2017.06.28

モードラバー必見! フジロック予習ノート

THE XX
THE XX

国内最大級のロック・フェスティバル「FUJI ROCK FESTIVAL ’17」がまもなく開催! GORILLAZ、APHEX TWIN、BJÖRKをヘッドライナーに迎え、今年も3日間で海外勢・日本勢合わせて約200組のアーティストが色とりどりの音楽で苗場の夏を彩ります。SPUR MUSICでは、「出演者が多すぎてなにを聴けばいいのかわからない!」という読者に向けて、予習リストを作成。さらにSPUR本誌で好評連載中のDJ/ビートメーカーLICAXXXも登場しますよ。さっそく1日目からいってみましょう!

text:Annie Fuku

1日目のヘッドライナーGORILLAZから予習スタート

1日目のヘッドライナーGORILLAZから予習スタート

1日目は「やっぱりUK!」ということで、ヘッドライナーのGORILLAZから。世界一有名なバーチャル・バンドといっても過言ではない彼らが、久々の新作を引っさげて登場です。MAVIS STAPLESPUSHA Tを迎えたシビアでパワフルな「LET ME OUT」を筆頭に、ソウルフルでダンサブル、ダークで風刺が効いているBLURDAMON ALBARNの曲作りがノリに乗っている印象。元OASISNOEL GALLAGHERがコーラスで参加している「WE GOT THE POWER」は、ブリットポップ抗争を知っている人なら感慨深いものがありますね。

GORILLAZ 「LET ME OUT」

 

切なさと哀愁をかき立てる大注目のTHE XX

GORILLAZが「CRYSTALISED」をカバーしたつながりではずせないのが、サウスロンドン出身のバンドTHE XX。男女の歌声と音数少なめのサウンドが切なさと哀愁をかき立てます。「ON HOLD」のPVの美しさといったら。エレクトロニック・ミュージック好きにも聴いてもらいたい2組、ともに一番大きなGREEN STAGEに登場するので、開放感あふれる大自然のなかで音楽が楽しめそう。

THE XX「ON HOLD」

 

ARCADJが楽しめるPLANET GROOVEも見逃せない!

またRED MARQUEEというステージで深夜に行われるイベントPLANET GROOVEも見どころ。イギリスのレーベルXL RECORDINGSとサインしたベネズエラの異才ARCADJを、盟友JESSE KANDAのヴィジュアル・アートとともに。エクスペリメンタルな面々が一緒に見られるスリリングな夜になりそうです。

ARCA 「ANOCHE」

サンプリングとヒップホップを楽しむ2日目

サンプリングとヒップホップを楽しむ2日目! THE AVALANCHESから

2日目のテーマは「サンプリングとヒップホップも忘れずに」。「フジロック」といえども、ロックバンド以外だって負けてない! まずはGREEN STAGEに登場するオーストラリアの音楽集団THE AVALANCHES。サンプリング・コラージュだけで作られた奇跡の一枚から16年ぶりに届けられた新作は、クールなヒップホップ&夢見心地なサイケデリック・ポップ成分増量で、くぐもったローファイな音もレトロでおしゃれ。「FRANKIE SINATRA」で唐突に「MY FAVORITE THINGS」がはさみこまれるのにもグッときてしまいました。当日は楽しく踊れる音楽旅行にいざなってくれるでしょう。

THE AVALANCHES 「FRANKIE SINATRA」




ホワイトステージではエクストリームなDEATH GRIPS!

それにしてもエクストリームかつハードコアなアメリカのヒップホップ・トリオDEATH GRIPSWHITE STAGEなんて、危ない匂いしかしません(笑)。解散するとかこれがラスト・アルバムになるとか言いつつ突如音源を出す謎な3人ですが、過去には全曲BJÖRKをサンプリングした2枚組も出しているので、3日目にヘッドライナーで登場する彼女に向けてそのアルバムから何か演奏してほしいですね。

 

DEATH GRIPS「EH」



 

ヒップホップといえばPUNPEEも

WHITE STAGEに出演する日本のMCDJ/トラックメイカーのPUNPEEも楽しみ。実弟の5lackは、同日PYRAMID GARDENに出るSILENTS POETSNTTドコモStyle’20 CMソング「東京」にラップで参加しているので、どちらかのステージに飛び入り参加しないかなあと夢想したり。

STUTS「夜を使いはたして feat. PUNPEE」



 

LICAXXXのフジロックでコレキキナ

さて、ここで突然ですが、SPUR本誌で好評連載中のDJ/ビートメーカーLICAXXXさんの音楽コラム出張編「LICAXXXのフジロックでコレキキナ」をお届けします! 今年本誌で連載開始、そしてフジロック初出演決定と、なんていい流れなんだ! ということで、SPUR MUSICにもご登場願ってしまいました。それではLICAXXXさん、フジロックで見るべきアーティストと当日のプレイへの意気込みをお願いします。

