キャンディの仏歯寺（Sri Dalada Maligawa/Temple of The Sacred Tooth Relic）

僧の向こうに見える扉の奥に、今も仏歯が祀られている

　16世紀末からイギリスの植民地となる1815年まで都が置かれたキャンディ。スリランカを代表する寺院「仏歯寺」があり、ここには4世紀にインドからスリランカに持ち込まれたというブッダの歯が祀られている。仏歯は王権者の象徴であり、王都が変わるたびに一緒に運ばれ、1592年にキャンディに落ち着いた。
　仏歯寺を訪れれば常に仏歯が見られるわけではなく、1日3回のプージャー（仏への礼拝の儀式）のときに仏歯が祀られた部屋の扉が開かれるほか、年に１度「ペラヘラ祭」の際に披露される。例年7月から8月の新月から満月の10日間にわたって開催され、仏歯を載せたゾウを先頭に音楽隊やダンサーが街を練り歩く。スリランカ全土はもちろん、世界各国の仏教徒や観光客も数多く訪れる熱狂的なお祭りだ。
　キャンディには、ほかにも19世紀はじめに作られた人造湖「キャンディ湖」やスリランカ有数のコロニアルホテル「クイーンズ・ホテル」などがあり、ぜひゆっくり訪れたい。