大人気韓ドラ! チョン・ヘイン主演『D.P. -脱走兵追跡官-』『悪霊狩猟団: カウンターズ』のシーズン2や、心に刺さる夏の最新韓国ドラマ4!

韓国の兵役制度と軍隊生活の闇を描き、世界中に衝撃を与えたチョン・ヘイン主演の『D.P. -脱走兵追跡官-』。極悪非道な“悪霊”に立ち向かう、カウンターズたちの壮絶な闘いを描いた、チョ・ビョンギュ主演のヒーロードラマ『悪霊狩猟団: カウンターズ』。今夏はこれらの大人気作品のシーズン2に加え、話題の最新作が目白押し! 1話観始めたらノンストップで視聴したくなる注目作をぜひお見逃しなく。

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【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。

韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。「寝不足だけど幸せ」を合言葉に、約20年間あらゆるジャンルの韓流ドラマを観続けている。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。永遠の推しは俳優ソン・ジュンギ。若手俳優の発掘が趣味の領域に。

『D.P.−脱走兵追跡官−』シーズン2/作品を通して伝える“傍観者”へのメッセージ

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シーズン1の配信から早2年近く。笑顔を封印した硬派チョン・ヘインの待望のシーズン2です。壮絶なるイジメが蔓延る韓国軍隊のひりつくようなリアルを描いたシーズン1が、兵役のない日本でも多くの反響を呼んだのは周知の通り。脱走兵を追ううちに、彼らが抱えるそれぞれの現実を目の当たりにして、自らも深く傷ついていったチョン・ヘイン演じるD.P.アン・ジュノの苦悩と葛藤に、同じように胸を痛めながら観ていた方も多いのではと思います。心優しい憲兵のソクポンがいじめによって追い詰められた挙句に自らの頭を銃で撃ち抜くという衝撃的な事件で幕を閉じたシーズン1ですが、新兵でもあるジュノの視点を通して一貫して語られていたのが“傍観者であっていいのか”という重い重い問いかけでした。

ク・ギョハン演じるジュノのバディ、ホヨルの軽妙とか、ソン・ソックが扮したすぐに上司に迎合しちゃうイム・ジソプ補佐官の軽薄とか、そんな重苦しいテーマもスッと心に入り込ませるようなクスリと笑える軽みを挟み込んだ巧みな演出も素晴らしく、だからこそ、そのテーマの重みがより心に深く響いてくるというか。
それを受けたシーズン2は、ソクポンとともにイジメを受けていたアニオタ兵士キム・ルリの銃乱射事件から。2名の兵士が死亡し、その一人は軍の対応の遅れによる出血死というのが実のところの真相。ところが、軍はこれを隠蔽し、キム・ルリの処罰を決定する方針なのですが……。傍観者ではありたくない、だとすれば何ができるのか……。

ジュノは再びホヨルとバディを組むこととなるのですが、罪悪感と後悔を心に残したまま傍観者で終わるのか。思いはあっても何もできなかった上司のパク・ボムグ(キム・ソンギュン)は? 軍の厳しい現実に自らも向き合うことになる軽薄イム・ジソプは? 痛ましく過酷な兵士たちの新たなる物語を挿入させながら、その難題に苦しみながら立ち向かおうとする登場人物たち。恥ずかしながら正義感は1ミリも持ち合わせていないけれど“罪悪感”は人一倍という私も、深く深く考えさせられたシーズン2。ジュンホの、ホヨルの、ボムグの、ジソプの、すべての登場人物のそれぞれの“想い”と、演じたすべての俳優たちの“迫真”は、今年観たドラマの中でも間違いなくNo.1の感動。ちなみに10話に登場するチェ・ヒョヌク(『二十五、二十一』『弱いヒーロー Class1』)の表情と存在感も要チェックです。そして、エンディングロールに挿入された“希望”。お見逃しなく。(さすらいのライター山崎)

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『悪霊狩猟団: カウンターズ』/話題の演技派俳優がジョインし、前作よりもパワーアップ!

