2016.04.24

Lesson.02 もっと知りたい! いちごにまつわるQ&A

大好きないちごを深く知れば“いちごライフ”はもっと楽しくなるはず! おいしいいちごの食べ方や、近年話題の品種まで、大田市場の“いちごの目利き”がレクチャー


左から、いばらキッス・きらぴ香・スカイベリー・淡雪

Teacher:星野和一さん(文孝商店 代表取締役)
大田市場の仲卸として48年の“いちごの専門家”。一流ホテルや有名洋菓子店から信頼厚く、カリフォルニアのいちご事情に詳しい。「いちごは老若男女が食べられ、気持ちを明るくしてくれる。産地に由来するネーミングもいいですね」

SPUR2016年5月号掲載
>こちらの特集は電子書籍でもご覧いただけます

おいしいいちごの見分け方を教えてください

艶やかな赤色で、ヘタが青々とし、香り豊かなものを選びましょう。玉ずれ(パックの中でいちご同士があたって傷んでしまう状態)がなく、表面の粒(タネ)の間隔が均等で、少しくぼんで見えるものが“おいしいいちご”です。

いちごをおいしく食べる方法は?

いちごは冷やさず、常温で食べることをおすすめします。ナチュラルな甘みと酸味が感じられ、いちばんおいしく感じられます。冷やすといちご本来の味が抜けてしまうので、長期間冷蔵庫で保存せず、購入したらなるべく早く食べましょう。

注目の新しい品種にはどんなものがありますか?

繊細な甘さの「淡雪」(鹿児島県)、みずみずしい「スカイベリー」(栃木県)、艶やかでしゃりっとした食感の「きらぴ香」(静岡県)、コクがある味わいの「いばらキッス」(茨城県)などが注目されています(写真)。今、主流は東の横綱「とちおとめ」と西の横綱「あまおう」ですが、これに続く人気新種を作ろうと、各都道府県の農業試験場や生産者が研究に取り組んでいます。新種のいちごを作るのは、実は宝くじに当たるくらい至難の業。いちごは、知恵と努力の結晶のフルーツなのです。

いちごの自宅での保存方法を教えてください

いちごはデリケートなフルーツです。乾燥しないよう、きちんとラップなどでパックを密閉し、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。涼しい日には、風通しのよいベランダなどに置いておくのもひとつのアイデアだと思います。

いちごのおいしいシーズンはいつですか?

一般的には11月から5月まで出回り、クリスマス以降、全体に味がととのってきます。開花から約40日頃の実が甘みと酸味のバランスがよく、おいしいといわれます。いちごは農作物なので天候に左右され、品種や地域によっても出荷時期が違いますが、11月から12月、市場に出始めるいちごを「一番果」、順次「二番果」(1月~2月)、「三番果」(2月中旬~3月)、「四番果」(4月~5月)と呼ばれます。私個人は二番果の2月がいちばんおいしく感じます。

いちごの効能について教えてください

まず、ビタミンCが豊富なので、風邪予防に役立ちます。食物繊維もたっぷりで、整腸作用も期待できます。また、いちごに含まれるポリフェノールには美肌効果があり、メラニンの生成を抑えるといわれています。

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