『ブラックペアン2』の出演で話題沸騰！ ネクストブレイク俳優キム・ムジュンと、若手主演俳優イ・チェミンは、知れば知るほど“沼落ち”する存在

【さすらいのライター山崎's Recommend Point!】
ニノこと二宮和也主演の日曜劇場『ブラックぺアン２』（TBS系）、観ていますか？ このドラマで韓国からやってきた研修医パク・ミンジェを演じているのが、今回クローズアップのキム・ムジュンくんなのです。一重まぶたにふっくら涙袋と整った鼻筋、赤ちゃんみたいなぷるんぷるんの唇は、どことなくBTSのジンくんを彷彿させる端正かつ可愛らしい顔立ち。182cmという長身との組み合わせもバランス良く、ライジングスターを確信させるビジュアルにもかかわらず、日本ではあまりなじみがないというか、ほとんど知られていない俳優さんですよね、彼。

なのに、『ブラック〜』の１話では大先輩チェ・ジウ相手にその息子という大役を堂々とこなしていたのはもちろん、１話終盤、ニノ演じるダークヒーロー医師天城の粋な計らいに、素の状態からいきなりポロポロと大粒の涙をあふれさせるという高難度な技も披露。そのたどたどしい日本語（でも、頑張ってる）と確かな演技力のギャップに早くも多くの関心が寄せられている模様なのです。

俳優デビューは2020年の韓国webドラマ。奇しくも同じTBS系の『Eye Love You』で日本大ブレイクを果たしたチェ・ジョンヒョプと共演していた『わかっていても』『時速493キロの恋』で徐々にその存在を認知されてきたのがムジュン。韓国でもまだブレイク前の26歳の新人ではありますが、『時速〜』では2番手というか主演のジョンヒョプに次ぐ大きな役どころで、ツンデレ＆態度でかめな努力の天才バドミントン選手を新人らしからぬ飄々とした演技で軽やかに演じていた彼に「ネクストブレイクはムジュンかも」と目論んでいた私ですが、今期の傑作、ナムグン・ミン主演の大型時代ロマンス『恋人〜あの日聞いた花の咲く音〜』の悲劇の世子役で見事2023MBC演技大賞新人賞を獲得。これはひょっとすると大化けするやもしれません。『ブラック〜』の研修医役が今のところロマンスがらみでないのが少々残念なところではありますが、ジョンヒョプ同様のブレイクを願わずにはいられない私。韓国俳優の青田買いに興味ある人は、今すぐ過去作も含めてチェックをお忘れなく〜。


【エディターK's Recommend Point!】
『わかっていても』でちょっとお調子者の美大生役を、『時速493キロの恋』で大切な人を待ち続けるバドミントンの実力選手役を演じ、グッと地名度を上げたムジュン。ジョンヒョプと２作品で共演、そして同じく日本ドラマ（TBS）に出演！！ 子犬のような愛くるしさに加えて、ふたりの共通点ってまさに「努力家」であることだと思うのです。常にスポットライトを浴びる主演のジョンヒョプはもちろん、ムジュンはただでさえ台詞覚えが難しい医療ドラマで、異国の言葉で演技していますし、これってかなりのエネルギーと努力が必要ですよね。それをなんだかリズミカルに、あの爽やかな笑顔でこなして、すべてをさらっていくんですよ。あれよこれよと人を魅了する力があるというか、す、末恐ろしい、ムジュン！ ナムグン・ミンとの共演シーンが印象的だった最新ロマンス時代劇『恋人〜』では、王と民の間で揺れ動く世子役で、泣けるシーンにはいつも彼がいたんですよね。ムジュンの俳優人生を語る上で欠かせない名作なので、未視聴の方はぜひチェックを。

