『ブラックパンサー』の女戦士がクールすぎる!

©Marvel Studios 2018
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昨夏登場したガル・ガドット演じるワンダーウーマンとアマゾン族は、気高い強さが魅力。逆に『マイティ・ソー バトルロイヤル』のヴァルキリーは大酒飲みの賞金稼ぎで、まるでハン・ソロみたい。最近のスーパーヒーロー映画では、クラシックな甲冑姿の女戦士たちのカッコよさが目立っています。

ブラック・カルチャーの歴史的一作となるだろう『ブラックパンサー』も、強い女性でいっぱい。しかもタイプの違うキャラクターが続々出てきます。美しいルピタ・ニョンゴ演じるナキアは、主人公ブラックパンサーの元恋人。ブラックパンサーはアフリカの秘密ハイテク文明国家、ワカンダの国王となるのですが、ナキアは彼に外の世界を意識させる「良心」のような存在です。

一番人気が出そうなのはブラックパンサーの妹、シュリ。レティーシャ・ライト演じる彼女は研究所で高性能ガジェットを発明する、007シリーズでいうQのような役柄。好奇心旺盛でお転婆でめちゃくちゃ賢い、まさに妹キャラです。

私の推しは「まるでグレース・ジョーンズ」と言われる国王の親衛隊。戦うために切磋琢磨する、スキンヘッドの最強女戦士です。ダナイ・グリラ演じる隊長のオコエなんて、変装でウィッグをかぶらされると「なに、このうっとうしいのは!」と怒るほど。彼女たちが揃いの戦闘服で並ぶと、圧巻です。

ただその姿はクラシックというより、アフリカの伝統と未来的意匠をミックスしたアフロフューチャー。衣装だけでなくワカンダの都市もメカも、全部ハイテクなのにアフリカンで、とても新鮮です。「マーベルのシリーズは追っかけてないから」という人も、一作だけでわかる完結度が高いので尻込みしないで。ルーツを掘り下げた、新感覚のスーパーヒーロー映画として楽しめるはずです。



『ブラックパンサー』
監督/ライアン・クーグラー
出演/チャドウィック・ボーズマン、マイケル・B・ジョーダン、ルピタ・ニョンゴ 
3月1日公開

映画ライター 萩原麻理プロフィール画像
映画ライター 萩原麻理

本誌で映画のレビューを手がける。ライター、エディター、翻訳もこなす。趣味は散歩と、猫と遊ぶこと、フットボールを見ること。

 

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