DATA ジャケット¥264,000、パンツ¥110,000、靴¥112,200/ボッテガ・ヴェネタ ジャパン(ボッテガ・ヴェネタ) 「僕は科学、特にデータを使って、社会をより豊かにすることを専門に研究しています。従来の社会システムで富とされてきた石油などの地下資源は、消費すると消えてなくなるので、所有をめぐって争いが絶えなかった。しかし今はデータという財産を使い、共有することで、新しい価値が生まれる時代に変わってきています」 オーバーサイズでリラックス感のある、ダブルジャケットとパンツのセットアップ。 「動いたときにエレガントなドレープが現れるビッグシルエットは、肉体を包み込み、服との間にできる空間も含めて一つの表現になる」。 DIVERSITY ノースリーブジャケット¥41,800/1LDK AOYAMA HOTEL(mfpen) 中に着たコート¥53,900/LHP原宿(サルバム) 中に着たジャケット¥49,500/M(ウジョー) シャツ¥22,000/TOMORROWLAND(ソレイアード) パンツ¥77,000(参考価格)/NAMACHEKO 靴¥41,800/足下工業(フットインダストリー) 「現代は社会も経済も転換期。新しい時代の変化をキャッチしながらさまざまな改革を進めることが求められています。そのときに多様なものを多様なものとして扱い、しかも互いにつながり合っている状況をつくることが大切。イノベーションを許容し社会がより豊かになるためにはダイバーシティ&インクルージョンが必要です」 ノースリーブのダブルジャケットに軽やかさを加える、ペールトーンのトランスペアレントな空気感。「光に透け、風になびいたときに美しさが増す。ソリッドなビルの谷間に映えるスタイリングだと思います」。 DRESS コート¥148,500、ジャケット¥93,500、パンツ¥50,600/イレニサ ニット¥28,600/エンケル(ヨーク) ネックピース¥22,000/LHP原宿(JW アンダーソン) 靴¥51,700/キクノブ トウキョウ(ジエダ) 「ファッションはとても好き。自分のスタイルの軸はありますが、いつも同じではつまらないので、その時々で違うキーワードのものを選びます。たとえば、異なるものを緊張感の中でぶつけながら新しいものを生む、というときに身につける服とか」 オフホワイトのストライプコートを白衣風に。「アルベール・エルバスがランバンを手がけていたときは、ハイウエストパンツをよくはいていました。ネックピースをつけるとか、個性的なスタイリングは好きです」。 DEBATE コート¥144,100/ケンゾーパリジャパン(ケンゾー) ニット¥68,200/アミ オモテサンドウ(アミ アレクサンドル マテュッシ) シャツ¥24,200(チット ペル トゥモローランド)、タイ¥39,600(ジュープ バイ ジャッキー)/TOMORROWLAND パンツ¥35,200/キクノブ トウキョウ(ジエダ) 「新しい価値をつくる上で他者との対話は大事なツール。僕は『モナ・リザ』をリスペクトしています。あのほほえみからは、人類にとって普遍的な価値とは、人々との結びつきであると受け取れる。人間は未成熟で生まれるため、他者、つまり社会とのつながりは必須。つながりをつくるために対話をし、多元的な豊かさをどう生むかを考えることが重要です」 ユニフォームのようなブルーのコートで鏡の向こうのもう一人と対話する。「ヘアスタイルと相まって、お子ちゃまなオジサン感がにじみ出たスクールテイスト。研究者は永遠の中二病のようなものだから、ある意味マッチした表現だと思います」。 INTERVIEW つながりながら個々が輝く多様性社会を目指す