キム・ムジュンのおすすめ出演ドラマ１／『時速493キロの恋』

バドミントンの実業団チームを舞台に、それぞれ過去のトラウマに苦しみながらスポーツに情熱を燃やす選手たちの成長と恋をフレッシュにかつ切々と描きだすヒューマン青春ドラマの感動作。ジョンヒョプが初の1番手を演じたことでも話題でしたが、今回改めて観直してみると、何度も何度もきゅ〜っと胸締め付けられちゃう、実は隠れた名作だったなとつくづく。特に11話からは、あまりの切なさに幾度となく涙することも。そんな作品でムジュンが演じるのは主演のジョンヒョプとパク・ジュヒョン（『人間レッスン』）に絡む同じ実業団所属のユク・ジョンファン役。女子にもきゃあきゃあ騒がれるスター選手なのですが、サインをねだるファンには数字の６（苗字のユクが６と同じ発音）を書くだけの手抜き対応をしちゃうし、「監督の分際で俺に楯突くとは」とのたまってしまうほど誰に対しても上から目線だし、かなりな俺さま気質なのだけど、恩師が亡くなって傷心の後輩には、自分の喪服をさりげなく渡す繊細な優しさも垣間見えます。まわりからは何でも軽々こなす天才と見られているけれど、実は負けるのが死ぬほど嫌いだから誰よりも練習に励む努力家でもあり、そんなギャップをさらりと演じながら終始いい味出しているので、ぜひ注目を。彼の演じるサブロマンス・ストーリーも微笑ましく、ちょっと心重めになりがちな後半に明るいスパイスをいい塩梅に利かせています。（さすらいのライター山崎）


『時速493キロの恋』の詳細はこちらの記事をチェック！

キム・ムジュンのおすす出演ドラマ２／『恋人〜あの日聞いた花の咲く音〜』

この作品で初の新人賞に輝いたムジュン。彼が演じたのは実在した昭顕世子なのですが、その父である朝鮮王朝第16代王仁祖の時代を舞台に、ナムグン・ミン演じる謎に包まれた風来の両班の男と、アン・ウンジン演じる自由で奔放な村の両班の娘が、過酷な時代の波にもみくちゃにされながら真実の愛を貫いていく様を壮大なスケールで描いたのがこの物語。互いに惹かれ合いながらも何度も何度も引き裂かれるふたりの運命に心揺さぶられまくる展開なのですが、実は、この時代、朝鮮王朝時代の中でも最も混乱を極めたといわれる時代で、大陸では女真族の後金（清）が勢力を拡大しているのにもかかわらず、仁祖は親明反後金政対策をとってしまうんですね。結果、清の度重なる侵攻を許し、漢陽（現ソウル）はすぐさま陥落、挙句に全面降伏を余儀なくされ、昭顕世子はふたりの弟王子と共に清の人質として連れていかれるハメになるのです。ところが聡明で誉れ高かった昭顕世子は転んでもただでは起きないというか、敵地にいながら清の先進技術をしっかり学ぶわけです。それを朝鮮に持ち帰るのですが、清憎しの仁祖はなんとそんな賢い世子を冷遇。その挙句、病死してしまうのですよ、昭顕世子は！ 実は毒殺されたのではないかという説も濃厚なのですが、ドラマでは、そこら辺もサイドストーリーとして盛り込まれているわけです。歴史という怪物に呑み込まれいくムジュン世子の姿が涙を誘うというか、せっかく清で多くを学び成長したのに、世子の無念が悲しい。主要ストーリーとともにそこらへんも、ぜひ、じっくりと見届けてくださいませ。（さすらいのライター山崎）


『恋人〜あの日聞いた花の咲く音〜』の詳細はこちらの記事をチェック！

【エディターK's Recommend Point!】
189cmの高身長にキリッとした目もと、ぽってりとした唇、喋ると愛嬌たっぷりなその人柄。心ときめく要素がギュギュッと詰まった2000年生まれの俳優イ・チェミン。デビューは2021年放送のマクチャンサスペンスドラマ『ハイクラス〜偽りの楽園〜』で、汚れ仕事をなんでも請け負うキム・ジス側近の秘書役を熱演。家政婦の息子として育ったゆえ、お世話になったヌナ（お姉さん）に抗うことができないもどかし〜い姿が印象的でした。そして2022年から通称ミューバンこと『ミュージックバンク』のレギュラーMCを務めたこともあり、アイドル好きの間でも認知度が高いんですね。ビジュアルの強さはもちろん、溢れ出す好青年という雰囲気そのまんま！な礼儀正しさや、周囲への気遣いもうかがえる。頑張り屋さんで愛らしい彼を静かに応援していたのです。が、デビューしてから話題作に続々と出演し、ついに今年は初主演『ヒエラルキー』がNetflixで配信。グッと知名度が上がり嬉しい限りです。

上位0.01%の超ハイソな韓国トップクラスの令嬢、令息が通うチュシン高校を舞台にした『ヒエラルキー』にて、チェミンは奨学生制度で入学した庶民的な家柄のカン・ハ役に抜擢。ネタバレ防止で言及しませんが、入学にはとある目的があるんですね。好青年だけれどどこかミステリアスなオーラを漂わせる新入生……このイメージがチェミンと抜群にマッチしているところ。ネクストブレイク枠の若手俳優がゴロゴロ出演しているので、その点でも観ておくことをおすすめします。かの『ドリームハイ』のように、数年経ったらみんな大スターになった！現象が起きそうです。