 LICAXXXのフジロックでコレキキナ

photography:Yuhki Yamamoto
photography:Yuhki Yamamoto

「こんにちは、LICAXXXです。わたしは2日目深夜にRED MARQUEEでやるイベントTRIBAL CIRCUSの流れが楽しみですね。MONDO GROSSONINA KRAVIZと(石野)卓球さんが出るので、テクノが好きな人はぜひ。去年ここではハウス系のDJが多かったんですけど、今年はがっつりテクノになるのでは! RED MARQUEEってデイタイムは若手からベテランまでいろんなバンドが出てるんですけど、ナイトタイムはダンスミュージックに寄ったバンドやライブセットのプロデューサー、DJがわりと多く出ていて、時間によって色が変わるのでおもしろいです。私は3日目の早いうちからDAY DREAMINGで出番なので、こちらのDJセットに来たあとに、私のプレイに参加いただければ完璧です!(笑)

MONDO GROSSO feat. 満島ひかり「ラビリンス」

NINA KRAVIZ @ TIME WARP 2017 FULL SET HIRES – ARTE CONCERT

石野卓球 「RAPT IN FANTASY (RADIO EDIT)」Ver.1


そして3
日目のFIELD OF HEAVENというステージに出るTHUNDERCATは間違いない! ジャジーなグルーヴをゆったり体験できると思います。ずっと踊れるライブだと思うので、アーティストと一緒に楽しみたい人におすすめ。FIELD OF HEAVEN自体、ライブセットで楽しい気分になる横揺れ的なアーティストが集まっていて。屋台に囲まれてるので、ご飯を食べながらライトにエンジョイするには最高。名前に違わず本当に「ヘヴン感」があるんですよ。

THUNDERCAT「THEM CHANGES」


私は今年フジロック初出演で、DJのなかでは世代的にも結構目新しい感じなんですけど、呼んでいただいたからにはちゃんと力を見せていかなきゃなと。プレイ場所のDAY DREAMINGは場所の関係で朝から夕方くらいまでしか開いてないんですよ。ゴンドラの上で、とても広い芝生になっています。家族連れでご飯を食べてる人もいれば、がっつり踊ってる人もいる。みなさん思い思いに楽しんでほしいです。音楽にちゃんと没入できるステージでもあるので、フジロックにバンドを聴きに来たお客さんも満足させられるようにがんばりたいと思います」
LICAXXXさん、ありがとうございました! 事後レポートでも感想をお聞きしたいと思っております!

LICAXXX RAY-BAN x BOILER ROOM 023 UNPLUG DJ SET

3日目は日英轟音対決!まずはSLOWDIVE

3日目は日英轟音対決!まずはSLOWDIVE

そんなLICAXXXさんはもちろん、「日英轟音対決」という切り口で3日目に見てほしいのは英国のSLOWDIVEと日本のTHE NOVEMBERSSLOWDIVEMY BLODDY VALENTINERIDEPALE SAINTSらとともに90年代のシューゲイザーを代表するイギリスのバンドで、22年ぶりの新作もまさにSLOWDIVE!といった感じでした。ステージRED MARQUEEで深く包まれるような幽玄な音像と綺麗なメロディーが堪能できそう。

SLOWDIVE「STAR ROVING」

 



あわせて聴きたいTHE NOVEMBERS

あわせて聞きたいのがWHITE STAGE出演の日本のオルタナティヴ・ロックバンド、THE NOVEMBERS。シューゲイザーの影響もうかがえる荒々しくも繊細なサウンドと、小林祐介のあでやかな歌声で魅せてくれます。2組ともアンビエントやエレクトロニカ好きの琴線にも触れるはず。

THE NOVEMBERS「HALLELUJAH」LIVE AT STUDIO COAST 2016.11.11



 

青葉市子のうたごころに抱かれて

幾重にも折り重なった音の合間には、PYRAMID GARDENに出演する青葉市子のうたごころに抱かれて。舞台への出演や映画音楽の担当、テレビのナレーションや雑誌への寄稿と、多岐にわたり活動する彼女。たゆたうような不思議な空気感を味わってみてください。

青葉市子「ゆさぎ マホロボシヤ」

 

グッズやTシャツなど、オフィシャルファッションアイテムも続々登場。詳しくはGREENonREDをチェックしてみて。ロックフェスに行ったことがないという人も、音楽、大自然、グルメ、ファッションをまるごと楽しめる場所としてフジロックはぴったり。ぜひ現地で乾杯しましょう!

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着たい服はどこにある?
トレンドも買い物のチャンネルも無限にある今。ファッション好きの「着たい服はどこにある?」という疑問に、SPURが全力で答えます。うっとりする可愛さと力強さをあわせ持つスタイル「POWER ROMANCE」。大人の女性にこそ必要な「包容力のある服」。ファッションプロの口コミにより、知られざるヴィンテージ店やオンラインショップを網羅した「欲しい服は、ここにある」。大ボリュームでお届けする「“まんぷく”春靴ジャーナル」。さらにファッショナブルにお届けするのが「中島健人は甘くない」。一方、甘い誘惑を仕掛けるなら「口説けるチョコレート」は必読。はじまりから終わりまで、華やぐ気持ちで満たされるSPUR3月号です!

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