2021.01.08

冬になると聴きたくなる曲【秋元才加の音語り】



秋元才加/あきもと さやか
俳優、タレント。映画・ドラマ・舞台への出演やテレビ・ラジオのMCとして幅広く活躍。映画『山猫は眠らない 8 暗殺者の終幕』にてハリウッドデビューを果たした。衣装協力/Acne Studios Aoyama(Acne Studios)

vol.11 冬になると聴きたくなる曲

「真冬の帰り道」
広瀬香美
「Wonderful Christmastime」
Paul McCartney

 みなさん、こんにちは。秋元才加です。ハロウィンが過ぎてあっという間にクリスマス。2020年は私たちを置き去りにして、あっという間に駆け抜けていきました。それにしても、今年の冬は例年よりも暖かいですね。コートやセーターの出番があまりなく、冬らしい冬を感じられない寂しさもあります。カイロの出番も少なめです(例年より外出してないせいもある)。日本からいずれ四季がなくなってしまうのだろうか……。そんなことをぼんやり思いながらコーヒーをすすっています。ということで、今回は冬を感じる曲です。まずは広瀬香美さんの「真冬の帰り道」。この曲の元気がある感じ、好きです。この歌で描かれている女性像が格好よくて、恋愛をグイグイ楽しんじゃってる感じも共感が持てます。その中でも歌中の「イェーイ!」が絶品。私が出合った人生最高のイェーイ!だと確信しております。これを聞きたいがために、聴いている気もする……。寒い冬の帰り道をドラマティックに変身させてくれる一曲です。
 もう一曲はクリスマスソングを。ポール・マッカートニーの「Wonderful Christmastime」。幼少期、私は毎日のように地元の書店で立ち読みしている子どもだったんですが、毎年クリスマスシーズンになるとツリーの装飾とともに店内にこの曲が流れていました。今より寒い冬でしたが、この曲を聴くとじんわり温かい気持ちになったのを覚えています。自販機のココアを飲みながら聴くのが好きだったな。そういえば、6年生のときにビートルズのベスト『1』を友達に借りて、ずっと聴いていたっけ。ダイエーのゲームセンターにあった乗り物の音楽も「イエロー・サブマリン」だったな。さて、今年の暮れはどう締め括ろうか、もうそんな時季になってきました。来たる2021年のために一緒に考えていきましょう! そんなときももちろん、音楽と一緒にね。

Monthly Pick-up

『ALIAS』
Shygirl
配信中/Caroline
 この最新EPで、自分の中にある4つのペルソナを掘り下げているのは、ロンドン出身のマルチ・タレント。威嚇的なラップやドリーミーな歌を駆使し、過去20年分のクラブ・ミュージックを引用しながら、曲ごとに声質とサウンドを塗り替えていく。そんな変幻自在ぶりに、驚嘆するばかり。
『We Will Always Love You』
The Avalanches
¥2,500/Universal
 サンプリングで緻密に曲を構築することで知られる、オーストラリア人デュオの最新作は、“途切れぬ振動としての不滅の愛”がテーマ。さまざまな時代から集めた音源と、今を生きるアーティストたちの声を融合させて、時空を超えたラブストーリーを紡ぎ、瞬く星々の間を漂っている気分を醸す。

SOURCE:SPUR 2021年2月号「秋元才加の音語り」
text: Sayaka Akimoto text(Monthly Pick-up):Hiroko Shintani  photography: Kodai Ikemitsu styling: Mayu Yauchi hair: Keiko Tada〈mod’s hair〉 make-up: Nao Yoshida