今シーズンはNetflix配信の韓国ドラマの中から、良作が続々と登場! 現代社会が抱える闇と法のあり方について問題提起した『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』や、弱小ラグビー部の大どんでん返しを描いた青春物語『TRY ~僕たちは奇跡になる~』と、今観るべき名作をセレクト。韓国ドラマに求める「ときめき」と「涙活」を堪能できる新作を、韓ドラマニアのライター&エディターの熱量たっぷりのコメントとともにチェックしてみて。

【2025年韓国ドラマ】大人の恋愛にときのタイトルイメージ

【2025年韓国ドラマ】大人の恋愛にときめき、青春物語に泣ける! 今Netflixで観ないともったいない感動作

今シーズンはNetflix配信の韓国ドラマの中から、良作が続々と登場! 現代社会が抱える闇と法のあり方について問題提起した『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』や、弱小ラグビー部の大どんでん返しを描いた青春物語『TRY ~僕たちは奇跡になる~』と、今観るべき名作をセレクト。韓国ドラマに求める「ときめき」と「涙活」を堪能できる新作を、韓ドラマニアのライター&エディターの熱量たっぷりのコメントとともにチェックしてみて。

2025年新作韓国ドラマ Netflix『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』の場面写真 イ・ジヌク

Netflixシリーズ『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』独占配信中

2025年新作韓国ドラマ キム・ヨハン Netflix『TRY ~僕たちは奇跡になる~』の場面写真

Netflixシリーズ『TRY ~僕たちは奇跡になる~』独占配信中

【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。

韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。「寝不足だけど幸せ」を合言葉に、20年以上あらゆるジャンルの韓流ドラマを観続けている。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。ドラマを観るたびに推しの俳優が増えていく毎日です。

イ・ジヌク×チョン・チェヨン『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』/それぞれの“正義”に食い込んだ、新たなリーガルドラマ

2025年新作韓国ドラマ Netflix『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』の場面写真 チョン・チェヨン

Netflixシリーズ『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』独占配信中

『瑞草洞<ソチョドン>』に続き、またもや弁護士ものの登場です。しかも、主人公は独り立ち前のアソシエイト弁護士。かつ、考えさせられる訴訟案件を横軸にしているのですが、『瑞草洞<ソチョドン>』がどちらかといえば弁護士を職業にした人物の等身大の葛藤にフォーカスしているのに対し、こちらは“望むべき弁護士”としてのあり方にぎゅーっと物語を集中させている点が違うというか。だから、しみじみと効いてくる『瑞草洞<ソチョドン>』と違って、こちらは毎回毎回、胸熱くなるような爽快感で満たされる仕立て。そのキーとなるのが弁護士としての“正義とは”ということなのですね。ということで、物語です。

主人公は韓国トップクラスの法律事務所ユルリムに入った新人弁護士カン・ヒョミン(チョン・チェヨン)。ソウル大のロースクールを首席で卒業、弁護士能力も頭ひとつ抜けているのですが、社会人としては半人前。彼女が所属された訴訟チームのチーム長は冷徹な完璧主義者と言われているエリート弁護士のユン・ソクフン(イ・ジヌク)なのですが、入社試験の際、遅刻したヒョミンに時間が守れないような人間に用はないとばかりに、帰れと即座に一刀両断するほど超絶厳しい人。ドラマは、そんな危機をなんとか乗り越えて合格したヒョミンが、厳格なユンチーム長とともに、一筋縄ではいかない訴訟案件に取り組みながら成長していく姿を描いていくわけですが、横軸にすえる訴訟は、零細ガス会社被害案件や冷凍精子損傷案件、子どもが絡む非接触の交通事故、幼児虐待事件、絵画の著作権問題などなど、社会的弱者が被告になったり原告になったり、どれもかなり複雑なのですね。当然、毎回ヒョミンは悩むわけです。そんな彼女にユンチーム長です。

