【新作韓国ドラマ】大人が泣けて、じんわり心に刺さる。30代名俳優キム・テリ、シン・ヘソンのドラマが話題!

30代俳優のなかでもずば抜けた演技力を持つキム・テリとシン・ヘソンの新作がすでに話題に! 1950年代の女性国劇の世界を描いた『ジョンニョン:スター誕生』や、解離性同一症をキーワードに大人の恋愛、人生を描いた『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』は今観ておいて間違いなし。韓ドラプロのライター、エディターが厳選する2作品をぜひチェックして。

30代俳優のなかでもずば抜けた演技力を持つキム・テリとシン・ヘソンの新作がすでに話題に! 1950年代の女性国劇の世界を描いた『ジョンニョン:スター誕生』や、解離性同一症をキーワードに大人の恋愛、人生を描いた『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』は今観ておいて間違いなし。韓ドラプロのライター、エディターが厳選する2作品をぜひチェックして。

最新韓国ドラマ シン・ヘソン『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』U-NEXTにて独占配信中
『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』U-NEXTにて独占配信中 ⓒ 2024 KT StudioGenie Co., Ltd
最新韓国ドラマ キム・テリ 『ジョンニョン:スター誕生』ディズニープラス スターにて独占配信中
『ジョンニョン:スター誕生』ディズニープラス スターにて独占配信中 ⓒ 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd. (全12話/毎週土・日曜1話ずつ配信)
最新韓国ドラマ シン・ヘソン イ・ジヌク『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』U-NEXTにて独占配信中
『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』U-NEXTにて独占配信中 ⓒ 2024 KT StudioGenie Co., Ltd

【韓国ドラマ ナビゲーター】
さすらいのライター 山崎敦子
『最高の愛 〜恋はドゥグンドゥグン〜』より韓国ドラマに魅せられ、日々最新ドラマをリサーチするさすらいのライター。さまざまなジャンルを渡り歩き、今では美容記事に携わること多し。サバイバルオーディションも大好物で、今の推しはENHYPEN。推しの俳優は絞りきれないほど多数。エクラwebでも韓流連載執筆中。

韓ドラ追っかけ班/エディターK
母の影響により、第1次韓流ブームの火付け役となった『冬のソナタ』から韓国ドラマの世界へ足を踏み入れる。「寝不足だけど幸せ」を合言葉に、20年以上あらゆるジャンルの韓流ドラマを観続けている。ドラマに加え、アイドル、コスメ、ファッションなど、日々韓国まわりの情報をキャッチアップ。ドラマを観るたびに推しの俳優が増えていく毎日。

キム・テリ『ジョンニョン:スター誕生』/女性国劇の世界でトップの座を目指す

最新韓国ドラマ キム・テリ 『ジョンニョン:スター誕生』ディズニープラス スターにて独占配信中
『ジョンニョン:スター誕生』ディズニープラス スターにて独占配信中 ⓒ 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd. (全12話/毎週土・日曜1話ずつ配信)

宝塚のように、女性だけで構成される歌劇団。日本特有の文化かと思いきや、戦後まもなくの韓国に存在していたという事実、知ってました? 男性中心の国楽の世界に反旗を翻した女性たちによって1948年に作られたのが始まりだそうで、女性国劇と言われるその舞台は、パンソリ(朝鮮の伝統的民俗芸能)を中核に歌、踊り、演劇で構成される総合芸術の創作劇で、1950年代には全盛期を迎えて一世を風靡。主人公の男役を演じる団員は、宝塚バリの大スター的存在で多くの女性ファンを魅了しまくっていたそうな。その女性国劇盛んな1950年代を舞台に、田舎町に生まれた少女が天性の歌声でスターの座へと駆け上っていく物語を描いたのが本作。主演の天才少女ジョンニョンに扮するのは、もはや年齢不詳のキム・テリ。

これ何歳設定?とツッコミを入れたくなるような少女も違和感ゼロで熱演しているのをはじめ、少女漫画『ガラスの仮面』然り、朝ドラ『ブギウギ』然り、4話までの視聴にも関わらずスター誕生物語のワクワクするような面白みがぎゅっと詰まっているというか。1956年、小さな港町木浦の市場で姉と一緒に貝や魚を売りながら平凡な毎日を送るジョンニョン。彼女が歌えば瞬く間に貝も魚も売り切れてしまうほど、人を魅了してやまない歌声を持つジョンニョンなんだけど、なぜか歌うことを母(ムン・ソリ)には固く禁じられているようなのです。それでも歌ってしまうのがジョンニョンで、偶然市場を通りかかった女性国劇の男役スター、オッキョン(チョン・ウンチェ)が彼女の歌声に魅せられるところからスター誕生ストーリーが展開します。

