現在世界的大ヒット中の『ウェンズデー』をはじめ、“SATC”ファンからの支持も厚い『エミリー、パリへ行く』の待望のシーズン3など、年末年始のイッキ観にぴったりな最新作を海外ドラママニアが厳選してピックアップ! 気になっているけれどなかなか手を付けられていない……という人も、ホリデー期間のおともにぜひ選んでみて。
Netflixシリーズ『ウェンズデー』独占配信中
Netflixシリーズ『エミリー、パリへ行く』独占配信中
『一流シェフのファミリーレストラン』ディズニープラス スターで独占配信中 © 2022 FX PRODUCTIONS, LLC. All right's reserved.
ウェンズデー/ミラクルヒットのティム・バートン初シリーズ
Netflixシリーズ『ウェンズデー』独占配信中
『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』や『チャーリーとチョコレート工場』など代表作は数知れず。鬼才ティム・バートンが初めて映画ではなく、シリーズでその手腕を発揮した謎解き青春ミステリー『ウェンズデー』は間違いなく、いま押さえておきたいドラマ。11月23日の配信開始以来、首位をキープし続け『ストレンジャー・シングス 未知の世界 シーズン4』と『イカゲーム』に続くNetflixオリジナルシリーズ史上3番目に多い視聴時間を記録する偉業を達成!! 名作『アダムス・ファミリー』に登場する少女ウェンズデーを主人公にした本作は、原作からの大ファンだというティム・バートンが手掛けているだけあって、キャラクターの個性や世界観はそのままに、これまで見ることのできなかったティーンエイジャーのウェンズデーを見られるあたりが新鮮。はみ出し者が集う学園を舞台に、命を脅かす謎を解き明かすミステリーが描かれつつ、両親との関係や初めての友人作り、そして初恋などが盛り込まれ、一度観始めたらやめられないはず! カルト的人気を誇るキャラクターのウェンズデーを見事に体現してみせたのは『YOU ―君がすべて―』『YESデー ~ダメって言っちゃダメな日~』など、ネトフリファンにはお馴染みのジェナ・オルテガ。無表情のまま微々たる感情の起伏を表現する絶妙な演技が高く評価され、ゴールデングローブ賞ミュージカル・コメディ部門女優賞にもノミネートされています。さらにキャサリン・ゼタ=ジョーンズやルイス・ガスマンといった豪華俳優がアイコニックなキャラを演じるほか、1991年公開の映画版でウェンズデーを演じていたクリスティーナ・リッチも植物学の先生役で登場! 寄宿学校で展開される物語はどこか『ハリー・ポッター』シリーズを彷彿とさせるところもあり、往年の映画ファンも楽しめる作品になっているので、日頃あまり海外ドラマを観ないという方にもおすすめ!
Netflixシリーズ『ウェンズデー』独占配信中
エミリー、パリへ行く/SATC製作陣が贈る現代女性の新バイブル!
Netflixシリーズ『エミリー、パリへ行く』独占配信中
世界中のファンが首を長くして待っていた『エミリー、パリへ行く』待望のシーズン3が12月21日に配信スタート!! 1話約30分で展開される全10話はあっという間にイッキ観してしまって、もう手持ち無沙汰になってしまった……と思った方も多いはず。 いまもなお熱く支持される『SEX AND THE CITY』のクリエイター、ダーレン・スターが企画&製作総指揮を兼任して、シカゴ娘エミリーがパリで送る新たな日々を描く本作。仕事でも私生活でも大きな選択を迫られて終わりを迎えていたシーズン2ですが、いざシーズン3が幕を開けてみると、エミリーのみならず親友のミンディやカミーユにもまさかの二択が訪れて驚きの展開の連続。上司シルヴィとの関係でも、認められたい気持ちとは裏腹にいたずらな運命に翻弄されてしまい、せっかく縮めた距離も振り出しに!? 何事も思い通りにはいかないものだな……と痛感させられて胸が痛い! エミリー役リリー・コリンズはさることながら、注目はミンディ役のアシュリー・パーク。歌唱シーンはすべて実際のパフォーマンスだというから驚き。シーズン3でもバンド仲間兼恋人のブノワが手掛けたオリジナルソング含め、圧巻の歌声を披露しています。 パリでやりたいことリストをかなえていくエミリーも描かれており、これまで以上にパリ気分が盛り上がること間違いなし! いまから視聴される方は、グラスにキール・ロワイヤルの用意をお忘れなく。
Netflixシリーズ『エミリー、パリへ行く』独占配信中
一流シェフのファミリーレストラン/極限のストレス状態で感じる息遣い!
『一流シェフのファミリーレストラン』ディズニープラス スターで独占配信中 © 2022 FX PRODUCTIONS, LLC. All right's reserved.
ゴールデングローブ賞ミュージカル・コメディ部門作品賞受賞に期待がかかる注目作が『一流シェフのファミリーレストラン』。邦題からはほんわかした某ディズニー映画のような雰囲気が出ていますが、実際にはシカゴの小さなサンドウィッチショップを舞台に、激動の毎日を送るスタッフたちを描いたドラマシリーズです。ニューヨークの一流レストランで働いていた主人公のカーミーは、兄の死をきっかけに故郷シカゴへ戻り店を継ぐことに。借金まみれではあるものの、兄が愛し、地元に愛されている店を回すために一生懸命なカーミーと、くせ者揃いのスタッフたちの日常が描かれています。 シカゴの街並みや料理場などがテンポよく切り取られ、まるで写真集を見ているかのようなアートな一面もみどころ。一番多い厨房のシーンでは、絶えず時間との勝負に追われ、怒鳴り散らす声が飛び交い、その喧騒に圧倒されるはず。それぞれが傷ついていて必死に生きているからこそ、互いを思いやる余裕もなく感情剥き出しになってしまう……。究極の人間味がここまで存分に感じられる作品はそうそうないのでは? シカゴに実在するサンドウィッチ屋さん「Mr. Beef」を基にしている本作で、主人公カーミーを熱演したのは『シェイムレス 俺たちに恥はない』のジェレミー・アレン・ホワイト。役作りに際し、2週間ほど料理学校に通い、いくつかのレストランの厨房で働いて経験を積んだそう。共演のエボン・モス=バクラック(『キャシアン・アンドー』)との掛け合いも見事です。もちろん、フードリアリティショーを見ているかのような食欲をくすぐる描写も楽しめてグルメショー好きも必見。英ガーディアン紙が2022年のベストドラマ50の1位に選んだだけある全8話の『一流シェフのファミリーレストラン』で、2023年の活力をチャージしてみては?
『一流シェフのファミリーレストラン』ディズニープラス スターで独占配信中 © 2022 FX PRODUCTIONS, LLC. All right's reserved.
【海外ドラマ ナビゲーター】 Kanako Iizuka ミレニアル世代の映画・海外ドラマライター。日々現地メディアで海外ドラマの最新情報を収集しつつ配信メインで海外エンタメ漬けの毎日をおくる。音楽アプリ“SHAZAM”片手にドラマを観るのが好き。アメコミにアンテナを張りつつ、『YOU ―君がすべて―』『イージー』『Fleabag フリーバッグ』といった攻めた恋愛ものも大好物。最近はスペイン語の勉強を兼ねてスパニッシュドラマも探求中。