Kathedra /ジョージ・ネルソンのデザインを探すなら、まずここへ 恵比寿駅から徒歩約5分。目印は店頭に並んだ「シェルチェア」だ。カラフルな椅子に誘われて店内に入ると、数えきれないほどの商品が、まるで倉庫のように積み上げられている。そのほとんどがアメリカのミッドセンチュリーデザイン。特にハーマンミラー社で活躍した、ジョージ・ネルソンによるものは、コレクターからの信頼も厚く、他に類を見ないほど豊富に揃っている。主に家具が充実しているが、時計などの小物もあり、探せば探すほど、面白いものを発見できる。宝探しをする気分で訪れて。 1 中央のテーブル上の赤い椅子は、ワーレン・プラットナーによる1966年デザインのラウンジチェア(¥294,800)。スチールワイヤーを一本一本溶接して、美しい曲線を作り出している。同シリーズのテーブルも2 ジョージ・ネルソンによるデイベッド(¥968,000)とプラットフォームベンチ(価格要問い合わせ)。ネルソンのデザインは、ベンチ上にキャビネットを置ける設計だったりと、すべての家具のサイズが規格化され、モジュールシステムになっているのが魅力 東京都目黒区三田2の3の18 1F03-5704-6099営業時間:13時〜19時 定休日:水曜 HIKE /北欧ヴィンテージを牽引し続けるショップ デザインが美しく、構造が確かな北欧のヴィンテージ家具とオリジナル家具を扱う。オープンは2000年で、日本における北欧ヴィンテージ家具ブームの定着に一役買ったショップでもある。コンクリート壁の無機質な空間にチークやオーク、ローズウッドといった稀少になりつつある木の家具が並ぶが、ユニークなのは、シーン別の店内のディスプレイにこだわっているところ。家具の組み合わせ方の提案も発信し、実際に使う場面が想像しやすい。また、メンテナンスなどアフターケアも充実している。 3 右の一人掛けソファはデンマークのデザイナー、ハンス・J・ウェグナーによる1973年のもの(¥286,000)。キャビネットは、同じくデンマークのボーエ・モーエンセンによる60年代のデザイン(¥363,000)。黒い椅子はイタリアの、マティアッツィ社の現行品(¥79,200)4 生活シーンごとのディスプレイ提案はヴィンテージ家具店には珍しく、世界観にファンも多い。 東京都目黒区東山1の10の1103-5768-7180営業時間:12時〜18時(木〜日)、月曜はアポイント制 定休日:火・水曜 BUILDING/デザイナーものに限定、黄金期の名作が目白押し 2010年にオープンし、現在の白金高輪に移ったのが6年前。アメリカ、北欧、西欧、日本やブラジルに至るまで、国にこだわらない50、60年代の良質な家具が揃う。アノニマスなものは扱わず、デザイナー家具に特化しているのも特徴だ。それらをこの先も長く大切に使ってもらえるよう、丁寧にメンテナンスして販売している。ヴィンテージ品の楽しみは、使われてきた時間が醸す、熟成した風合いも手に入れられること。ここでは、美しく経年変化した名作の数々に出合うことができる。 5 サイドテーブルのついた水色の「セブンチェア」は、デンマークのデザイナー、アルネ・ヤコブセンによる1955年のデザイン。チェアとテーブル、それぞれ別売り(各¥30,000)6 長方形のミニテーブルは、50年代のチャールズ&レイ・イームズによる「CTW-1」(¥495,000)7 撮影スタジオだった物件を店舗にした 東京都港区白金3の11の1003-6447-7748営業時間:11時〜19時(土・日・祝)、月〜金曜はアポイント制 定休日:年末年始 MID-Century MODERN /素材も国もいろいろ、ミックス感がチャームに わざわざ足を運びたくなる。そう思わせる楽しさにあふれている。40年代から70年代のデザイナーものが多いが、家具だけでなくギフトにもなる現行品の雑貨もあり、マニアでなくても入りやすい雰囲気。なかでも看板商品となるチャールズ&レイ・イームズの「シェルチェア」は4万円台からあり、ミッドセンチュリーデザインを初めて手にする人でも、手頃な価格で名品を見つけることができるのがうれしい。アメリカ、北欧、フランス、イタリアなど国もテイストもバラバラだが、そのミックス加減が魅力だ。 8 人気の「シェルチェア」は数も種類も豊富に揃う。スタッキングもできる(¥41,400〜)9 1階は主に家具が並び、2階の階段を上がって左手は、テーマを決めたプレゼンテーション空間が広がる。右手には現行品とヴィンテージが混在する、雑貨が置かれた空間になる。家具から小物まで、独自の視点で選び抜かれた、ポップなテイストのデザインを楽しむことができる 東京都港区港南4の2の26 03-6451-4531営業時間:11時〜20時 定休日:年末年始 プロが直伝! ミッドセンチュリー名品図鑑