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あのカウンターズメンバーをもう一度観られるという嬉しさに加え、品質改良どころではない驚きのサプライズが搭載。目が離せない作品に仕上がっています。これはシーズン1から観たほうが絶対に楽しめますが、とにかく時間がない方はこちらの記事であらすじだけでもぜひ。ただシーズン2を観たら結局シーズン1、そしてまたシーズン2を観たくなる……という無限ループが待っている可能性大です(笑)。

シーズン2で特筆すべきは2つ。1つ目は話題の俳優陣の起用です。新たにカウンターズとなるジョクボンを演じたユ・インスは、『今、私たちの学校は…』の悪役で一気に知名度を上げ、『還魂』『良くも、悪くも、だって母親』と新作に続々出演中の若手実力派。演技の幅が本当に広く、彼がいると作品が面白くなるだろうなという安心感さえ抱かせる人なんですね。で、期待通りに本作のコミカルな部分をすべて担ってくれている。そして今回のラスボス(悪霊)に、“ウ・ヨンウ”上司役でお馴染みのカン・ギヨンと、『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』のいじめ加害者役で注目を浴びたキム・ヒオラ。特にヒオラオンニのキレッキレの罵詈雑言とアクションが際立ちすぎて、想像以上にスリリングなシーンが連発! そんな彼らがムン(チョ・ビョンギュ)たちを追い詰めまくるため、ハラハラドキドキ展開が桁違いです。2つ目は、善良な人が“悪霊”になってしまう点。特にこれがシーズン2の肝になるんですよ。

これまでは、悪霊になるのは決まって悪事を働いてきたいわゆる「ケセッキ(クソ野郎)」だったわけです。だからこそカウンターズは情けをかけることなく、思い切り戦うことができた。ところが今回は親しい間柄の心優しい消防士ジュソク(チン・ソンギュ起用もポイント)が、愛する妻と生まれてくる我が子の命を奪われたことがトリガーとなり、悪霊と化してしまう。これには憎き悪霊たちの手引きがあり、家族を殺害した真犯人も悪霊なのに当のジュソクは知らぬ事実。「ああ、違うのよ、気づいて〜〜」とひとり言が止まりません。ジュソクを兄のように慕っていたムンが、「僕らは何のために、誰と戦うの?」と足を踏み出せなくなる瞬間もあり、これがまた切ない……。全12話、1秒たりとも目が離せない、熱く、切なく、苦しく、心揺さぶられる名作ヒーロー韓ドラであり、一度観たら抜け出せない吸引力を持っているため、ぜひこの余韻に浸って楽しんでほしい。(エディターK)

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『無駄なウソ -誰にも言えない秘密-』/もし“嘘”を聞き分ける能力があったら?

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『還魂』にて、演技ドルとしてまた成長した姿を見せてくれたファン・ミニョン。この大人にこそ刺さる恋愛ファンタジードラマ(未視聴の方はぜひこちらの記事を)でミニョン沼に陥った人も多いのでは? そんなミニョンと、子役出身の安定的な演技力を持つキム・ソヒョンのケミストリーで贈られる王道ロマンスがついに来ましたよ。学生の初々しい恋愛模様を描いた『ライブオン(原題)』よりも、グッと大人のエッセンスを漂わせている。控えめに言って、色っぽすぎるミニョン熱に当てられますので要注意! 本作はタイトルの通り「嘘」が大きなキーワードとなるんですね。

