一生現役で第一線で活躍していたアーティスト、田名網敬一氏が88歳で天に召されました。大規模個展「田名網敬一 記憶の冒険」が始まってから2日後(2024年8月9日)のことでした。内覧会会場には出席されていなかったですが、異世界のような作品から田名網氏のスピリットや気配を感じました。後日、所属ギャラリーNANZUKA代表の南塚真史氏が、「田名網は生前に、自身の最近のアニメーションやペインティング作品を称して、『(自分が)死後に住む世界』だと説明をしていました」と追悼のコメント内で記述。もしかしたらオープニングの日、すでに作品内にワープしていて、来訪者を迎えてくれていたのかもしれません……。
漫画家、コラムニスト。埼玉県出身、武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。アイドル観察からスピリチュアルまで幅広く取材し、執筆。新刊は『辛酸なめ子の世界恋愛文学全集』(祥伝社文庫)『タピオカミルクティーで死にかけた土曜日の午後 40代女子叫んでもいいですか 』(PHP研究所)『大人のコミュニケーション術 渡る世間は罠だらけ』(光文社新書)『妙齢美容修業』(講談社文庫)『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎文庫)。Twitterは@godblessnamekoです。