うつわとの出会いがクリエイティブな体験になる
川越の古い洋館にギャラリーをオープンさせて、5年。店主の視点が際立った独自の企画展で、通(つう)のうつわファンをもうならせる存在となった「うつわノート」。
「食事を美しく引き立てるうつわを作る作家も、紹介する店も増えて、使い手の意識も確実に上がった今、わざわざこの場所へ足を運んでもらうならば、うつわとの出会いがよりクリエイティブな体験になってほしいと思うんです。だから使いやすさや買いやすさという理屈を超えて、『これが作りたい』という作家の情熱から生まれたうつわを、お客さんが衝動に突き動かされるように求めてくれる瞬間は、こちらも感動します」
シンプルで調和的なうつわの流行が続いたが、装飾的なデザインの潮流も感じている。
「若手の作家の中にも、時代へのメッセージ性が潜むような強いうつわを作る人が出てきています。これからも、今すでにある人気を追うのではなく、かといってマニアックを狙うのでもなく、うつわの世界の深みを体感できるような展示を行なっていきます」
SHOP DATA
●埼玉県川越市小仙波町1の7の6
TEL:049(298)8715
営:11時〜18時 不定休(HP参照)
http://utsuwa-note.com
photography:Yumiko Miyahama edit:Nao Ogawa
SPUR2016年6月号掲載
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