニープラスの視聴時間記録を塗り替えた話題作!

最新韓国ドラマ 『カジノ』 ディズニープラス スター チェ・ミンシク
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白髪まじりのヘアに、初老太りのゆるんだボディ、苦味とコクの効きまくった強面顔(日本で言えば勝新的な?)。60歳にして眩いほどのカリスマオーラを放つ、韓国映画界を代表する演技派大スター、チェ・ミンシク。彼の26年ぶりのドラマ出演として話題を集めた本作ですが、蓋を開けてみれば韓国ディズニープラスの視聴時間記録を塗り替えてローカル制作オリジナルシリーズの歴代1位という、なるほどやっぱりの超人気作。私的には少々縁遠かったチェ・ミンシクではありますが、本作で今さらながら、彼に夢中。「映画の撮影は密度が濃いものの、何か物足りない気持ちがありました。伝えたいことを余裕を持って表現できるドラマというプラットフォームが恋しかった」とはこの作品に臨んだ際の本人談。ありがとう、じっくり表現できるドラマに戻ってきてくれて。ということで、本作。

東南アジアでカジノ王に上り詰めた男の実話をベースに、その破天荒すぎる人生をむせかえるようなフィリピンを舞台にカジノという裏社会で起こる数々のドラマを縦横無尽に走らせつつ描いていくどっぷりなクライムストーリーで、チェ・ミンシクが演じるのは主人公チャ・ムシク。全8話のシーズン1では、ムシクがカジノ業界で上り詰めていくまでの姿が描かれるのですが、その噛めば噛むほど、また噛みたくなっちゃうなんとも言えないムシクの独特な味わい深いキャラクターが秀逸。稼いだ小銭に目をキラキラさせる明るく逞しい少年時代ムシクも可愛いし、腕っぷし強く尖っているのに、状況のなすがままに流れていく飄々青年時代ムシクもなんだか愉快。そのお金儲けに向かう純真さと動じない性格はそのままに、頭の回転の速さと半端ない度胸でカジノの世界で上り詰めていく大人ムシクが痛快。仲間への情の厚さ、交わした約束は絶対守る律儀さなど、懐の深さを見せたかと思えばカモと目星をつけた客をギャンブルにのめり込ませる周到な姑息さも。裏社会ものなのに妙にリアルな彼の人間臭さに惹きつけられずにはいられません。

そして、5話終盤にはお待ちかねのソン・ソック! 勝つか負けるか、成功か転落か、そして生か死か。チェ・ミンシク演じる人生のギャンブルの行方は、対ソン・ソックの構図も本格化するシーズン2へ。バックに流れるラテン調の明るい音楽も絶妙で、ワクワクが止まりません。(さすらいのライター山崎)

最新韓国ドラマ 『カジノ』 ディズニープラス スター ソン・ソック
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『車輪』/深みを知ると抜け出せない、現代マクチャンドラマ!

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余談ですが、ここ最近会った友人たちに「ねぇ、これ今すごいハマっててさ」と感想を述べられる率No.1が本作で。しかも皆口を揃えて「最初は乗り気じゃなかったんだけど」と言う。そうなんですよ。失礼ながら私も他の作品を優先して7話くらいまで放置していて、ようやく観始めたらなんと一気観。主演ふたりの知名度(日本において)も関係しているのか割と観ていない人が多いように見受けられるものの、驚きとツッコミが波のように押し寄せる本作の面白さに魅せられ、結局最後まで熱量たっぷりに観てしまいました……(笑)。

市民から愛される国会議員ナム・ジュンド(パク・ヒスン)の妻として、人に言えぬ秘密を抱えながらも、平凡で幸せな生活をおくるキム・へジュ(キム・ヒョンジュ)。ところがある晩、口論になった娘が音信不通&行方不明になり、すべての歯車が狂い出していく。その後夫婦に降りかかる様々な問題と知られざる事実。果たして「なにを選択するのか?」がキーであり、本作のベースには、倫理学に登場する「トロッコジレンマ」問題があるという。物語にもチラリと登場するのですが、なにを守り、なにを貫くために、どちらを選ぶのか?を常に問われている感覚です。登場人物全員に共通しているのがここ。単なる“メロ”ではないために、知れば知るほど沼に落ちていくんですね。

とにかく物語序盤から「え?」の連続で、特に1話は騙された!うまい!と驚きましたが、本作は視聴者の不意を衝く演出が多いんですよ。ミステリー要素もありつつ、「人間の欲」の見せ方が秀逸。いやいや、怪しいな〜。あれ、怪しくない? いや、でも?の繰り返しで、かなり物語に振り回された感は否めないけれど、そこが魅力でもあり。だって名悪役としても有名なヒスンが演じるとあれば、少なからずジュンドに不信感を持ってしまうわけで(笑)、家族のように親しく一緒に住んでいるヒョン・ヨジン(ソ・ジョンヨン)もなにか隠していることは明白だし、問題児だった息子の子を身ごもったというキム・スビン(チョン・スビン)も嘘をついている気がしてならないしで、怪しい渦がどんどん肥大し爆発するその瞬間はいつかとビクビクさせられる! 終盤にかけてツッコミどころはさらに加速するけれど、物語としては十分に楽しめます。騙されたと思ってぜひ観てほしい作品。(エディターK)

『エージェントなお仕事』/韓国芸能界の裏側を映し出したワークドラマ

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フランス人気ドラマのリメイク版です。スター俳優たちをマネージメントする“エージェント”つまりマネージャーたちにスポットを当てた物語。フランス版を観た周囲の意見では、ほぼほぼ原作通りとのこと。なのに、韓国芸能界そのものの裏側を覗き見るようなリアル感。というのも、1話ごとに登場するそれぞれの俳優役は、原作にのっとって韓国のリアルな有名俳優たちが実名で登場。しかも、俳優がらみで展開されるエピソードはご本人のプロフィールを織り交ぜた内容。つまりリアルと脚色が境界線あやふやなまま混在しているわけなのですね。ほら、これだけでもなんだか面白そうでしょ!?

