プロが直伝! ミッドセンチュリー名品図鑑【北欧】

ミッドセンチュリー期に生まれたデザインは、現行品として今も作り続けられているものも多い。アメリカ、日本、北欧のデザイナーによる名作をインテリアスタイリストの長山智美さんがセレクト。長く愛される理由とデザインの特徴を解説する

Scandinavia

欧州の歴史の流れを汲んだ、洗練されたデザイン
「北欧は、ミッドセンチュリー期でも日々の暮らしに根づいた落ち着いたデザインを得意としていました。戦争でリセットはされたものの、ウィーン工房の設立やバウハウスといった戦前に花開いたヨーロッパのデザインの流れが途切れていない印象を受けます。ポール・ケアホルムに代表される、工業用素材と自然素材の組み合わせや、ヴァーナー・パントンが好んだプラスチックなど、時代の潮流に乗った、これまでにない素材の可能性なども積極的に追究されました。文化的成熟度が高く、洗練されたデザインは、さすが北欧ならではだと思います」

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11 樹木のようでもあり、未来的なムードも漂わせるタイムレスなデザイン。アクリル製の半球形シェードを通じてやわらかな光を拡散する。
フロアランプ¥137,500/ルイスポールセンジャパン

Designer: Verner Panton
Item: Panthella Floor
Year: 1971

12 フレームにスチールを使用しながらも優美さを感じさせる。1957年のミラノトリエンナーレでグランプリを受賞。革張りもある。
チェア¥497,200/フリッツ・ハンセン 東京(フリッツ・ハンセン)

Designer: Poul Kjærholm
Item: PK22™
Year: 1956

13 フィンランドの伝統的な椅子から着想を得て制作。
チェア¥227,700/アルテック

Designer: Ilmari Tapiovaara
Item: Mademoiselle Lounge Chair
Year: 1956

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14 コペンハーゲンの「SASロイヤルホテル(現・ラディソンコレクション)」のためにデザインされた照明の復刻モデル。
テーブルランプ¥123,200/ルイスポールセンジャパン

Designer: Arne Jacobsen
Item: AJ MINI TABLE
Year: 1957

15 円や楕円といった曲線を得意としたデンマークの女性デザイナーによる吊り椅子。床置きする場合は別売りの専用スチールスタンドを組み合わせて使用する。
チェア¥176,000/ヤマカワラタンジャパン

Designer: Nanna Ditzel
Item: C-326 Hanging egg chair
Year: 1957

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