Licaxxx/リカックス
DJ、ビートメイカー。ウェブ「シグマファット」主宰。パーソナリティを務めるJ-WAVE「SONAR MUSIC」も注目。
雨の日に聴きたくなる曲は?
「Lush」 Four Tet
『New Energy』収録曲
「Melo 15 Jan. 2018」 Koji Nakamura
夜明けや夕方の雨にぴったりなしっとりした音色の、大人っぽい曲
雨は嫌いじゃないんです。外出はしたくないけど、空気がしっとりしているほうが好きだから。そういう雨の日にはFour Tetの「Lush」がオススメ。 Four Tetはイギリスのアーティストなんですが、ビートの使い方が独特で、 型にはまらない作風が好き。「Lush」は雨だれみたいなリズムとスティールパンのような心地いい音が相まって、ダンスミュージックだけど心地よく聴けます。クラブで一晩中遊んだあと、外に出たら小雨が降ってるひんやりした夜明けとかに聴きたい感じ。「Lush」が収録されたアルバム『New Energy』も全体的に聴きやすいのでオススメです。
家に一人でいるときなら、Koji NakamuraのApple MusicやSpotify な どストリーミング限定プレイリスト『Epitaph(エピタフ)』の一曲として発表された「Melo 15 Jan. 2018」。ピアノの音とエフェクトの感じが、洞窟の中で聴いてるような神聖な雰囲気を醸し出すんです。音色自体もしっとりしていて、雨が降る夕方の時間帯に家の中で一人で聴きたくなる。ジャ ンルで言えばアンビエントになるのかな。Koji Nakamuraとは、元スーパー カーの「ナカコー」さんの別名義。ストリーミングならではのプロジェクトを行なっていて、羊文学の方が参加した曲や、Madeggがプロデュースした「Open Your Eyes 13 Mar. 2017」が入った『地図にないルート』というプレイリストもよかった。『Epitaph』は、作品の完成を目的としない、ストリ ーミングならではのプレイリストなので、今でも曲が次々更新されていて、リストの中身もどんどん変わっています。でも、「Melo 15 Jan. 2018」で検索すれば、シングル曲として聴くことができるので、ぜひ聴いてみてください。
PICK UP
『Scout』
Calpurnia
¥1,000/Hostess
ここにデビューEPを発表する4人組は、話題のドラマ「ストレンジャー・シングス」で人気の俳優、フィン・ヴォルフハルトが率いるバンドだ。みんな10代半ばだけに初々しく、でも歴史を踏まえたオーセンティックなロックを鳴らしていて、これは将来有望!
『Your Queen Is A Reptile』
SONS OF KEMET
¥2,500/Universal Music
UKジャズ界を代表する若手サックス奏者シャバカ・ハッチングスのユニットが、最新作を発表する。9曲はそれぞれ、差別と闘った9人の女性活動家へのオマージュ。各自の背景を反映させたホーンとドラムの刺激的なアンサンブルで、その功績をたたえている。
text:Hiroko Shintani
SOURCE:SPUR 2018年7月号「LICAXXXのミュージッQ」
iinterview & text:Kanako Hayakawa photography:Yuhki Yamamoto