ドラマの舞台となるのは、大手芸能事務所。策略家タイプの統括取締役テオ(イ・ソジン)、つい感情が先走っちゃう熱血派マネージャーのジェイン(クァク・ソニョン)、常に俳優をリスペクトする善良マネージャーのジュンドン(ソ・ヒョヌ)、慎重で頑張り屋の新人マネージャーのヒョンジュ(チュ・ヒョニョン)の4人が主軸となるのですが、毎回毎回、問題を起こす俳優たちに振り回されつつ、その解決に奔走する姿が面白おかしくかつじ〜んと感動的。で、第1話にフィーチャーされる俳優は、あのアカデミー賞作品賞『パラサイト 半地下の家族』のチョ・ヨジョン。タランティーノ監督の新作オファーが舞い込み、ハリウッド進出か!と乗り気のヨジョン。ところが年齢を理由に起用が見送られてしまうという。担当のジュンドンは理由が理由なだけにその事実を伝えることができない……。そこをジェインが掻き回してという展開ですが、実際のヨジョンも年齢不詳の童顔ですが、実年齢42歳。ヒロインとして演じられる役柄もグッと狭まる微妙な年頃。ヨジョンの無邪気な笑顔の下に隠されたそんな真実をグサリとえぐるような内容が妙にリアルで、だからこそ誠実にその対応に取り組むジュンドンに思わずじ〜ん。

他にも、実際に嫁・姑関係のキム・スミ&ソ・ヒョリムの共演拒否問題とか、『ペーパー・ハウス・コリア : 統一通貨を奪え』で世界ブレイクしたキム・ジフンの苦悩とか、『イカゲーム』で一躍スポットを浴びた実力派キム・ジュリョンの『イカゲーム』トラウマ問題などなど、全話興味深い案件が目白押し。それにしても、エンターテイメントって、マネージャーの熱意と機転によって支えられているのだなとつくづく。待望のシーズン2もいよいよ制作決定とか。期待大!(さすらいのライター山崎)

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『財閥家の末息子』/韓国で大きな話題を呼んだ最新復讐劇!

なんとあの『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の視聴率を超えた大大大ヒット作!! 抜群の演技力とその美男子っぷりで(※決して推しの贔屓目ではございません)韓国ドラマに欠かせない存在のソン・ジュンギを筆頭に、『ミセン-未生-』でお馴染みのイ・ソンミン、『賢い医師生活』のシン・ヒョンビン、チーム・ヴィンチェンツォのチョ・ハンチョルなどなど、豪華キャストも話題でした。アジュンマ枠も最高で「この人見たことある!」の連続かと思います。物語の結末が原作漫画と異なるために韓国では賛否両論の声が大きかったものの、私のように原作を知らぬ人には違和感なく(というかめちゃきれいにまとめている)、最後まで復讐×ファンタジーの世界にのめりこめるかと思います。1話ずつ最後に驚きの展開が用意されており、これは本当に毎週の放送日をめちゃくちゃ楽しみにしていた!!

『五月の青春』『二十五、二十一』など、近年80年代〜90年代を舞台にしたドラマが多いのですが、やはり韓国激動の時代として記憶に深く刻まれているだけに「家族」「仕事」の両軸から心に突き刺さるメッセージが多く、本作もまさに。国内一の財閥グループ・スニャンで12年間馬車馬のように働かされ、挙げ句の果てに秘密資金運用の口封じのために殺害されたユン・ヒョヌ(ジュンギ)。しかし、目を覚ますとスニャン家の末息子チン・ドジュン(ジュンギ)として生まれ変わっていた(ドジュンの幼少期をキム・ガンフン(『椿の花咲く頃』『ラケット少年団』)が演じるというグッドキャスティングも熱い)! スニャンを熟知するヒョヌの記憶をベースに、人生を懸けた復讐劇が始まる。タイムスリップ、転生と、ファンタジー要素強め?と思うことなかれ。スニャンの絶対的権力者でありドジュンの祖父チン・ヤンチョル会長(ソンミン)との真っ向勝負や駆け引きに毎度ハラハラさせられ、一喜一憂が止まらない! パートナーはもちろん、家族間で楽しめる韓ドラかと思います。日本でいう日曜劇場といったところ。

電子と半導体を中核事業としていたり、ドジュンの良きパートナーとして登場するオ・セヒョン(パク・ヒョックォン)が米ニューヨークドーナツブランドを輸入、フランチャイズ展開していたりと、韓国の大手企業をモデルにしているだけに奥が深く、学びも多い。現在楽天VIKIで視聴可能ですが、サブスク配信の際には日本でも大きな反響を呼ぶこと間違いなしの注目作です。(エディターK)

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