1. 「次に何をやるかは僕にもわからない」

アンセル・エルゴート、NY生まれ、23歳。3年ほど前の彼は、全米でティーンを泣かせたラブストーリー『きっと、星のせいじゃない。』(’14)への出演で、女子に大人気のアイドル的存在だった。それが今回、エドガー・ライト監督の新作『ベイビー・ドライバー』でアクション・スターに。しかもこれ、場面ごとにカーチェイスや動きが音楽と同調している、まるでミュージカルのような一作。ミュージシャンでもあるアンセルにはうってつけで、彼のスウィートな雰囲気も活きるユニークなアクション映画となった。ときには彼が街や部屋で踊り出すシーンも!

「『ベイビー・ドライバー』ではまさに、すべての動きが振り付けられてるのが面白かったんだ。僕はもともと舞台でミュージカルをやってたし、その前にはバレエをやってた。だから踊るのにも、動きを決められるのにも慣れてる。でも今回の振付がいいのは、ダンス好きじゃない人も引き込むところ。たとえば『ラ・ラ・ランド』のオープニングはもろにミュージカル・ナンバーだろ? 僕自身はそういうの大好きなんだけど、『ベイビー・ドライバー』の振付家のライアン・ヘフィントンがすごいのは、ほとんど即興に見えることなんだ。思わず踊っちゃった、みたいな。でも僕、ライアンにはよく『もっと動きを抑えて、キメキメにしないで』って言われたんだよ(笑)」

「実は『きっと、星のせいじゃない。』のあと、似た企画が山ほど来たんだ。でもまた同じことをやりたくなくて。きっと同じような役を繰り返してたら、『ベイビー・ドライバー』には出演できなかったと思う。だからこそ、次に何をやるかは僕にもわからない。今度もちょっと意外なことがやりたいな」

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