あの人が選ぶ、「ハスキーボイス」必聴盤/ピーター・バラカン

どんな曲も自分らしく歌う、解釈力がすごい


『New Moon Daughter』Cassandra Wilson
(¥1,714/ユニバーサル ミュージック)


『Interpretations: The BritishRock Songbook』 Bettye LaVette
(¥2,400/ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル)

「この二人は男性のように低い歌声ですが、Cassandraは女性としての色っぽさを残していて、一方Bettyeは性別を超えていて力強い。上は“月の満ち欠け”を隠喩に使い、“生と死のサイクル”というテーマを感じさせるコンセプチュアルなアルバム。ミニマルな編成でひとつひとつの音が際立っています。下は60〜70年代の英国ロックの名曲を扱った企画アルバム。Bettyeは選曲にとてもこだわりがあり、歌詞に感情移入できなければ却下するほど。著名な曲もメロディを変えちゃって、完全に自分の歌にしているところが面白い」

【PROFILE】

ピーター・バラカン/ラジオDJ・ブロードキャスター

ラジオ番組「バラカン・ビート」(インターFM)、「ウィークエンド・サンシャイン」(NHK-FM)などを通じ、クロスオーバーに良質な音楽を紹介している。著作も多数。「紹介したBettye LaVetteはライブも必見のアーティストです。堂々と歌う姿に引き込まれます」

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