──まずは、オスカー受賞おめでとうございます。その瞬間のことをはっきり覚えていますか?
ありがとうございます。あの場の経験を私は一生忘れることはないです。今思い起こすとシュールな感じがします。私はスウェーデンで生まれ育ったのですが、(アカデミー賞授賞式が行われる)ロサンゼルスとは時差があるので、これまでは授賞式の中継を見るために午前2時にアラームをかけて、母と一緒に自宅で見ていました。でも今年の授賞式は、母と一緒に授賞式の会場に行って、私は母の隣に座っていたんですけど、名前を呼ばれた瞬間ふたりで顔を見合わせて、「今、何が起きているの!?」という状態でした。これまでのそういう経験や受賞の瞬間に母と一緒にいたこともあって、なおさらシュールな印象が残っています。
── オスカー女優となって、あなたの人生はどう変わりましたか?
人生は変わったかもしれませんが、日々の生活ではとくに変わったことはありまん。なぜならアカデミー賞授賞式の2日後には、『ジェイソン・ボーン』の現場にすぐ戻ったからなんです。その後も別の映画を2本撮影しました。これらの作品はオスカー受賞前にすでに決まっていたものばかりなんです。『トゥームレイダー』もこれから撮影に入りますが、それも同じく受賞前に決まっていて。ずっと仕事をしているから、周りの変化を実感することが全くないんです。