生まれつき「他人の嘘を聞き分ける能力」を持つモク・ソルヒ(ソヒョン)。ただお察しの通りいいことばかりではないんですよね、この力って。大なり小なり嘘をまったくつかない人間なんて早々いないわけで。だから母子の関係もギスギスするし、他人とも距離を置くようになるし、となるとまあ恋愛もうまくいかないし。で、能力を逆手に取って“ライアーハンター”(要は探偵)として生計を立てているんですが、ここで我らが天才作曲家キム・ドハ(ミニョン)登場。ソルヒが初めて「嘘を知らせる鐘」が脳内に響かない人に出会ったんですね。この能力には弱点もあって、その人の「リアルな声」を聞かない限り、嘘か真実かは分からない。ただドハとはどんな話をしても鐘が鳴らないという摩訶不思議。能力に問題が生じたのか? 彼にだけ効かないのか? はたまた本当に嘘をついていないのか? 気になって仕方がないソルヒの珍獣度100%の言動も面白く、とにかく主演ふたりが可愛らしく、なにも考えずに観られるドラマだわ〜なんてお菓子片手に一息ついているところに、ドハの“殺人容疑”の謎が降りかかるわけです。緩急の付け方もなかなか!

常にマスクを着用し、人目を避けて生きているドハ。作曲家であることもごく一部の人間しか知らないトップシークレットです。そして、ドハの過去に大きく絡んでいるひとりの女性。その謎に迫る瞬間からまたグッと面白くなっていきそうな予感。まだ6話までの視聴なので伏線だらけの状況ですが、サスペンス要素はどんどん深まってきています。ミニョンペンは有無を言わさず視聴マスト案件かと思いますが、その他の韓ドラペンの方も、本作はただのラブだけではないためご安心を!(エディターK)

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『刑事ロク 最後の心理戦』シーズン2/大人の心に刺さる良作サスペンス×ヒューマン

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すべての登場人物が怪しい。その複雑に仕組まれたミステリーサスペンスの面白さは、シーズン1以上かもしれません。『財閥家の末息子』で百想芸術大賞の男性最優秀演技賞を受賞したご存じ『ミセン-未生-』の課長こと、イ・ソンミンが、またまた魅せてくれています。ミセンの課長がそうであったように、ボロボロに追い詰められながら必死の形相で、立ちはだかる巨大な壁に何度も何度も体当たりするイ・ソンミンに図らずも萌えてしまうのは、きっと私だけではないと思うのですが、どうでしょう。今にも心臓破裂しそうな重篤風情でハラハラさせながら、実は強靭な肉体と精神を小出しにしてくるテクニック、もう、たまりません。というわけで、彼が演じる刑事ロクを脅迫していた“チング(友)”が殺害されたことで、真犯人(黒幕)の正体がまたもや深い闇に包まれてしまったシーズン1ラスト。

私的にはチラリチラリと登場していたアン・ネサン演じるチャン会長が黒幕に違いない(←浅すぎる読み)と睨んでいたのですが、シーズン2の蓋を開けてみたら、その事件から1年半が経過しており、なんとチャン会長もすでに亡き人(ウ、ウソでしょう)。どうも自殺らしいのですが、その真相ももはや闇の中。つまり、推理をまた1から組み立て直さなければならないという。ドラマは、事件後なぜか1年半も休職していたロク刑事が職場復帰するところからスタートします。配属されたのは女性青少年課。そこに新たにチーム長としてヨン・ジュヒョン(キム・シンロク)が派遣されているのですが、彼女もなんだか怪しげ風情満々。そんななか、ロクの制止も聞かず家出少年グループの捜査をしていた強力班のソンア(キョン・スジン)が、爆破事故で瀕死の重傷を負ってしまうのです。またもや自分の大切な仲間(ソンアがロクを信頼する理由も今回描かれます)を危険に晒してしまったロクは、苦悩に包まれながらも捜査を続けるのですが……。

張り巡らされた疑惑と謎の網に、何度も何度ももみくちゃに絡まりながら真相に迫っていく面白さも絶品ですが、圧巻はその闇がようやく白日の元にさらされるエンディング。実は刑事ロクの過去にこそ、事件の真相が隠されているのですが、57歳となる現在まで、ただただ必死で走り続けてきた、決して幸福だったようには見えない刑事の悔恨と、それでもなお、という想い。単なるサスペンスだけでなく、初老の刑事の生き様にも迫るヒューマン視点にも心震えずにはいられません。(さすらいのライター山崎)

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