2015年4月2日、デビュー10周年2度目の5大ドームツアー・WITHコンサートの最終日、東京ドームの会場で、「今まで応援してくれてありがとう。すぐに戻ってくるから、元気で待っていてください」という言葉で締めくくった日から約2年半。東方神起のふたりが同じステージに戻ってきました。
2017年11日11日からスタートしたツアータイトルは『Begin Again』。LIVEのMCでもチャンミンが語っていたように、再スタートという意味と、ビギスト(ファンの名称)の気持ちをあげるツアー、そしてこれからのビギストになってくれる人たちもあげていきたいというツアータイトル。略してビギアゲツアー。12月の東京ドーム初日、12月20日が取材日となりました。
待ち構えるビギストでドームはすでに熱気を帯びた中、オープニング曲「Reboot」がスタートしました。見渡す限りのレッドオーシャンに浮かび上がる、ユンホとチャンミン。ふたりのダンスと歌声に再始動の喜びを噛み締めた瞬間です。最初は変わらぬふたりの姿やパワフルさ、美しさに圧倒され、しばし茫然。そのうちに鳥肌がしばらくおさまらない状態が続きます。すると毛細血管のすみずみまで酸素が運ばれたかのように、すがすがしい気分に。これ、これを待っていたんだと再確認。ペンライトを振る手の先からじわじわと心の芯まで温まっていくように、気持ちが高揚し、心臓の鼓動がどんどん早く打ち始めます。2年半早いようで、長かった時間の重みを感じます。
その後「Android」、「Humanoids」と激しいパフォーマンスが続いた後はMCタイムへ。ふたりの近況と素顔を垣間見れるMCはLIVEの醍醐味のひとつ。当たり前のように感じてしまうほど流暢な(母国語でない)日本語で最後までMCを行い、四字熟語や語彙を増やし、難しい単語を毎回更新して披露してくれるのも楽しみなところ。この日は赤裸々でした。さらに、ユンホとチャンミンの掛け合い、つっこみ合戦で笑いに包まれます。
続くステージでは、東方神起ならではのエネルギッシュなスタイルでパワフルに歌い踊るふたり。プロペラ(上下&回転するクロスが動く細い舞台)でも激しく踊り、相当な高さのあるゴンドラや、会場を円周するトロッコで観客を魅了します。ステージではセンターにおさまらず上手下手へ、またフロントからバックステージへと疾走。「男の痛みに耐えている」と言いながらも、「2階3階の皆さんにも近づきたい」という思いから、プログラムに組み込まれたフライングは圧巻。すべてに全力のステージです。
8000個のスワロフスキーが縫い付けられた衣装で歌う「逢いたくて逢いたくてたまらない」はわれわれが待ちに待った曲のひとつ。ユンホとチャンミンの「ただいまー」に対して、ファンが「おかえりー」と叫びたかったように、自分たちの2年半待ちの気持ちを込めての大合唱。最高潮を迎えます。
またこの日は、これ以上切なく美しい「Bolero」はないかもしれないと思うほどでした。ふたりの歌声には思いがのせられ、みんながそこに思いを重ねて、ひとつになったように感じます。
そして、ふたりが歌う「STILL」では歌詞がぐっと心に染みてきて、そうかと思えば「Easy Mind」のユンホの愛嬌ある動きに癒され、「ウィーアー!」のチャンミンのハイトーンヴォイスにエネルギーをもらったり。3時間半、途切れることなくパワフル全開です。
東方神起にとっても、ファンにとっても再始動のLIVEは記念すべき忘れられないもの。東方神起が本当にすごい理由を垣間見た日でもあります。彼らが絶対王者な理由。東方神起が今できる最大限を常に広げていること、その貪欲さ。途切れることのないエネルギッシュなパフォーマンス。おごることがないふたり。どうしたら、そんな風になれるのか、この原稿を書きながらも考えてしまいます。
SPURが東方神起の取材をさせていただいて早6年。ライブごとに輝きの違いを発見することができるのは、彼らの努力の賜物。私たちの計り知れない高みへのチャレンジ、そしてそれをかなえようとする意志の強さ。社会復帰直後から、ふたりがすべてをかけて準備してくれた、ステージをありがとう!感動をありがとう!喜びをありがとう!と連呼したくなります。
今回のステージでも、隅々にまで、ふたりは狂おしいほどのストイックさを感じさせてくれました。頑張っている姿をいつも見せてくれる、ユンホとチャンミン。弊誌2月号のシールのメッセージ、「頑張っている姿、いつも見ているよ」はわれわれが東方神起のふたりに贈りたい言葉でもありました(笑)。
そんな絶対王者のスーパースターには、次なる6月に控えた日産スタジアムで、さらなる美しさ、強さを期待してしまいます。また前人未踏の伝説が生まれるLIVEとなるに違いありません。ユンホ、チャンミンのふたりには、幸せマジックを皆へと広げながら、スタジアムを駆け抜けて欲しい。そして何年たっても、その時その年齢の高みを極めた「SUPERSTAR」が楽しみでなりません。
~Begin Again~セットリスト
01.Reboot
02.Android
03.Humanoids
MC
04.One More Thing
05.Superstar
06.Chandelier
映像①
07.B.U.T(BE-AU-TY)
08.Spinning
09.Survivor
10.One and Only One
映像②
11.シアワセ色の花
12.STILL
MC
13.逢いたくて逢いたくてたまらない
14.Duet(winter ver.)~ White
映像③
15.Catch Me -If you wanna-
16 .Easy Mind ~ I Just Can’t Quit Myself ~ OCEAN
17.Bolero
18.Why?(Keep Your Head Down)
アンコール
MAXIMUM
Rising Sun
MC
ウィーアー!~ Summer Dream~Somebody To Love
Begin ~Again Verson~