「傷を癒そうとする依頼人がいたら、傷の内側を見ろ」とか「先入観を捨てて、本質を見抜け」とか「俺の正義は守るべき人を守ることだ」とか、ことあるごとに導いていくわけです。そう、実はめちゃいい人というか、正義の人なんです、チーム長。とはいえ、一言に正義といっても何が正義なのかは本当に難しく、事実が正義、真実が正義というわけでもないわけで。そんな難問に取り組みながら、私たちが願う、こうありたい正義に真っ直ぐに向かっていく二人。10話までの視聴ですが、いやあ毎回毎回、胸がすくというか、ジーンと感動させられるというか。それぞれの登場人物の物語も丁寧に描きこまれているし、ドラマ縦軸にはユルリム法律事務所の権力問題もからめられているし、見応え半端ありません。(さすらいのライター山崎)

2025年新作韓国ドラマ Netflix『エスクワイア: 弁護士を夢見る弁護士たち』の場面写真 イ・ジヌク

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ユン・ゲサン×キム・ヨハン『TRY ~僕たちは奇跡になる~』/話題になっていないことがつらい! これぞ2025年の隠れ名作

2025年新作韓国ドラマ Netflix『TRY ~僕たちは奇跡になる~』の場面写真 ユン・ゲサン

Netflixシリーズ『TRY ~僕たちは奇跡になる~』独占配信中

高校生ラグビーがストーリーの主軸ではあるものの、タイトルの「TRY」や「奇跡になる」の意味は、スポーツに青春を注ぎ、勝利を夢見たすべての大人にも乗っかってくる気がしていて。そう思うと、学生のラグビーシーンが比較的少ないことも納得できる。あらゆるしがらみのなかで変わってしまった人、才能の壁を感じて自ら遮断してしまった人、現役選手とコーチの狭間で葛藤する人etc.。かつて選手だった大人たちが指導者の立場になったとき、彼らにどう向き合うのか? どう導くべきなのか? その正解を問う作品。だからこそいい大人になった私の心にドシドシ響くと言いますか。最後の2話はもう心震えすぎて、立ち上がって応援する始末。久々に胸が熱くなるスポーツ青春物語を観ました。

なんと言っても本作の魅力を底上げしているのはユン・ゲサン(『誘拐の日』)に他なりません。コミカルもシリアスもお手のもの。友達のような距離感で、あんなに自然に視聴者を笑わせられる俳優がいるだろうか! かつてラグビー界のスター選手として名を馳せながら、ドーピングスキャンダルによって姿を消したチュ・ガラム(ゲサン)。消息不明のまま3年の時が経ち、突如姿を現したかと思ったら母校のハニャン体育高校ラグビー部の監督をするらしい。ちなみに15年間全国大会への出場もなく、万年最下位で26戦25敗中。スポーツ強豪校ゆえに“予算喰い”と教頭一派に忌み嫌われる弱小ラグビー部に、“奇跡”は起きるのか? キム・ヨハンや新星キム・ダンをはじめ、学生たちの演技もリアルでいい。青春と恋愛だけに終わらせず、社会への問題提起を真正面から入れ込む、その姿勢にもグッとくる。

ラグビーの戦術についてはもう少し深掘りしてほしかった〜という思いもありますが、少ない話数のなかで最大限満足できる仕上がりになっているかと。ガラムの隠された過去や、大人たちの葛藤、学生ならではの未熟さの盛り込み方がきれい。なにより最後に披露される「モール」。7人全員の力を振り絞って闘うあのシーンの美しさは、一生忘れられない気がします。横か後ろにしかパスを出せないラグビーという種目だからこそできる闘い方であり、仲間たちの絆が試される瞬間。あの演出だけですべてがひっくり返る力を持っている、そんな気がするのです。(エディターK)

2025年新作韓国ドラマ Netflix『TRY ~僕たちは奇跡になる~』の場面写真

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