母に隠れてオッキョンの指導を得ながらオーディションに挑戦したり、この手の物語には欠かせない同期生の嫌がらせエピソードがあったり、自分を井の中の蛙と知るライバル、ヨンソ(シン・イェウン)が登場したり、研修生公演ではいちばんの難役を振り当てられたり、と早くも盛り沢山。ドラマ中にちょいちょい挿入される劇中劇も素晴らしく、3年も前からレッスンを重ねていたというキム・テリはもちろん、クールな普段の表情から、ひょうきんキャラに一瞬にして変貌するライバル役のシン・イェウンなど思わず「ひゃあ」と声まで出ちゃうほどの迫力の数々。演技も歌も所作も、さすがエンタメの韓国、底力が違うなあと改めて思わざるを得ないというか。母役のムン・ソリ、男役スターを演じるチョン・ウンチェ、国劇団団長役ラ・ミランなど脇役陣の顔ぶれも豪華だし、これはひょっとすると’24年下半期の目玉になるやもしれません。(さすらいのライター山崎)

最新韓国ドラマ シン・イェウン 『ジョンニョン:スター誕生』ディズニープラス スターにて独占配信中
『ジョンニョン:スター誕生』ディズニープラス スターにて独占配信中 ⓒ 2024 STUDIO DRAGON CORPORATION & CJ ENM Co., Ltd. (全12話/毎週土・日曜1話ずつ配信)

シン・ヘソン『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』/あらゆる大人たちの葛藤と人生を表現した物語

最新韓国ドラマ シン・ヘソン イ・ジヌク『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』U-NEXTにて独占配信中
『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』U-NEXTにて独占配信中 ⓒ 2024 KT StudioGenie Co., Ltd

『30だけど17です』『哲仁王后〜俺がクイーン!?』『生まれ変わってもよろしく』など、あらゆる作品で別人格を演じてきたヘソン。もはや彼女の十八番になっていますが、本作も解離性同一症を患うアナウンサーのウノ役で、過去の傷と向き合っていく物語。8年間付き合った売れっ子アナウンサー、ヒョノ役がイ・ジヌク(『Sweet Home〜俺と世界の絶望〜』)。“ヘリ”が出会う別局のアナウンサー、ジュヨン役にカン・フン(『赤い袖先』)。これだけでも期待大!なのに、『二十五、二十一』と『天気がよければ会いにゆきます』の演出&脚本のタッグとあれば、良質なロマンス×ヒューマンが見られると思うじゃないですか。まさに、です。詩の一節のような情緒を感じる各話のタイトルや、大人だからこそ感じる恋愛の痛みや葛藤、そして今後の人生との向き合い方など、考えさせられるシーンがとても多い。思わずスマホを置いて、食い入るように観てしまうんです。

序盤は変な違和感があるんですよね。これはもうヘソンの演技力あってこそですが、彼女でなければこの違和感を察知することもできなかったかもしれません。それほど自然。後にウノとヘリの関係性がパズルのピースのように頭のなかでカチッとハマり、そこから一段と物語にのめり込めるようになるので、序盤でやめてしまうのは本当に勿体無い! 別人格が形成された理由も切なく、“ヘリ”と出会い恋を知るジュヨンの姿も切なく、なんと言ってもヒョノの別れの理由が切なすぎる。大人になったからこそわかる、感じられる人生への重み。この見せ方も秀逸で、ただ甘いだけならどんなにイージーか……と思わざるを得ません。

落ちこぼれだけれど一生懸命なアナウンサー、ウノと、出世街道まっしぐらのヒョノ。8年の歳月を共にしながら、決して冷め切った様子もないんですよ。だからこそヒョノの選択や日々の言動に納得ができず、ただただ疑問ばかりでしたが、その理由を知る回は特に心が痛かった……。私は「なんでこんなに上手くいかないんだろう」と感じるような日に、本作を観たくなるんです。もちろん解決策が提示されているわけではないけれど、みんな一緒なんだなと思えることが、まるで漢方薬のような作用をもたらしているのかもしれません。マスコミ業界の男女差別の視点から見ても、感じることが山ほどある。物語の終盤に差し掛かり、どんな終わりを見せてくれるのか、楽しみでなりません。(エディターK)

最新韓国ドラマ シン・ヘソン『私のヘリへ ~惹かれゆく愛の扉~』U-NEXTにて独占配信中
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