チェミンの出演作品の中で私が密かに好きなのは、ムジュンとも共演している『時速493キロの恋』でして。秘密の部内恋愛（のちに主演ジョンヒョプにバレる）の様子が可愛らしくて、大人でもうっかりニヤニヤしてしまうんですよ。今後ますます活躍するであろうホットな俳優として引き続き追いたいと思います。


【さすらいのライター山崎's Recommend Point!】
俳優デビューしてわずか３年で主演という大役を射止めているところも、そんな彼の新人らしからぬ大物ぶりを証明しているというか。どちらかというと優等生系の役どころが多い彼ですが、そんな彼も新人の登竜門的なちょっとチャラめな脇役キャラを演じているのをご存じですか。今回同じくフォーカスしているムジュンも出演している『時速493キロの恋』がそれ。ムジュンや主演のジョンヒョプが所属するバドミントン実業団チームのマンネ団員イ・ジホ。チーム内恋愛禁止の鉄則があるにもかかわらず、同じチームのヌナ選手と内緒恋愛しているのですが、あろうことか主演のジョンヒョプに知られてしまい、それをネタにこき使われるという三枚目寄りのキャラ。ちょっと空気読めない天然も入っていて、いい具合にドラマを和ませてくれています。そういえば、今や大スターのナム・ジュヒョクも『恋はチーズ・イン・ザ・トラップ』で、キャラは違うけど似たような立ち位置の役どころをやっていたなあ。すでに大物感漂うチェ・ヒョヌクも『ラケット少年団』では似たような脇役キャラだったし。今後、彼らのように昇り竜のごとく上昇していくであろうイ・チェミンは、私的にもやっぱりチェック必至です。


『ヒエラルキー』の詳細はこちらの記事をチェック！

イ・チェミンのおすすめ主演ドラマ１／『生まれ変わってもよろしく』

推しのシン・ヘソンとアン・ボヒョンのケミにうっとりするのも束の間、チェミン演じるエギョン食堂に突如現れる謎のアルバイト、ミンギに目まぐるしく振り回されていくんですね。1000年の間に19回も生まれ変わり、その前世すべてを記憶するヘソンと、なにかしらの繋がりがあるらしい。果たしてそれは良縁なのか、悪縁なのか……。物語の核心を突くキャラクターとあって後半の出番はかなり多いし、超重要ポジションなんですよ。ドラマの印象を大きく左右する役柄なので、大抜擢と言えるのではないでしょうか。演技派のヘソンとボヒョンの抜群の安定感に加え、脇を固めるキャストがいい味を出しているんです（ヘソンの17回目の人生で姪だったエギョン役のチャ・チョンファが最高のエッセンスに！！）。巷によくある転生ロマンスではない深みが凝縮されている、大人のためのファンタジーロマンスであることは間違いなしです。（エディターK）

『生まれ変わってもよろしく』の詳細はこちらの記事をチェック！

イ・チェミンのおすすめ主演ドラマ２／『イルタ・スキャンダル〜恋は特訓コースで〜』

本作の共演がきっかけでリアルラブが生まれたことでも話題になりましたね。チェミンと熱愛中のリュ・ダインは、ノ・ユンソとともに同級生役で出演。韓国独自の教育論争や、大学受験を控えた高校生、その親たちの苦悩や闇、塾で働く講師たちにフォーカスされた作品ですが、大人目線のロマンスが多めで、かなりコメディタッチ寄り。『海街チャチャチャ』の監督と『恋のゴールドメダル〜僕が恋したキム・ボクジュ〜』の脚本家のタッグなので、お察しの通り、良質なロマンスに程よく“シリアス”を掛け合わせた作品に仕上がっているんです。チェミンはノ・ユンソに片想い中のクラスメイト役で、高校生ラブの初々しさがとにかく眩しいものの、決してそれだけではなく。親からの期待と圧力で精神が削られてしまった引きこもりの兄の分まで、過度なプレッシャーをかけられて押し潰されそうな高校生の心の揺らぎをうまく表現しています。私のまわりでも「想像以上に面白かった」という声が多いので、観始めたら思わぬ徹夜視聴案件になるやもしれません！（エディターK）

『イルタ・スキャンダル〜恋は特訓コースで〜』の詳細はこちらの記事をチェック！